日刊IWJガイド「安倍総理会見で岩上安身が『安倍独裁を可能にする緊急事態条項』を追及した質問に大きな反響が! 他方、NY市場は取引開始直後に2250ドル安!!」2020.3.17日号~No.2742号


┏━━【目次】━━━━━━━━━━━━━
┠■はじめに~安倍総理会見で岩上安身が「安倍独裁を可能にする緊急事態条項」を追及した質問に大きな反響が寄せられています! 記者クラブメディアには決してできない鋭い質問で切り込む岩上安身とIWJをどうかご支援ください!/本日午後8時より「緊急事態宣言を可能にする特措法改正案に反対!『ここで妥協したら、憲法に緊急事態条項は不要と主張する資格を永遠に失う!』岩上安身による立憲民主党・山尾しおり衆議院議員 緊急・採決直前インタビュー!」を再配信します!
┠■非常事態宣言をしたトランプ大統領は5兆円の財政出動! 米FRBはゼロ金利で緊急利下げし74兆円の量的緩和を発表!しかし16日のNY市場は、まったく好感せず、取引開始直後に、2250ドル安で、一時取引停止に!!この暴落を止められる金融財政政策は地球上に存在するのか!?
┠■【中継番組表】
┠■韓国で感染者増加100人を下回り、隔離患者数が減少!! 海外専門家は「日本の検査人数は少ない」「韓国を手本に」と警告! 「国際標準」化する韓国発案の「ドライブスルー方式」に厚労省は「的中率が低下」と取り入れない理由をツイート! 韓国政府関係者は「民主主義の成功」と反論!! 厚労省が海外技術を取り入れない裏に天下り先の利益確保!?
┠■<ニュース・フラッシュ>
┠-【1】黒田バズーカは不発!? 日銀が緊急の大規模な金融緩和に踏み切るも市場の反応は鈍く
┠-【2】コロナ感染拡大の震源地はヨーロッパに移行! スペイン・フランス・ドイツ・イギリス・イタリア等、欧州各国の現状は!?
┠■<新記事紹介>IWJ調査レポート続編! 『パンデミック報告書』のプロジェクト・ディレクター、アメッシュ・アダルジャ博士にIWJは直接メール取材!新型コロナウイルスはSARSよりも明らかに感染力が強く封じ込め不可能!
┠■3月も半ばに差し掛かりましたが、1日から14日までのご寄付・カンパは月間目標額585万円に対して24%の達成率にとどまっています! PCの買い替えも必要となり、期末に向けてIWJの財政状況は厳しさを増しています! どうか皆様の温かいご支援をよろしくお願い致します!
┗━━━━━━━━━━━━━━━━━━

■はじめに~安倍総理会見で岩上安身が「安倍独裁を可能にする緊急事態条項」を追及した質問に大きな反響が寄せられています! 記者クラブメディアには決してできない鋭い質問で切り込む岩上安身とIWJをどうかご支援ください!/本日午後8時より「緊急事態宣言を可能にする特措法改正案に反対!『ここで妥協したら、憲法に緊急事態条項は不要と主張する資格を永遠に失う!』岩上安身による立憲民主党・山尾しおり衆議院議員 緊急・採決直前インタビュー!」を再配信します!

 おはようございます。IWJ編集部です。

 新型コロナウイルス感染症に対して「緊急事態宣言」の発令が可能となる、新型インフルエンザ等対策特別措置法改正案の成立を受けて、安倍総理が3月14日の午後6時から記者会見を行いました。

 記者クラブが仕切る官邸での総理記者会見は、民主党政権時代にフリーランス記者にも開かれたものの、2012年に第二次安倍政権が成立してからは、官邸が事前に内閣記者会の記者たちに質問取りを行い、安倍総理は官僚が用意した答えを読み上げるだけの茶番と化し、参加したフリーランス記者が指されることは、ごく一部の例外をのぞいてなくなりました。

 しかし、前回2月29日に行われた記者会見では、フリージャーナリストの江川紹子さんが会見を打ち切り、立ち去ろうとする安倍総理に対して「まだ質問があります!」と声を上げ、そのことがネット等で話題になり、オープンな記者会見を開くべき、という署名活動も始まり、国会でも取り上げられるなど、批判が広がったためか、今回は会見を打ち切ろうとする司会者に対して場内の複数の記者から抗議の声が上がり、会見が3度延長され、最後の最後に岩上安身が指名されました。

 東京新聞社会部の望月衣塑子記者は15日、次のようにツイートしています。

 「会見で驚いたのは、7年以上手を挙げ続け、一度も指されなかった #IWJ の #岩上安身 さんが指されたことだ。安倍会見で当てられないフリーは #神保哲生 さん含め他にも沢山いる。 #長谷川栄一 #報道官 は、一部のフリーを意図的に排除してきたとしか思えない。

 幅広い質問は多くの記者から生まれる」

※東京新聞社会部望月衣塑子記者のツイート(2020年3月15日)
https://twitter.com/ISOKO_MOCHIZUKI/status/1238984941238489088

 岩上安身は「今回の特措法に盛り込まれた非常事態宣言。これが発令されたとき、私権が制限されるということですけれども、報道、それから、言論の自由、ここは担保されるのでしょうか。

 また、総理は改憲に大変熱心でいらっしゃいますけれども、自民党改憲草案の中には9条の改憲と並んで緊急事態条項が盛り込まれております。今回の特措法の緊急事態宣言が一つの布石になって国民を慣らし、その後にこの緊急事態条項を導入するのではないかという懸念があります。これは大変強力な内容で、安倍独裁を可能にするような内容を含んでおります。その点について、是非お答え願いたいと思います」と質問。

 これに対して安倍総理は「まず、報道の自由は守られます。これは明確に申し上げておきたいと思います。

 それと、言わば報道の内容を変えるようにお願いをするといった答弁については、それは訂正をしたというふうに承知をしております。既にですね。

 そして、この緊急事態宣言については、先ほど申し上げましたように、これは国民の、この正に生活、そして健康と命を守るために、これは発動を宣言をするわけでありますし、これは各都道府県に、言わばそういう措置を取っていただくように、これはやっていただくということになるわけでございまして、これは我々が独裁するということでは全くないということであります。

 それと、これと自民党の改憲案とは全く別のものであろうと思いますし、そもそも憲法改正というのは3分の2の発議があって、さらには国民の皆様の国民投票によって過半数の皆様の賛成を得て成立するものであります。まさに国民の皆様が決めるものだということを、どうか御理解をいただきたいと、このように思います」と答えました。

※総理会見で岩上安身が直撃質問!「報道、言論の自由は担保されるのか?」「非常事態宣言で国民を慣らし、改憲で緊急事態条項を導入!?」安倍総理は「安倍独裁」を否定せず「国民が選ぶこと」と回答!! 2020.3.16
https://iwj.co.jp/wj/open/archives/469996

 岩上安身はこの安倍総理の答えについて、次のようにツイートしています。

 「私の質問は実質2問。最初の特措法の非常事態宣言に関しては『報道の自由は守られる』『独裁はない』と安倍総理は回答。しかし総理は『改憲による緊急事態条項は、非常事態宣言とは全く違う』とし、報道の自由も約束せず、安倍独裁も否定せず、『国民が選ぶものだ』とだけ回答した。ここに要注意!」

※岩上安身のツイート(2020年3月15日)
https://twitter.com/iwakamiyasumi/status/1239187955811405824

 「安倍総理は、全否定ではない。前半の特措法の非常事態宣言に関しては、報道の自由は守られる、独裁ではないと説明。そして改憲による緊急事態条項に関しては、前者とは全く違うとし、報道の自由も、独裁の否定もせずに、『国民の皆様が選ぶこと』と語った。前者と後者は分けている。そこがポイント」

※岩上安身のツイート(2020年3月15日)
https://twitter.com/iwakamiyasumi/status/1239197262070202368

 岩上安身の質問と安倍総理の答えは、大きな話題となっています。

 総理の会見はNHKが生中継していましたが、予定されていた時間が過ぎたところでスタジオ内の岩田明子記者の解説に切り替わり、延長された質疑応答部分は、ネット配信の視聴へと誘導されました。テレビしか見ない人にとっては延長された質疑応答は隠されてしまいます。

 東京新聞は「IWJ代表岩上安身」の名前は出しませんでしたが、朝刊1面の記事で「首相は、自民党改憲案に盛り込まれている緊急事態条項の制定と関連し、特措法の緊急事態宣言が改憲の布石となる懸念が指摘されていることを聞かれ『全く別もの。憲法改正は国民が決めることだ』と語った」と、報じました。

※<新型コロナ>緊急事態、現時点は否定 特措法・首相会見 宣言要件示さず(東京新聞、2020年3月15日)
https://www.tokyo-np.co.jp/article/politics/list/202003/CK2020031502000154.html

 ツイッター上では岩上安身に直接、多くのメセージが届いています。

 安倍総理がこれまで会見で、プロンプターに用意された答えを読み上げていただけと知っている人は、岩上安身の質問に「普通に」答えていることに驚いたとツイートしました。

 これに対して岩上安身は次のようにツイートしています。

 「そうなんですよ。結局、人間は日頃から自分が関心を持ち、考えていることは喋れるんです。他の政策はほとんど自分の言葉で喋れない。だけど、「国民の皆様が選ぶ安倍独裁」については、ずーーーーーーっと、考えてきたんでしょうね。だからスムーズに答えられるんじゃないでしょうか」

※岩上安身のツイート(2020年3月15日)
https://twitter.com/iwakamiyasumi/status/1238906986390945792

 また、岩上安身が「今回の特措法の緊急事態宣言が一つの布石になって国民を慣らし、その後にこの緊急事態条項を導入するのではないかという懸念があります。これは大変強力な内容で、安倍独裁を可能にするような内容を含んでおります」と述べた際、安倍総理が笑みを浮かべ、目をこすったことを「図星を言われ、緊張をほぐしている」と言い当てたツイートには、次のようにツイートしています。

 「そう。そして、改憲による緊急事態条項では、報道の自由の担保も、独裁の否定もせずに、『国民の皆さまが選ぶこと』と、安倍独裁という自らの願望を、国民の喝采によって成就するものと述べていることに注意を払ってください」

※岩上安身のツイート(2020年3月15日)
https://twitter.com/iwakamiyasumi/status/1239199491472756736

 安倍総理は特措法の緊急事態宣言で、「報道の自由は守られます」と答えましたが、この点に言及したツイートには、岩上安身は次のようにツイートしています。

 「是非、後半部分にもご注目ください。安倍総理は、改憲による緊急事態条項は、特措法の非常事態宣言とは全く別のものであり、報道の自由が守られるとも、安倍独裁ではない、とも約束していません。ただただ、「国民の皆様が選ぶこと」になると、回答しているのです。ここが肝要です」

※岩上安身のツイート(2020年3月15日)
https://twitter.com/iwakamiyasumi/status/1239192716157669376

 さらに安倍総理の答えに「ころっとだまされるところでした」というツイートには、次のようにツイートしています。

 「騙されちゃいけません。権力者に騙されないようにするため質問をするのです。非常事態宣言について安倍さんが機嫌よく報道の自由を担保しますよー、と言っているのは、次への布石です。彼は守りますよ、きっと。信じさせ、油断させるために。僕は質問の中でも布石と言ってます」

※岩上安身のツイート(2020年3月16日)
https://twitter.com/iwakamiyasumi/status/1239225779226992640

 IWJには会員の方からもメッセージが届いています。本日はその中から村山邦夫様のメッセージをご紹介させていただきます。

—————–

岩上さんの首相会見の質問に先ずは驚きましたが、ストレートに短い時間で「安倍政権の緊急事態宣言への危機感」をぶつけて頂いたと思います。
後半の会見をNHKが中継しなかった理由が分かりました。「安倍独裁」の言葉をNHKの電波にのせたかったですね。
また朝日新聞の質問も定年延長問題に絡めた緊急事態宣言の危うさをついていましたし、結局質問打ち切りで終わったところも含めてNHKがアシストした点も悔しいですね。
ただ岩上さんはじめ一部の記者の方の熱気は感じた様な気がしたのですが、岩上さんの現場で感想を出来ればお聞かせ頂ければと思います。これからも期待しております。

村山 邦夫 様

—————–

 他方、司会をした長谷川栄一報道官が岩上安身を指名する際、「す…すがおの方」と言ったことも話題となっています。長谷川氏の「真意」は何だったのでしょう? これについても、長谷川氏ご本人におたずねしようと思っています。

 記者クラブメディアには決してできない鋭い質問で安倍総理に切り込んだ岩上安身とIWJを、これからもどうぞご支援ください!

 岩上安身は特措法改正案が国会で成立した3月13日、立憲民主党の山尾しおり衆議院議員にインタビューを行いました。

 山尾氏は12日の衆院本会議で共産党以外の野党が法案に賛成する中、「ここで妥協したら、憲法に緊急事態条項は不要と主張する資格を永遠に失う」と訴えて、党の方針に反して法案に反対しました。

 本日午後8時より、このインタビューを全編フルオープンで再配信いたします。ぜひご覧ください!

—————–
【タイムリー再配信 574・IWJ_Youtube Live】20:00~
緊急事態宣言を可能にする特措法改正案に反対!「ここで妥協したら、憲法に緊急事態条項は不要と主張する資格を永遠に失う!」岩上安身による立憲民主党・山尾しおり衆議院議員 緊急・採決直前インタビュー!
視聴URL: https://www.youtube.com/user/IWJMovie/videos?shelf_id=4&view=2&sort=dd&live_view=501
ツイキャス視聴URL: http://twitcasting.tv/iwakamiyasumi
—————–

■非常事態宣言をしたトランプ大統領は5兆円の財政出動! 米FRBはゼロ金利で緊急利下げし74兆円の量的緩和を発表!しかし16日のNY市場は、まったく好感せず、取引開始直後に、2250ドル安で、一時取引停止に!!この暴落を止められる金融財政政策は地球上に存在するのか!?

 16日午後10時半(NY現地時間16日、午前9時半)に、衝撃的な動きがニューヨークから飛び込んできました。米FRBと米国政府は、5兆円にも及ぶ財政出動し、ゼロ金利まで政策金利を引き下げ、7000憶ドル(74兆円)もの量的緩和政策を行うなど、あらゆる施策を打ったものの、まったく好感せず、NY市場は、午前9時半の開場とともに、2250ドル安をつけ、サーキットブレーカーが発動、15分間、取引停止となりました。取引再開後、一時は2719ドル安まで、値を下げましたが、現在(現地時間午前10時半)は2000ドル安前後で推移しています。本日の午前9時に開かれる東証の動きには、注意が必要です。

 米国政府は打てる手をすべて打ったにもかかわらず、効果は有効ではありませんでした。

 岩上安身は、米国の一連の施策を見て、下記のようにツイートしました。

「トランプが、非常事態宣言までして、500億ドル(5兆円)の財政出動をし、FRBは貸出金利をゼロ金利にし、74兆円もの金融緩和をして、これ以上はもうない!というほどのメニューを用意したのに、NY市場は、開いた瞬間に取引停止となる大暴落。地球上に、この暴落を止める金融財政政策が存在するのか?」

※岩上安身のツイート(2020年3月16日)
https://twitter.com/iwakamiyasumi/status/1239557714893627392

 3月15日、米国の中央銀行に当たる連邦準備制度理事会(FRB)は、政策金利を1・0%引き下げて年0~0・25%にすることを決定しました。FRBは3日にも0・5%の緊急利下げを行っていて、17・18日に連邦公開市場委員会(FOMC)を開く予定でしたが、それを待たず臨時に緊急利下げを決めました。

 実質ゼロ金利はリーマン・ショック時の2008年以来、4年ぶりになります。また同時に7000億ドル(約74兆円)の量的緩和政策も実施されることも発表されました。内容は、米国債の買い入れが5000億ドル、住宅ローン担保証券(MBS)の買い入れが2000億ドルで、市場に巨額の資金を供給し、新型コロナウイルス感染拡大で悪化している景気の下支えを図るのが狙いでした。

 先週の米株式市場では乱高下が相次ぎました。トランプ米大統領も、FRBの再利下げの決定に対して「大変喜ばしいこと」として歓迎していました。FRBは同日の声明で「米経済が正常化するまで現在の政策金利を維持する」と、超低金利を当面の間、続ける方針も表明していました。

 それら、金融政策のありったけのメニューを並べて、まったく市場に好感されなかったのです。他にどのような打つ手が残されているというのでしょうか?

※米、1%緊急利下げ 実質ゼロ金利4年ぶり復活―景気下支えへ量的緩和再開(時事通信、2020年03月16日)
https://www.jiji.com/jc/article?k=2020031600159&g=int

※米FRB緊急利下げ、事実上のゼロ金利再開へ(毎日新聞、2020年3月16日)
https://mainichi.jp/articles/20200316/k00/00m/020/003000c

※米FRB、再び緊急利下げ 実質ゼロ金利に(CNN、2020年3月16日)
https://www.cnn.co.jp/business/35150841.html

※米FRBが緊急利下げ、ほぼゼロ金利に 量的緩和も開始(BBC、2020年3月16日)
https://www.bbc.com/japanese/51903559

 15日のこの日刊IWJガイドでもお伝えしましたが、2020年3月13日(日本時間14日朝)、米国のドナルド・トランプ大統領はホワイトハウス(ワシントンD.C)で会見を開き、米国での新型コロナウイルス(COVID-19)感染者の拡大に対応するために、最大500憶ドル(日本円でおよそ5兆4千億円)の連邦政府資金の出動などを可能にするために国家非常事態(National Emergency)を宣言しました。それまでニューヨーク市場などでは、「ブラックマンデー」として知られている1987年10月19日の世界的な株価の大暴落以来の下落率を記録していたにもかかわらず、トランプ大統領の宣言を受けて、ダウ工業株30種が過去最大の上昇を示して先週の取引を終えたのですが、あの市場の反応は、一時の気まぐれのような反騰だったのでしょうか?

※日刊IWJガイド「安倍総理会見で岩上安身が直撃質問!『特措法で国民を慣らし、改憲で緊急事態条項を導入?』総理の回答は『安倍独裁』否定せず!!」2020.3.15日号~No.2740号
https://iwj.co.jp/info/whatsnew/guide/39777#more-39777

※トランプ米大統領、国家非常事態宣言 新型ウイルス対策に500億ドル支出へ(BBC、2020年3月14日)
https://www.bbc.com/japanese/51883975

 トランプ大統領は学生ローンの利息を帳消しにすることなどを明らかにしていました。

 また、これまで米国では健康保険に加入している人でさえ新型コロナウイルスの検査費でかかったおよそ35万円の内自己負担分で15万円近く請求されるなど、法外な検査費が必要だったようですが、今後はそのような負担はなくなることになっています。

 今回の緊急事態宣言の後、米国史上初の女性下院議長の民主党ナンシー・ペロシ氏(トランプ氏との顕著な対立が話題に上っていた人でもあります)が、今後は医療(健康)保険の未加入者でも無料で検査が受けられるようにすることなどを盛り込んだ支援策がホワイトハウスと合意に達したことを発表しました。

※「国家緊急事態宣言」のアメリカはここまでやる(東洋経済ONLINE、2020年3月14日)
https://toyokeizai.net/articles/-/337061

※List of national emergencies in the United States(Wikipedia)
https://en.wikipedia.org/wiki/List_of_national_emergencies_in_the_United_States

※「陰性」でも30万円以上? アメリカ人の48%は、保険に入っていても新型コロナウイルスの検査・治療費が払えるか不安(BUSINESS INSIDER、2020年3月16日)
https://www.businessinsider.jp/post-209351

※トランプ氏、国家非常事態を宣言 新型コロナで(日本経済新聞、2020年3月14日)
https://www.nikkei.com/article/DGXMZO56792540U0A310C2000000/

※米民主党下院議長、トランプ大統領の原稿を破り捨てた理由は(CNN、2020年2月6日)
https://www.cnn.co.jp/usa/35149042.html

 米国政府は打てる手をすべて打ったといっても過言ではありません。それでもその効果は有効ではありませんでした。原油価格の下落によって、米国内のシェールガス企業は軒並み倒産の危機にさらされます。シェールへ投資してきた投資家は、巨額の損失を怖れて、身動きがとれなくなっているものと思われます。今回の大暴落は、コロナショックによる実体経済へのダメージと原油価値の下落と両方の側面から分析が必要と思われます。処方箋は・・・誰がもってるのかわかりません。

■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■

◆中継番組表◆

**2020.3.17 Tue.**

あくまで予定ですので、変更、中止、追加などがある場合があります。また電波状況によっては、安定した中継ができない場合もございますので、ご了承ください。

【IWJ・Ch5】15:55頃~「河野太郎 防衛省 定例記者会見」
視聴URL: https://twitcasting.tv/iwj_ch5

 河野太郎 防衛大臣の定例会見を中継します。これまでIWJが報じてきた河野太郎氏関連の記事は以下のURLからご覧いただけます。
https://iwj.co.jp/wj/open/archives/tag/%E6%B2%B3%E9%87%8E%E5%A4%AA%E9%83%8E
——————

【タイムリー再配信 574・IWJ_Youtube Live】18:00~「自民党が憲法改正で盛り込む『国家緊急権』はナチス以上!? 大震災の被災地で動いた弁護士らが全権委任法も含まれた国家緊急権の『正体』に迫る!」
視聴URL: https://www.youtube.com/user/IWJMovie/videos?shelf_id=4&view=2&sort=dd&live_view=501

 2015年5月収録の、「災害対策を理由とする『国家緊急権』(緊急事態条項)の創設に反対する被災地弁護士会による共同記者会見」を再配信します。これまでIWJが報じてきた緊急事態条項関連の記事は以下のURLからご覧いただけます。
https://iwj.co.jp/wj/open/%E7%B7%8A%E6%80%A5%E4%BA%8B%E6%85%8B%E6%9D%A1%E9%A0%85%E7%89%B9%E9%9B%86

[記事URL] https://iwj.co.jp/wj/open/archives/244316
——————-

【タイムリー再配信 575・IWJ_Youtube Live】20:00~「緊急事態宣言を可能にする特措法改正案に反対!『ここで妥協したら、憲法に緊急事態条項は不要と主張する資格を永遠に失う!』岩上安身による立憲民主党・山尾しおり衆議院議員 緊急・採決直前インタビュー!」
YouTube視聴URL: https://www.youtube.com/user/IWJMovie/videos?shelf_id=4&view=2&sort=dd&live_view=501
ツイキャス視聴URL: http://twitcasting.tv/iwakamiyasumi

 3月13日収録の、岩上安身による立憲民主党 山尾しおり 衆院議員インタビューを再配信します。これまでIWJが報じてきた山尾志桜里氏関連の記事は以下のURLからご覧いただけます。
https://iwj.co.jp/wj/open/archives/tag/%E5%B1%B1%E5%B0%BE%E5%BF%97%E6%A1%9C%E9%87%8C

[記事URL] https://iwj.co.jp/wj/open/archives/469847

========

◆中継番組表◆

**2020.3.18 Wed.**

あくまで予定ですので、変更、中止、追加などがある場合があります。また電波状況によっては、安定した中継ができない場合もございますので、ご了承ください。

【録画配信・IWJ_Youtube Live】18:30~「関西生コン事件 ~ 国家賠償請求訴訟の提訴についての記者会見」
視聴URL: https://www.youtube.com/user/IWJMovie/videos?shelf_id=4&view=2&sort=dd&live_view=501

 3月17日に収録した、国家賠償請求訴訟についての会見を録画配信します。これまでIWJが報じてきた労働組合関連の記事は以下のURLからご覧いただけます。
https://iwj.co.jp/wj/open/archives/tag/%e5%8a%b4%e5%83%8d%e7%b5%84%e5%90%88
——————

【映画「新聞記者」日本アカデミー賞3部門受賞記念!祝賀再配信 4・IWJ_Youtube Live】20:00~「東京新聞・望月衣塑子記者への官邸からの質問制限!圧力に迎合する一部記者!記者クラブメディア現役記者が官邸権力と内閣記者会の内情を明らかにする!~岩上安身による神奈川新聞・田崎基 記者、新聞労連・南彰氏インタビュー(後編)」
YouTube視聴URL(冒頭以降は会員限定): https://iwj.co.jp/wj/open/archives/420867
ツイキャス視聴URL(冒頭のみ): http://twitcasting.tv/iwakamiyasumi

 2019年2月に収録した、岩上安身による神奈川新聞・田崎基記者、新聞労連・南彰氏インタビューを再配信します。これまでIWJが報じてきた報道規制関連の記事は以下のURLからご覧いただけます。
https://iwj.co.jp/wj/open/archives/tag/%e5%a0%b1%e9%81%93%e8%a6%8f%e5%88%b6

[記事URL] https://iwj.co.jp/wj/open/archives/443339

■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■

◆昨日アップした記事はこちらです◆

総理会見で岩上安身が直撃質問!「報道、言論の自由は担保されるのか?」「非常事態宣言で国民を慣らし、改憲で緊急事態条項を導入!?」安倍総理は「安倍独裁」を否定せず「国民が選ぶこと」と回答!!
https://iwj.co.jp/wj/open/archives/469996

緊急事態宣言を可能にする特措法改正案に反対!「ここで妥協したら、憲法に緊急事態条項は不要と主張する資格を永遠に失う!」岩上安身による立憲民主党・山尾しおり衆議院議員 緊急・採決直前インタビュー!
https://iwj.co.jp/wj/open/archives/469847

IWJ調査レポート!『パンデミック報告書』のプロジェクト・ディレクター、アメッシュ・アダルジャ博士にIWJは直接メール取材!新型コロナウイルスはSARSよりも明らかに感染力が強く封じ込め不可能!
https://iwj.co.jp/wj/open/archives/469956

■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■

■韓国で感染者増加100人を下回り、隔離患者数が減少!! 海外専門家は「日本の検査人数は少ない」「韓国を手本に」と警告! 「国際標準」化する韓国発案の「ドライブスルー方式」に厚労省は「的中率が低下」と取り入れない理由をツイート! 韓国政府関係者は「民主主義の成功」と反論!! 厚労省が海外技術を取り入れない裏に天下り先の利益確保!?

 韓国で、16日午前0時現在、2日連続でコロナ感染者の増加が100人を下回り、8236人になったと発表されたことを聯合ニュース等が報じました。また、新たな死者は同本部発表では0人でしたが、慶尚北道で1人確認され76人になったとのことです。

※韓国の新規感染者 2日連続で100人下回る=計8236人に(聯合ニュース、2020年3月16日)
https://jp.yna.co.kr/view/AJP20200316001800882?section=society-culture/index

 また、聯合ニュースは、感染者のなかで完治して隔離解除となった人は303人増えて、1137人になったことも報じています。

 なお16日新たに、ソウル近郊のプロテスタント系教会の信者40人の感染が確認され、感染者数合計は再び増加する可能性がありますが、この感染者は全員、自粛要請を無視して行われた8日の礼拝に参加した人々で、その後、教会は9日から22日まで自主的に閉鎖中とのことです。

※ソウル近郊の教会で40人超が集団感染 礼拝自粛要請を無視(聯合ニュース、2020年3月16日)
https://jp.yna.co.kr/view/AJP20200316002600882?section=society-culture/index

 さらに韓国では13日午前0時時点で、感染して隔離治療を受けている患者数がはじめて減少。前日より68人減り、7402人になったことが報じられています。同日、完治して隔離を解かれた人は177人(累計510人)で、同日の新感染者110人を上回っています。

※新型コロナ 隔離治療中の人数が初めて減少=韓国(聯合ニュース、2020年3月13日)
https://jp.yna.co.kr/view/AJP20200313002300882

◇「日本のPCR検査少ない」「韓国が手本になる」と専門家

 こうした韓国の状況から、検査に積極的な韓国のコロナ対策が的確で効果をあげていると評価し、日本はこれを見習うべきだとする意見が国際的に発信されています。

 現在、日本のPCR検査者数は1万2919人(14日厚生労働省発表)ですが、パンデミック(感染症の世界的大流行)に詳しい、米ジョンズ・ホプキンス大のジェニファー・ナゾ上席研究員は朝日新聞の取材に、「日本の検査人数は少ない」「検査拡大に努めるべきだ」と語っています。

※新型コロナウイルス感染症の現在の状況について(3月14日12時時点版)(厚生労働省HP)
https://www.mhlw.go.jp/stf/newpage_10201.html

※「日本のPCR検査少ない」米専門家が指摘 手本は韓国(朝日新聞、2020年3月14日)
https://digital.asahi.com/articles/ASN3G6JR3N3GUHBI01R.html

 記事によればナゾ研究員は、「韓国は、現時点(13日)で約20万以上。(日本の)数字は低い」と指摘し、「検査に積極的な韓国や、感染報告や情報共有の透明性が高いシンガポールは、日本の手本になる」と述べています。

 さらにナゾ氏は「適切な検査ができなければ、対処能力が著しく制限される」とし、渡航制限や休校などの対策の実施内容は「ウイルスがどの程度、どこにあるかが分かるかどうかによる」として検査の重要性を強調したとのことです。

 AFP(フランス通信社)は、韓国のコロナ対策を検証し、「感染が拡大した都市を封鎖する中国の方式を採用せず、情報の開示、国民の参加、検査の拡大」という対策をとったとして特徴を分析しています。

※韓国の新型コロナ対策、世界の手本となるか(AFP、2020年3月13日)
https://www.afpbb.com/articles/-/3273107

 AFPによれば、韓国では「感染者の過去14日間の動きを、クレジットカードの利用履歴や監視カメラの映像、携帯電話のデータなどから割り出し、それを政府の公式ウェブサイトに掲載」しています。「新たな感染者の出現時には、その地域に居住あるいは働いている人々に警告メッセージを送付」、「(検査費用は)感染の疑いのある個人(感染が確認された患者との接触がある人)は無料」とのことです。

 さらに韓国での大人数の検査についてAFPは、「韓国では1日に1万5000件以上の検査が可能となっており、11日時点での実施件数は22万件」「指定のクリニックは500か所を超え、それには患者と医療従事者との接触を最小限に抑えるドライブスルーの施設40か所も含まれる」と報じています。「中国での流行の始まりから数週間以内に、韓国ではわずか6時間で結果を出すCOVID-19検査キットが政府の緊急認可を受け、診療所での利用が可能となった」ことも指摘しています。

 韓国の致死率の低さについてAFPは、「世界平均3.4%に対して、韓国では0.77%」であり、「早期の治療を可能とする早期発見と広範な検査で軽度および無症状の感染者が確認されること」から「感染件数の総数は押し上げられるが、その一方で致死率は下がる」と分析しています。

 AFPの記事では、岩上安身がインタビューを行った医療ガバナンス研究所理事長の上昌広医師のコメントとして「日本では広範な検査が行われておらず、韓国の対応から学ぶことができる」との言葉も紹介されています。日本の検査数の少なさの問題点は、岩上安身によるインタビューでも上医師が強調していた点です。

※新型コロナウイルス感染症対策専門家会議は帝国陸海軍体質の「情報非開示」と「自前主義」のせいで民間検査が進まない!? 岩上安身によるインタビュー 第986回 ゲスト 医療ガバナンス研究所理事長・医学博士 上昌広氏 第2弾 2020.3.9
https://iwj.co.jp/wj/open/archives/469463

 一方KBSは、韓国政府が「自宅隔離」された市民を監視するスマホアプリを開発したことを報じました。

※政府 自宅隔離者向け所在確認スマホアプリを開発(KBS、2020年3月5日)
http://world.kbs.co.kr/service/news_view.htm?lang=j&Seq_Code=75077

※韓国政府が新型コロナ感染者に専用アプリ、GPSで外出監視も(MIT Technology Review、2020年3月10日)
https://www.technologyreview.jp/s/191232/south-korea-is-watching-quarantined-citizens-with-a-smartphone-app/

 KBSによれば、「自宅隔離者向けと、その人を監視する担当者向けの、2つのバージョンがあり、アンドロイドユーザーは7日、アイフォンユーザーは20日から利用」可能。自宅隔離者向けアプリは「毎日2回、健康状態を自らチェックし、担当者に報告する」機能のほか、「指定された場所から離れるとアラームが鳴る、GPSを使った機能」もつけられています。韓国語のほか、英語、中国語版がサポートされるとのことです。

 アプリ開発の意図として、MIT Technology Reviewは「全国の自宅隔離者数は約3万人に達し(中略)地方政府が隔離者の監視業務に配属できる人材には限界が」あるという当局者の言葉を紹介しています。アプリは強制ではなく、アプリのダウンロードや使用が困難な人のために、電話で監視する現行システムも継続されるとともに、アプリのオプトアウトも可能だと報じられています。

◇「世界標準」化した「ドライブスルー方式」検査を取り入れない理由をツイートした厚労省! そして韓国ではついに「ウォークスルー式」も登場!

 前記のように、現在までの韓国の検査者数は日本の15倍以上です。検査数を押し上げる一因である、ドライブスルー方式の検査は、米国やドイツが取り入れる等、今や「国際標準」となりつつあります。

※トランプ、“国家非常”宣言…韓国式ドライブスルー検査の導入も(ハンギョレ、2020年3月15日)
http://japan.hani.co.kr/arti/international/36021.html

 しかし、日本の厚生労働省は、公式ツイッターで「PCR検査を受けるためには、医師の診察が重要」だが、この方式だと診察が伴わない場合が多く、「陽性的中率が低下し(中略)感染している方が、誤って『陰性』と判断されてしまう」などと、日本で取り入れない理由を主張しています。

※【#新型コロナウイルス「ドライブスルー方式」のPCR検査を実施しない理由について】「ドライブスルー方式」のPCR検査が、いくつかの報道で紹介されています。(1/5)(厚生労働省のツイート、2020年3月15日)
https://twitter.com/MHLWitter/status/1239048010442522630

 これに対して、韓国大統領府関係者が、「外信は圧倒的に(韓国の防疫力量を)高く評価している」と反論していることを、韓国のスポーツソウル紙が報じています。

※日本の指摘に韓国政府が反論「韓国式ドライブスルー検査は国際標準化しつつある」(スポーツソウル、2020年03月16日)
https://sportsseoulweb.jp/society_topic/id=10471

 記事では大統領府関係者のコメントとして、「日本が“ドライブスルー検査”をどう評価するかは日本が判断する問題だ」が、「ワシントンポストでは韓国防疫対応について“民主主義の成功”という評価を盛り込んで記事にした。韓国の診断キットについても外国から輸出の問い合わせが入っているという報道もあった」との言葉を紹介しています。

 厚生労働省に対しては、他国の発明したアイデアが「世界標準」となっていくのを嫉妬しているかのような、みじめなツイートをしているヒマがあるなら、より優れた「メイド・イン・ジャパン」の検査方法を示してもらいたいと、日本国民として申し上げたい。厚労省のツイートは、コロナ感染の恐怖と不安に脅える日本国民にとって、何の福音ももたらしません。

ちなみに韓国では、ドライブスルー式がさらに進化した「ウィークスルー式」検査が登場したことが16日にJTBCで報じられ、ツイッターで吉方べき@tabisaki氏が紹介しています。電話ボックス型の陰圧ブースに入ると、スタッフが手だけを入れて検体を採取する方式で、「接触が全くない上に、採取、ブースの換気・消毒まで数分も掛からない」とのことです。

※吉方べき@tabisaki氏のツイート(2020年3月16日)
https://twitter.com/tabisaki/status/1239527338359918592

※JTBCのニュース番組(JTBC News、2020年03月16日)
https://www.youtube.com/watch?v=u3Lxd1PoSiM

◇東京のPCR検査実施率は全国平均の3分の1!!

 なお、日本のPCR検査実施数が少ない中でも、特に東京は、帰国者・接触者相談センターの「相談件数」に対する「PCR検査実施件数」の割合が約1%で、全国平均(約3%)の3分の1程度であることが報じられています。

※新型コロナ相談最多の東京、PCR検査実施は1% 全国平均の3分の1、厚労省が都道府県別件数公表(CBnews、2020年03月16日)
https://www.cbnews.jp/news/entry/20200316141747

 CBnewsの記事によれば、厚労省が15日に発表した、都道府県別の帰国者・接触者相談センターの相談件数は、東京が2万861件で最も多く、以下、埼玉(1万8796件)、神奈川(1万3474件)、北海道(1万1594件)となっています。

 これに対して、帰国者・接触者外来のPCR検査実施件数は、神奈川(417件)、千葉(330件)、大阪(329件)の合計が、全体(4850件)の2割超を占め、東京都は252件とのことです。人口が最大で人の動きも最も激しい東京の検査率が最も低いということは、検査によって感染が判明していない感染者がそれだけ数多く存在することが推測されます。都道府県ごとにこれだけ差が出るということにも驚きですが、東京都が、東京五輪のため、見せかけだけでも東京の感染者数を低く抑えておこうとする作為が働いていたのなら、これは行政による「殺人行為」に等しいものです。到底、許容できるものではありません。

 なぜ、こんな不合理なことがまかり通るのでしょうか?

◇厚労省が海外の技術を取り入れない利権の裏に利益の構造!

 厚労省がコロナ対策に関する海外の技術を頑なに取り入れない裏には、関係団体が厚労省の天下り先であるためという指摘を、NEWSポストセブンが紹介しています。

※新型コロナ、ワクチン製造は厚労省天下り先 海外製は無視(NEWSポストセブン、2020年03月15日)
https://headlines.yahoo.co.jp/article?a=20200315-00000009-pseven-soci&p=1

 コロナ対策で検査とともに重要な技術がワクチンの開発ですが、記事では、ナビタスクリニック理事長の久住英二氏のコメントとして、「日本にはワクチンを製造するための財団法人があり、そこに国が予算」をつけていること、「その財団法人は厚労省の天下り先」であり、「ワクチン製造を独占的に引き受け」るという「利権構造のため、海外のワクチンは国内で無視」されているという指摘を紹介しています。

 久住氏はその例として、「海外では20年ほど前から効果的なポリオワクチンが開発されていますが、厚労省は外国産を導入せず自分たちの天下り先である国内機関の開発を待ったため、毎年4人ほどポリオに感染」したと述べています。コロナに関しても「アメリカではすでに第一段階の臨床試験分のワクチンが導入されていますが、厚労省が利権を捨ててまで外国産ワクチンの承認や支援をする可能性は低い」とのことです。それが事実なら、厚労省の官僚の天下り利権のほうが、全国民の命よりも優先されているということです。

 なお16日に外務省が、日本からの入国・入域制限を行なっている国・地域が56に、入国・入域後に行動制限を行なっている国・地域が84に増加したと公表しました。

※新型コロナウイルス(日本からの渡航者・日本人に対する各国・地域の入国制限措置及び入国・入域後の行動制限)(外務省HP、2020年03月16日)
https://www.anzen.mofa.go.jp/covid19/pdfhistory_world.html

 入国禁止措置をとった国の中には、イスラエルやインド、ノルウェー、ポーランド、チェコ共和国など、全ての外国人を対象にする国もありますが、感染国を指名して制限する場合、日本は中国、韓国、イタリア、イランなどと並べられています。日本は世界中から名実ともに最大のコロナ感染国の一つに数えられているわけです。

■<ニュース・フラッシュ>

【1】黒田バズーカは不発!? 日銀が緊急の大規模な金融緩和に踏み切るも市場の反応は鈍く

 新型コロナウイルスの感染拡大によって金融市場が動揺する中、2020年3月16日、日銀は予定を2日前倒しして金融政策決定会合を開き、追加の金融緩和を決めました。日銀の金融緩和は2016年9月以来、3年半ぶりになります。

 日銀は多くの株式をまとめてつくる上場投資信託(ETF)の買い入れを、現在の年間6兆円から2倍増の年間12兆円にするほか、不動産投資信託(REIT)の買い入れを、年間900億円から2倍増の1800億円にします。

 また、9月末までに、企業の資金繰りを支援するため企業が発行するコマーシャルペーパー(無担保約束手形)の買い入れを2兆円増やし、社債の買い入れも4兆2000億円まで増額します。さらに、民間金融機関への新たな資金供給の枠組みを設け、9月末まで金利0%で総額8兆円を貸し出します。

 米FRBが実質ゼロ金利を決定したことと歩調を合わせる形です。

 これを受けて日経平均株価と東証株価指数の上昇率は、一時2%を超えたものの、再び売りが優勢になり、債券相場も続落。黒田バズーカは不発に終わったようで、日銀の大規模な金融緩和政策は効果が鈍いようです。

 長期国債先物取引も前週末比40銭安。長期金利は2カ月ぶりに0.01%へと上昇しています。

 また、東京外国為替市場のドル・円相場は、朝方の105円74銭から、午後3時41分現在で前週末比1.3%安の106円29銭となっています。

※日銀 3年半ぶり追加の金融緩和を決定 ETF買い入れ額2倍に(NHK、2020年3月16日)
https://www3.nhk.or.jp/news/html/20200316/k10012333711000.html

※日銀前倒し会合、追加緩和発表でも株安・円高-市場の期待限定(Bloomberg、2020年3月16日)
https://www.bloomberg.co.jp/news/articles/2020-03-15/Q796OJT0AFB401

【2】コロナ感染拡大の震源地はヨーロッパに移行! スペイン・フランス・ドイツ・イギリス・イタリア等、欧州各国の現状は!?

 WHOのテドロス事務局長は13日、「今やヨーロッパがパンデミックの中心地だ」との見解を述べました。

※WHO「新型コロナウイルス、今やパンデミック中心はヨーロッパ」(ニューズウィーク日本版、2020年3月14日)
https://www3.nhk.or.jp/news/html/20200314/k10012331001000.html

 パンデミックの中心地と名指しされたヨーロッパの現状は、どのようなものなのでしょうか。

 BBCは、スペインのペドロ・サンチェス首相が、14日に非常事態を宣言し、「日常不可欠な物資と薬品の買い物、仕事が目的の場合を除いて、市民が自宅から外出するのを禁止」したと報じています。

※スペイン、フランスも厳しい規制を実施 新型ウイルス対策(BBC、2020年3月15日)
https://www.bbc.com/japanese/51893583

 時事通信によれば、「フランスのフィリップ首相は14日、新型コロナウイルスの感染拡大を受け、生活必需品を扱う店以外の国内全ての店舗を休業にする政府決定を発表」しました。

※フランス、生活必需品以外の全店休業 スペインは非常事態宣言―新型コロナ(時事ドットコム、2020年3月15日)
https://www.jiji.com/jc/article?k=2020031500086&g=int

 なお、フランスでは、「エリザベット・ボルヌ(Elisabeth Borne)環境相は15日、新型コロナウイルスの感染拡大を制限するため、国内の長距離列車、バス、飛行機での移動を今後数日にかけて徐々に減らしていく」と述べたとAFPが報じています。

※フランス、列車・バス・飛行機の長距離移動を制限へ 新型ウイルス対策で(AFP、2020年3月15日)
https://www.afpbb.com/articles/-/3273486?cx_part=latest

 ドイツは、国境封鎖に乗り出しました。フランス、スイス、オーストリアなどの隣接する国との間で国境検問を昨日、16日から始めました。外国人の入国は、通勤を除き、できなくなりました。物流については、そのままです。

※ドイツ、仏・スイスなど国境封鎖へ 物流は維持(日本経済新聞、2020年3月16日)
https://www.nikkei.com/article/DGXMZO56817730W0A310C2MM0000/

 イギリスでは、70歳以上の国民は自宅待機するという方針を政府が打ち出しています。

※70歳以上は「長期的な自主隔離」も イギリス政府が方針発表へ(BBC、2020年3月16日)
https://www.bbc.com/japanese/51903249

 深刻な事態に陥っているのがイタリアです。イタリアでは、一昨日、15日、1日で368人が亡くなりました。一昨日の段階で、イタリアの累計死者数は、1809人に上ります。

※イタリアの死者1809人に、1日で368人増  欧州各国で死者急増(BBC、2020年3月16日)
https://www.bbc.com/japanese/51903169

■<新記事紹介>IWJ調査レポート続編! 『パンデミック報告書』のプロジェクト・ディレクター、アメッシュ・アダルジャ博士にIWJは直接メール取材!新型コロナウイルスはSARSよりも明らかに感染力が強く封じ込め不可能!

 IWJでは、2020年3月13日、米国ジョンズ・ホプキンス大学公衆衛生大学院・健康安全保障センターの『パンデミック病原体の諸特徴』と題する報告書(以下『パンデミック報告書』)をウェブに掲載しました。これは250人以上の専門家へのインタビューと広範囲な文献調査をもとに作成されたもので、2018年5月10日に発表されたもので、WHOが新型コロナウイルスの感染拡大を「パンデミック」だと発表した3月12日のおよそ2年も前のことです。

 この報告書のでは「地球規模の破滅的な生物学的リスク(GCBR=Global Catastrophic Biological Risk)という新しい概念を提示して、ウイルス、細菌などの病原体が近い将来、人間社会に破滅的な影響を及ぼす可能性を予見し、警告しています。

 『パンデミック報告書』は、GCBRを引き起こす病原体の特徴として、高い感染力、低い致死率、呼吸器系疾患を引き起こすなど、7つの特徴を列挙しています。これらの特徴は、ほとんど、現在流行中の新型コロナウイルスの特徴と一致するものです。

※IWJ調査レポート!新型コロナは「地球規模の破滅的な生物学的リスク(GCBR=Global Catastrophic Biological Risk)」!? ジョンズ・ホプキンス大学の『パンデミック報告書』が、2年前にコロナの出現を予見し、警告! 2020.3.13
https://iwj.co.jp/wj/open/archives/469833

 IWJでは、この報告書のプロジェクト・ディレクターを務め、現在、米国のメディアに頻繁に登場して新型コロナウイルスの解説や議論を行っているアメッシュ・アダルジャ博士に、メールで直接取材し、以下4点の質問に対する回答を頂きました。

質問1. 新型コロナウイルスはすでにGCBRレベルのパンデミック病原体だと考えることができるのでしょうか?

質問2. 蔓延のスピードを考えると、新型コロナウイルスの感染力はSARSよりずっと高いと思います。それは新型コロナウイルスがいわゆるステルス・キラーを大量に生み出すからではないと推測されます新型コロナウイルスの産み出すステルス・キラーについてどう思いますか? その数や感染力、新型コロナウイルス弱者の影響力については?

質問3.WHOのテドロス・アダノム事務局長は、11日に新型コロナウイルスはパンデミックになったと宣言しました。しかし、同時に、制御可能とも言っています。この発言は楽観的だと思います。あなたはこのパンデミックが制御可能だと思いますか?

質問4.パンデミックの状況で東京五輪の開催は難しいでしょう。東京五輪中止の可能性についてどう思いますか?

 この続きとアメッシュ・アダルジャ博士の回答は、ぜひ以下のURLよりご一読ください!

※IWJ調査レポート続編! 『パンデミック報告書』のプロジェクト・ディレクター、アメッシュ・アダルジャ博士にIWJは直接メール取材!新型コロナウイルスはSARSよりも明らかに感染力が強く封じ込め不可能! 2020.3.15
https://iwj.co.jp/wj/open/archives/469956

■3月も半ばに差し掛かりましたが、1日から14日までのご寄付・カンパは月間目標額585万円に対して24%の達成率にとどまっています! PCの買い替えも必要となり、期末に向けてIWJの財政状況は厳しさを増しています! どうか皆様の温かいご支援をよろしくお願い致します!

 いつもIWJをご支援いただき、ありがとうございます。岩上安身とIWJスタッフ一同、心から感謝申し上げます。

 今期第10期となるIWJは、昨期第9期に引き続き、あらゆる支出を見直し、岩上安身の報酬もそれまでの50%に削減した上で、1年間のご寄付・カンパの目標額を5400万円に設定しています。

 この5400万円を12か月で割ると、1か月あたりは450万円となります。期首の8月1日から2月29日までの7か月間のご寄付・カンパの目標額は、3150万円ですが、この7か月間のご寄付・カンパは2476万7097円にとどまり、約673万2903円の不足となっています。

 このため、3月1日以降の今期第10期の残り5か月間で、2923万2903円が集まらなければ、今期の目標額は達成できません。これを、1か月あたりの平均にすると、584万6581円となります。

 3月からのご寄付・カンパの目標額は、毎月約585万円となります。

 2月1日から29日まで29日間のご寄付・カンパの実績は410万8178円で、月間目標額の74%どまりです。これはピンチであると言わざるをえません。

 3月は半分が過ぎましたが、1日から14日までのご寄付・カンパは138万円で月間目標額の24%の達成率にとどまっています。期首の8月1日から3月14日までの総額で見ても2614万7097円と、この期間の目標額の77%の達成率にとどまっています。

 さらに、先日からお伝えしている様に、現在、IWJの創業時から使い続けてきたパソコンの寿命が尽きかけており、財政状況に加えて機材の状況もピンチとなっています。

 皆様から頂いた大切なご寄付・カンパによって活動しているIWJでは、できる限り経費を節約するために、2010年12月の創業時にまとめて買い入れたパソコン(PC)をずっと大切に使い続けてきました。

 ところがこれらの古いPCに搭載されている基本ソフト(OS)のウィンドウズ7のサポートが、今年1月に終了となりました。サポートが終了すると、ウイルス対策のためのアップデートがされなくなります。セキュリティー上、非常に危険になるので、そのまま古いOSでPCを使い続けるわけにはいかなくなります。

 会員の皆様の個人情報も多数扱うIWJでは、セキュリティー重視の観点から、先日、専門家の手によってこれら古いPCのOSを最新のウィンドウズ10に更新しました。

 ところがウィンドウズ10をインストールした直後から、起動や使用中の安定性などに不具合の起きるPCが続出。6台のPCは専門家から寿命と判断され、早急に買い換えなければいけなくなってしまいました。

 現在、社内で問題なく使えるPCの数が限られてしまい、通常業務にも大きな支障が起きています。

 また、「岩上安身によるインタビュー」を社外で行う場合、パワーポイントを映し出すためのモニターを持ち出しているのですが、視聴者の方から「画面が小さく、文字が読みにくい」というご意見をいただき、先日、画面の大きなモニターを1台、新たに購入いたしました。

 第10期の後半に入り、特に1月、2月に入ってからの、IWJの財政はますます厳しくなっています。そのような中で、今回のPC機材の新規購入は、セキュリティー確保のために、絶対に必要な設備投資なのですが、財政上は大きな負担となっています。

 どうか、皆様からの温かいご支援をよろしくお願い致します!

※ご寄付・カンパのご支援はこちらからよろしくお願いいたします!
https://iwj.co.jp/join/pleasehelpus.html

 なお、IWJでは毎期、決算報告を日刊IWJガイド、および会員向けメールでもご報告させていただいております。また、ホームページ上にも公開しており、過去の分とあわせていつでもご覧いただけます。

 IWJホームページの上端のメニューバーにある「ガイド・お知らせ▼」をクリックしていただき、プルダウンメニューから「IWJ決算報告」をご覧ください。

https://iwj.co.jp/join/about.html#overview

 特定のスポンサーをもたないことで、真の報道の自由を目指してきた独立メディアであるIWJは、活動経費の半分を皆様からのご寄付・カンパで、残りの半分を会員の皆様の会費で賄っています。3月15日現在の会員数は4726名様です。会員の人数が増えれば、IWJの経営はそれだけ安定します。早く5000名様に再到達したいと願っています。

 IWJの一般会員へご登録いただければ、岩上安身によるインタビューなどのIWJオリジナルコンテンツを1か月間何度でもご覧いただけます。まだIWJ会員へのご登録がお済みでない方はぜひ、この機会に会員登録をお願いいたします!

 現在一般会員の方は、ぜひサポート会員へのお切り替えをご検討ください!

 サポート会員にご登録いただくと、全てのIWJのコンテンツをいつでもお好きな時に何度でもご覧いただけます。また、サポート会員の比率が高まれば、その分だけIWJの経営は安定します!

 また現在、会費未納等でいったん休眠会員となられている方は、ぜひこの機会に再開をご検討ください!会員番号はすべて保存してありますので、会費をご納付いただければ、着金が確認され次第、いつでも再開できます!

 会費の支払いをつい忘れがちという方は、クレジットカードでのお支払いが大変便利ですので、ぜひご検討ください。クレジットカードをお持ちでない方は、自動引き落としサービスもご用意していますので、こちらのページをご覧ください!

※クレジットカード・自動引き落としでのお支払いへの変更はこちらから(※ログインが必要です)
https://iwj.co.jp/ec/mypage/login.php

※よくある質問と回答 年会費をクレジットで支払いたい
https://iwj.co.jp/info/faq.html#idx-18

 IWJの有料会員制度は1ヶ月1000円、支払いをまとめてお得な1年1万円の一般会員と、1ヶ月3000円、まとめてお得な年3万円からのサポート会員の2種類です(全て消費税別)。会費は、クレジットカード、銀行振込(ゆうちょ銀行を含む)でお支払いいただけます。

※会員へのご登録はこちらからお願いいたします。ぜひ、新規の会員となって、あるいは、サポート会員にお切替えいただいて、あるいはかつて会員だった方は再開して、ご支援ください!
https://iwj.co.jp/ec/entry/kiyaku.php

 それでは、本日も1日よろしくお願いします。

IWJ編集部(岩上安身、月山琉、西谷恵、磯貝哲男、城石裕幸、中村尚貴、木原匡康)

IWJ 株式会社インディペンデント・ウェブ・ジャーナル
岩上安身サポーターズクラブ事務局
公式サイト 【 https://iwj.co.jp/