日刊IWJガイド・非会員版「3月も半ばを過ぎました! ご寄付はまだ87.8%不足しています! IWJは『存立危機事態』です!緊急のご支援を!」2026.3.18号~No.4721


┏━━【目次】━━━━
■はじめに~3月も半ばを過ぎました! しかし、1日から15日までのご寄付は、42万7200円で月間目標の12.2%にとどまり、87.8%が不足しています! IWJは日本同様に「存立危機事態」です!今期第16期は、上半期で約1千万円の赤字! さらに会社の借り入れ残高は、合計2900万円! 岩上安身個人の私財だけでは、支えきれません! IWJはブレることなく真実を報じ続けますが、その存続の可否は、皆様からの会費とご寄付・カンパにかかっています! どうぞ皆様、緊急のご支援をよろしくお願いいたします!

■イランは、米国との核協議で「核弾頭の製造につながる核物質を保有しない。既存の濃縮ウランのすべてを、可能な限り低濃度にして、燃料化する。IAEAの全面的な査察を受け入れる」と明言していた! 日本国内の世論は8割以上が米国のイラン攻撃を支持しない! 米国世論は「支持」が42%、「わからない」が17%、「反対」が40%で、支持と反対が拮抗! 米国のリベラル・デモクラシーを理想化するあまり、米国世論の好戦性を見誤ってはいけない!

■【本日のニュースの連撃! 2連弾!】

■【第1弾! インド向けのLPGタンカー2隻が、ホルムズ海峡を通過!】(『ブルームバーグ』3月14日ほか)インド外相は「外交の成果」と胸を張り、イラン外相は「イラン政府は、我々と船舶の安全な航行について話し合いたいという国々には門戸を開いている」「我々は、この海峡を封鎖しているわけではない」と表明! ホルムズ海峡を実効支配しているのはイランという現実!

■【第2弾! 高市総理、今夜、日米首脳会談のために米国へ出発! しかし、迎えるトランプ大統領はブレブレ!「血の代償」を払え、といった直後に「誰の助けも必要としていない」!?】(『トゥルース・ソーシャル』3月18日ほか)現代イスラム研究センター理事長・宮田律氏は、高市総理はトランプ大統領との会談で「イラン攻撃を即座にやめるように要求すべき」だと主張!
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■はじめに~3月も半ばを過ぎました! しかし、1日から15日までのご寄付は、42万7200円で月間目標の12.2%にとどまり、87.8%が不足しています! IWJは日本同様に「存立危機事態」です!今期第16期は、上半期で約1千万円の赤字! さらに会社の借り入れ残高は、合計2900万円! 岩上安身個人の私財だけでは、支えきれません! IWJはブレることなく真実を報じ続けますが、その存続の可否は、皆様からの会費とご寄付・カンパにかかっています! どうぞ皆様、緊急のご支援をよろしくお願いいたします!

 IWJ代表の岩上安身です。

 3月も、もう半ばが過ぎました。この間、3月1日から15日までのご寄付は、42万7200円で月間目標額の12.2%にとどまっています! 87.8%が不足しています!!

 昨年8月から始まったIWJの第16期は、1月末で上半期が過ぎましたが、6ヶ月連続して、ご寄付・カンパによるご支援は、月間目標額を大きく下回りました! 6ヶ月連続未達となり、上半期だけでも赤字幅は、約1千万円を超えています。

 2月だけは、107.5%と、月間目標額に到達しましたが、会費が低調で、支出も思うように削減できず、月間の収支は、約100万円のマイナスとなってしまいました!

 また、ご寄付・カンパの方も、3月に入ってまた、低調なペースへ戻ってしまいました!

 この赤字は、岩上安身個人の私財を投じてカバーしてきましたが、この赤字ペースが続けば、第16期は約2千万円を超える赤字になることになります。

 岩上安身には、それだけの赤字を埋める貯えはなく、あと5ヶ月もこの赤字を続けることはできません!

 今すぐ会社を精算するか、否かの選択を、迫られています!

 支出を半減させ、収支をあわせる厳しい作業には、すでにスタッフ一同、全力で取り組んでいますが、急には半減まではできません!

 この『日刊IWJガイド』を、質を落とすことなく、週3日の発行に変更させていただいたのも、支出削減の一環ですが、2月末からの米・イスラエルによる国際法違反の「予防戦争」によって、号外を連続し、『日刊IWJガイド』を毎日のように発行する形となり、病み上がりの体にむち打って、約10日間で4人の有識者との緊急インタビューを行いました!

 「有事のIWJ」として、皆様の信頼に応えるべく、全力を尽くしておりますが、正直、スタッフは相当、疲弊しています。私もこれ以上の無理をスタッフに言うことはできそうもありません。

 この努力が実を結ばないとなると、経済的にも、スタッフのメンタル的にも、大変苦しくなります。

 このままでは、やはり、IWJの活動に終止符を打たざるをえないのか。

 それとも、もっと支出を大きく減らした上で、収支をあわせて存続させていけるのか。

 我々としては、後者のように、大幅にダウンサイズした上でなお、IWJを続けていきたいという思いを、まだ捨てきれていません! 日本が未曽有のエネルギー危機に瀕しているのに、政府も世論も動かない状況を見ていると、我々だけは何とかしなければ、という想いに駆られます。

 そのためには、IWJをお支えくださってきた皆様のご助力、お力添えが、ぜひとも必要となります!!

 コロナの際に経営が危機に至った時に、私、岩上安身が会社に貸しつけたお金のうち、返済されていない残高がまだ約1100万円残っています。2月にご寄付が集まったとは言っても、月間収支はマイナスだったので、この分は、削減できていません。

 それと、コロナの時の特例で自治体が利子を補助してくれて、無利子で金融機関から借りたお金も、あと返済が約1800万円残っています。

 金融機関からの借り入れは、会社がつぶれようが、待ったなしで返し続けなければいけません! 保証人は岩上安身個人となっています。

 つまり2900万円もの借入金が、まだ残っており、それが最終的には私、岩上安身個人の肩にのしかかってくる、ということです。その上でさらに今期は、現時点でも1000万円を超える赤字が出ている、ということになります。

 会社を即、精算ということになると、借入金は保証人である私、岩上安身が返済しなければならなくなります。

 この狂気の時代に、IWJとしてお伝えしたい正しい情報は山ほどあります!

 イランが攻撃され、日本が再び石油危機に見舞われる可能性が大きいというのに、この国際法に違反する攻撃を歓迎しているような情報があふれかえっています。

 そうしたジャンクな情報へのカウンター情報を、IWJは流し続けていかなければなりません!

 何よりも世論を変え、日本政府に代替の石油確保の道を早急に採らせないと、迫り来る石油危機の津波に、我々日本国民丸ごとのみ込まれてつぶされてしまいます! そのような危機感を持ったメディアは、まわりを見渡しても見当たりません!

 岩上安身は、3月に入ってから、米国とイスラエルによるイラン攻撃を踏まえ、4連続の緊急インタビューを行いました。

 まず、最初が、3月2日に行った、孫崎享元外務省国際情報局長へのインタビューです。

※エプスタイン事件隠しか!? 米国とイスラエルが核交渉を進めると見せかけてイランへ大規模奇襲攻撃! 岩上安身によるインタビュー第1212回ゲスト 元外務省国際情報局長・孫崎享氏(前編) 2026.3.2
https://iwj.co.jp/wj/open/archives/530825
https://youtu.be/XMiiw3y06A4

※【IWJ号外】イラン攻撃はトランプ大統領がエプスタイン・ファイルから逃れるため!? 岩上安身による元外務省国際情報局長・孫崎享氏緊急インタビュー(前編)を配信しました! 2026.3.4
https://iwj.co.jp/wj/open/archives/530851

※エプスタインらが性犯罪に関わらせ、弱みを持った人間を、イスラエル・ロビーが、米大統領にしている!! ~岩上安身によるインタビュー第1212回ゲスト 元外務省国際情報局長・孫崎享氏(後編) 2026.3.2
https://iwj.co.jp/wj/open/archives/530833
https://youtu.be/FNKJCtgEWM4

※【IWJ号外】岩上安身による元外務省国際情報局長・孫崎享氏インタビュー(後編)「エプスタインらが性犯罪に関わらせ、弱みを持った人間を、イスラエル・ロビーが、米大統領にしている!!」を公開中です! 2026.3.6
https://iwj.co.jp/wj/open/archives/530878

 緊急インタビュー第2弾は、3月3日に行った、高橋和夫放送大学名誉教授へのインタビューです。

※「殉教する覚悟だったハメネイ師! イランは米・イスラエルの攻撃を予測し、『モザイク分権型防衛体制』を敷いて応戦準備をしていた!」~岩上安身によるインタビュー 第1213回 ゲスト 放送大学名誉教授・高橋和夫氏(前編) 2026.3.3
https://iwj.co.jp/wj/open/archives/530838
https://youtu.be/rOECMhzilcw

※「殉教する覚悟だったハメネイ師! イランは米・イスラエルの攻撃を予測し、『モザイク分権型防衛体制』を敷いて応戦準備をしていた!」~岩上安身によるインタビュー第1213回 ゲスト 放送大学名誉教授・高橋和夫氏(後編) 2026.3.3
https://iwj.co.jp/wj/open/archives/530864
https://youtu.be/XAUunhmKNOE

 緊急インタビューの第3弾は、3月9日に行った、エコノミスト 田代秀敏氏へのインタビューです。

※「円安・国債安・株安のトリプル安に史上初のホルムズ海峡封鎖で原油価格高騰! ホルムズ海峡の事実上封鎖!──日本は生き残れるのか!」~岩上安身によるインタビュー 第1214回ゲスト エコノミスト 田代秀敏氏(1)
https://iwj.co.jp/wj/open/archives/530903
https://youtu.be/Ijgd1b8Yh6g

※「円安・国債安・株安のトリプル安に史上初のホルムズ海峡封鎖で原油価格高騰! ホルムズ海峡の事実上封鎖!──日本は生き残れるのか!」~岩上安身によるインタビュー 第1214回ゲスト エコノミスト 田代秀敏氏(2)
https://youtu.be/9XngmRgkIfU

※260309 「円安・国債安・株安のトリプル安に史上初のホルムズ海峡封鎖で原油価格高騰! ホルムズ海峡の事実上封鎖!──日本は生き残れるのか!」~岩上安身によるインタビュー 第1214回ゲスト エコノミスト 田代秀敏氏(3)
https://youtu.be/SXYXFoeIMZ4

 さらに、3月11日、第4弾として、イスラム研究者でNPO法人現代イスラム研究センター理事長の宮田律氏に、緊急インタビューを敢行しました!

※日本を襲う石油危機! 高市総理・茂木大臣に中東以外の緊急輸入先の代替案なし! 米・イスラエルによるイラン攻撃は国際法違反!「狂信」はどちらか!? 岩上安身によるインタビュー 第1215回ゲスト 現代イスラム研究センター理事長 宮田律氏(1)
https://iwj.co.jp/wj/open/archives/530926
https://youtu.be/vZvqdhiJ9aM

※これほど理不尽な戦争はない!「予防戦争」は最悪の「戦争犯罪」! 米・イスラエルによるイラン攻撃は国際法違反!「狂信」はどちらか!? 岩上安身によるインタビュー 第1215回ゲスト 現代イスラム研究センター理事長 宮田律氏(2) 2026.3.11
https://iwj.co.jp/wj/open/archives/530979
https://youtu.be/XDcuRaN2WzM

※トランプの「略奪的覇権主義」を許せば、日本は最悪の「石油危機」突入へ! 米・イスラエルによるイラン攻撃は国際法違反!「狂信」はどちらか!? 岩上安身によるインタビュー 第1215回ゲスト 現代イスラム研究センター理事長 宮田律氏(3) 2026.3.11
https://iwj.co.jp/wj/open/archives/530980
https://youtu.be/uWONg_oL3Po

 また、3月16日には、宮田律氏には、続編のインタビューを行いました!

260316 【1】岩上安身による宮田律氏(イスラム研究者・NPO法人 現代イスラム研究センター理事長)インタビュー
https://youtu.be/rV16sBMTKV4

260316 【2】岩上安身による宮田律氏(イスラム研究者・NPO法人 現代イスラム研究センター理事長)インタビュー
https://youtu.be/67DTTxCyPF4

※260316 【3】岩上安身による宮田律氏(イスラム研究者・NPO法人 現代イスラム研究センター理事長)インタビュー
https://youtu.be/ojuMD1eyhyk

 動画の告知など、大事なお知らせのためにも、以下のSNSのアカウントを登録しておいてください!

※岩上安身のXのアカウント
https://x.com/iwakamiyasumi

※岩上安身のフェイスブック
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 私もスタッフも真実を伝えるために全力を尽くしていますが、今は、IWJの活動が続けられるか、停止せざるをえないのかの瀬戸際です!! どうぞ皆様、IWJの存続のために、緊急のご支援のほど、どうぞよろしくお願いいたします!

 岩上安身 拝

※以下は、IWJの活動へのご寄付・カンパを取り扱っております金融機関名です(各金融機関ごとに口座名が非統一ですが、どれも、各銀行の仕様に従ったもので、間違いではありません)。どうぞ、ご支援のほどよろしくお願いします!

みずほ銀行
支店名 広尾支店
店番号 057
預金種目 普通
口座番号 2043789
口座名 株式会社インデイペンデント ウエブ ジヤーナル

城南信用金庫
支店名 新橋支店
店番号 022
預金種目 普通
口座番号 472535
口座名 株式会社インディペンデント.ウェブ.ジャーナル

ゆうちょ銀行
店名 〇〇八(ゼロゼロハチ)
店番 008
預金種目 普通
口座番号 3080612
口座名 株式会社インディペンデント・ウェブ・ジャーナル

 IWJホームページからも、お振り込みいただけます。

※ご寄付・カンパのお願い
https://iwj.co.jp/join/pleasehelpus.html

※会員の再開、新規会員登録はこちらからお願いします。ぜひとも、皆様、会員となって、お支えください!!
(会員登録済みの方)
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(新規会員登録の方)
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※Movie IWJ
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■イランは、米国との核協議で「核弾頭の製造につながる核物質を保有しない。既存の濃縮ウランのすべてを、可能な限り低濃度にして、燃料化する。IAEAの全面的な査察を受け入れる」と明言していた! 日本国内の世論は8割以上が米国のイラン攻撃を支持しない! 米国世論は「支持」が42%、「わからない」が17%、「反対」が40%で、支持と反対が拮抗! 米国のリベラル・デモクラシーを理想化するあまり、米国世論の好戦性を見誤ってはいけない!

 3月15日付『朝日新聞』は、米国とイスラエルによるイラン攻撃について行った日本国内の世論調査を発表しました。

 米国のイラン攻撃について、82%が「支持しない」を選択し、「支持する」は9%でした。

 日本では、国民の圧倒的多数、約8割が、イラン攻撃を支持していません。

 この米国とイスラエルによる先制攻撃について、高市総理は、国際法上、問題があるかどうか、考えを明らかにしていませんが、そうした高市早苗首相の姿勢について、「評価しない」は51%で、「評価する」の34%を上回っています。

 さらに、同日付『朝日新聞』は、こう報じています。

 「イラン攻撃で日本経済が影響を受ける不安をどの程度感じるか4択で聞いた。

 不安を『大いに感じる』は53%、『ある程度感じる』は37%で、『感じる』はあわせて90%。

 不安を『あまり感じない』は7%、『まったく感じない』は3%で、『感じない』は計10%だった」。

 不安を感じている国民が、9割となります。これは、1973年の第一次石油危機を実体験として知る世代が、現在では、60代後半以上に限られることを考えると、大変な高さです。

 急激な円安とあわせれば、石油価格高騰が、日本経済と国民生活に大きな衝撃となることを、日本国民のほとんどが理解できている、ということになります。

※イラン攻撃「不支持」82% 首相姿勢「評価せず」51% 朝日世論(朝日新聞、2026年3月16日)
https://digital.asahi.com/articles/ASV3H2W2BV3HUZPS001M.html

 イラン攻撃については、スペインなどが国際法違反と非難する一方で、高市総理は「法的評価をすることは差し控える」などと述べ、主権国家としての独自の判断を避けています。

 こうした姿勢に対し、日本国民の約半数は、批判的です。

 他方、米国の国内世論はどうでしょうか。

 米国の政治ニュース・世論調査・選挙分析を集約するサイトの『リアル・クリア・ポリティクス』は、イラン戦争をはさんだ、2月24日から3月15日の期間で、トランプ大統領の支持率について、14の世論調査の平均値を出しています。

 それによると、支持率は42.7%で、不支持が54.8%でした。

※President Trump Job Approval(リアル・クリア・ポリティクス、2026年3月17日閲覧)
https://www.realclearpolling.com/polls/approval/donald-trump/approval-rating

 これは、バイデン大統領の支持率が、就任1年目の2021年11月13日時点で、42%だったのとほぼ同じ水準です。

 オバマ大統領は、2期目1年目の2013年11月13日時点で、支持率は41.3%でした。

 ブッシュJr.大統領の2期目は、さらに大きく下回っており、イラク戦争開戦2年後の2005年11月13日時点で38.2%でした。

※How Trump’s Approval Compares With Recent Presidents(リアル・クリア・ポーリング、2025年11月14日)
https://www.realclearpolling.com/stories/analysis/how-trumps-approval-compares-with-recent-presidents

 トランプ大統領の支持率は、2月24日から3月15日の期間に関しては、2期目の支持率としては、歴代大統領に比べて、特に低いわけではありません。

 トランプ大統領の支持率の変化は、1月3日のベネズエラ侵攻から、司法省がエプスタイン・ファイルを新たに300万ページ超(累計で350万ページ)公開した1月30日をはさんで、イランへ奇襲攻撃を行った2月28日の期間によく現れています。

 『リアル・クリア・ポリティクス』のトランプ大統領の支持率の変化を見ると、2025年の12月25日時点で、43.1%だった支持率が、ベネズエラ侵攻が行われた1月3日以降に、急上昇し始め、1月8日には44.3%に達します。

 現代の一般の日本人には、理解しがたいことかもしれませんが、米国民には、好戦的な気質があることがわかります。戦争は、米国民を興奮させ、支持率を一時的に急上昇させる「特効薬」的な効果があるのです。

 ところが、1月15日には、42.6%まで下がります。

 これは、ベネズエラ侵攻による一時的な支持率上昇(1月3~8日)の後、議会の承認なき軍事行動への懸念と経済への不満が相まって、1月中旬に支持率が反落したものと思われます。

 また、この支持率低下には、1月30日に公開された新たなエプスタイン・ファイルによるスキャンダルの発覚も、大きく影響している可能性があります。

 こうして、支持率42%台が、2月25日まで続きます。

 ところが、2月25日の42.7%から上昇し始め、イラン奇襲攻撃の2日前の2月26日には、43.3%に達し、それ以降、3月12日まで43%台の支持率が続くのです。

 2月25日から、支持率が上昇し始めたのは、2月24日にトランプ大統領が行った「一般教書演説」の影響が大きいと考えられます。

 一般教書演説は「ラリー効果」が生じやすく、大統領が国家目標を直接国民に訴える機会として支持率を押し上げる効果があります。

 「ラリー効果」とは、国家が外部の脅威や危機(特に軍事行動・テロ攻撃・国際紛争など)に直面したとき、国民が一時的に大統領・政府への支持を高める現象です。

 「旗のもとに結集する効果」とも訳されます。

 2月24日の「一般教書演説」では、トランプ大統領は、「我々の国家は戻ってきた。これまでより大きく、より良く、より豊かに、より強く」「(アメリカ独立宣言が採択された)1776年に始まった革命は、まだ終わっていない。自由と独立の炎は、すべてのアメリカ人愛国者の心の中で、今も燃え続けている」などと語り、「ラリー効果」を生じさせたと考えられるのです。

 同時に、この一般教書演説では、トランプ大統領は、「我々は、(イランが)核兵器プログラムを再び試みることがないよう警告した。しかし、彼らはまた一からやり直そうとしている。我々は壊滅させた。それなのに彼らは再び始めようとしている。そして今この瞬間も、邪悪な野望を追い求めている」「彼ら(イラン)は、すでにヨーロッパや海外の米軍基地を脅かせるミサイルを開発しており、まもなく米国本土に届くミサイルの開発に取り組んでいる」などと、明らかな「虚偽」を交えて、イランへの非難を行いました。

 この演説が、米国民に、イランへの武力行使を「正当」なものと思い込ませ、支持率の維持につながったのは、間違いないと思われます。

 事実は、このトランプ演説とは異なります。

 イランは、核交渉において、終始、核開発は行わないと明言し、故ハメネイ師のファトワー(宗教令)でも禁じてきました。

 この点は、戦争が始まる直前まで、米国とイランの核交渉を粘り強く仲介し、両国の核協議に出席していたオマーンのバドル・ビン・ハマド・アル・ブサイディ外務大臣の証言があります。

 れいわ新選組の伊勢崎賢治参議議員が、3月17日の国会質問で、バドル・ビン・ハマド・アル・ブサイディ外務大臣の発言を次のように引用しています。

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■【本日のニュースの連撃! 2連弾!】

■【第1弾! インド向けのLPGタンカー2隻が、ホルムズ海峡を通過!】(『ブルームバーグ』3月14日ほか)インド外相は「外交の成果」と胸を張り、イラン外相は「イラン政府は、我々と船舶の安全な航行について話し合いたいという国々には門戸を開いている」「我々は、この海峡を封鎖しているわけではない」と表明! ホルムズ海峡を実効支配しているのはイランという現実!

 3月15日、イランへの奇襲攻撃が想定を超える抵抗にあい、手を焼くこととなった、米国のトランプ大統領が同盟国・関係国など約7ヶ国に対し、ホルムズ海峡の安全な通航を守るために、艦艇派遣を要請したと発言しました。

※Trump says that he’s asked ‘about 7′ countries to join coalition to police Iran’s Strait of Hormuz(AP、2026年3月15日)
https://apnews.com/article/iran-iraq-us-trump-march-15-2026-9bbed3c906146844be08fdfd02595754

 米国とイスラエルが戦争を引き起こしたというのに、中東からのエネルギー資源に頼るアジア諸国は、自力でタンカーを護衛してなんとかしろ、というわけです。まったくもって身勝手で、迷惑な話です。

 トランプ大統領の『トゥルース・ソーシャル』への投稿を引用します。

 「多くの国々、特にイランによるホルムズ海峡封鎖の試みによって影響を受ける国々は、米国と協力して軍艦を派遣し、海峡の安全と通行を確保するだろう。

 我々は、すでにイランの軍事力を100%破壊したが、イランはどれほど敗北したとしても、ドローンを1、2機飛ばしたり、機雷を敷設したり、近距離ミサイルをこの海峡沿い、あるいは海峡内に投下したりすることをたやすくやってのけている。

 中国、フランス、日本、韓国、英国、その他、この人為的な封鎖によって影響を受ける国々が、ホルムズ海峡がもはや完全に壊滅した国家による脅威とならないよう、この地域に艦船を派遣してくれることを願っている。

 その間、米国は海岸線を徹底的に爆撃し、イランのボートや船舶を撃沈し続ける。いずれにせよ、我々は間もなくホルムズ海峡を開放し、安全で自由な海峡にするだろう!

 ドナルド・J・トランプ大統領」

※Donald J. Trump@realDonaldTrump(Truth Social、2026年3月14日)
https://truthsocial.com/@realDonaldTrump/posts/116227904143399817

 インド海運省のラジェシュ・クマール・シンハ特別次官によると、インド船籍の船舶22隻がペルシャ湾に取り残されており、その中にはLPG船6隻、LNGタンカー1隻、原油タンカー4隻が含まれています。

 LNG(液化天然ガス)は天然ガスを材料とし、約-162℃まで冷却して液化するため、高度な設備が必要です。都市ガスや発電用、工業用に用いられています。

 一方、LPG(液化石油ガス)は、原油精製や天然ガス処理の副産物を用いているため、常温でも圧力をかければ液体化可能です。そのため、扱いやすく、いわゆるガスボンベで供給可能で、家庭用や飲食店用のプロパンガス、タクシーの燃料として用いられています。

 インドは、世界第2位のLPG輸入国で、その90%を中東からの輸入に頼っています。ホルムズ海峡がほぼ2週間にわたって事実上の封鎖状態に陥り、LPGの供給が途絶えたため、インドは調理や工業プロセス、そしてプラスチック製造のための石油化学工場で使用されるLPGの深刻な不足に悩まされています。

※Two LPG Ships Sail Through Hormuz to Shortage-Hit India(Bloomberg, 2026年3月14日)
https://www.bloomberg.com/news/articles/2026-03-14/two-lpg-ships-sail-through-hormuz-on-way-to-shortage-hit-india

 13日付の『ブルームバーグ』によると、インドでは燃料輸入の大部分が途絶えたため、液化石油ガス(LPG)の買い占めが急増し、LPGを生活の支えとしている、何百万人ものインド国民が苦境に立たされ、ガス販売業者の店の前には、空のガスボンベを抱えた人々の長蛇の列ができているとのことです。

※Crowds Besiege India’s LPG Dealers as War Crimps Supply(Bloomberg, 2026年3月13日)
https://www.bloomberg.com/news/articles/2026-03-13/crowds-besiege-india-s-lpg-dealers-as-war-crimps-supply

 日本でも、『日刊IWJガイド』3月16日号でお伝えした通り、東北や北海道では、ガソリンが「売り切れ」のスタンドが出てきています。

※【前倒しで石油危機が到来! 東北、北海道など、一部地域でレギュラーガソリンが値上げにとどまらず、品不足で売り切れに!】(『東北放送』、2026年3月14日ほか)(日刊IWJガイド2026.3.16)
会員版 https://iwj.co.jp/wj/member.old/nikkan-20260316#idx-4
非会員版 https://iwj.co.jp/info/whatsnew/guide/55496#idx-4

 インドで起きていることは他人事ではありません。

 それでも、インドでは「希望」が見え始めています。

 液化石油ガス(LPG)を積んだタンカー2隻がホルムズ海峡を通過し、インドに向かっている、という情報が入ってきました。『ブルームバーグ』が3月14日付で報じています。

 上記14日付『ブルームバーグ』によると、ホルムズ海峡を通過したLPG船2隻は両船とも、インド海運公社が所有し、国営インド石油公社がチャーターしたものです。シンハ特別次官によると、一隻のタンカー「シヴァリク」は3月16日にインドのムンドラ港に到着する見込みで、もう一隻の「ナンダ・デヴィ」は翌日に到着する予定です。

※Two LPG Ships Sail Through Hormuz to Shortage-Hit India(Bloomberg, 2026年3月14日)
https://www.bloomberg.com/news/articles/2026-03-14/two-lpg-ships-sail-through-hormuz-on-way-to-shortage-hit-india

★インドはどのようにして、自国船籍の2隻のLPGタンカー船を、ホルムズ海峡を通過させたのでしょうか?

 インドのスブラマニヤム・ジャイシャンカル外相は、3月14日、『フィナンシャル・タイムズ』の取材を受け、インド政府とイラン政府の間の直接の外交交渉によって、インド船籍のガス輸送船2隻が海峡を通過する許可を得た、と語りました。つまり、イラン政府公認の形で、インドのLPG船はホルムズ海峡を通過したのです。

 ジャイシャンカル外相は、インドは「現在、彼ら(イラン政府)と話し合いを進めており、その成果もいくつか出ています」と、まだ協議が継続中であることを明らかにしました。

 話し合いが順調に進めば、ホルムズ海峡内で滞留しているタンカーも、いずれインドへ向けて順次出航していくものと思われます。

 ジャイシャンカル外相は、3月16日にブリュッセルで開催されるEU外相会議に出席する前に、上記の発言をしました。

 ロシアと敵対し、今まで自分達が依存していたロシアのエネルギー資源に背を向けることで、自ら首を絞め、エネルギー資源価格の高騰に苦慮しているEU諸国に対して、「我々が何をしているのかを喜んで共有したい。彼らの多くが(テヘランと)話し合いをしていることも知っている」と、ジャイシャンカル外相は述べています。

※India hails talks with Iran to open Strait of Hormuz(Financial Times, 2026年3月16日)
https://www.ft.com/content/c8ef2abd-964d-4b8a-8dab-3a7a25055f53

 イランのアッバス・アラグチ外相は、3月15日、『CBS』の取材に対し、イランは「船舶の安全な航行」について協議したい国々に対して、「門戸を開いている」と述べています。ただし、米国はその例外です。

 アラグチ外相は、米国がイランとの核交渉中に奇襲攻撃をかけたことへの怒りをぶつけています。

 「アメリカ人と話し合って、良い経験など一度もない。話し合っていたというのに、なぜ攻撃してきたのか? もう一度話しあって、何の得になるというのか?」

 アラグチ外相は「我々が、アメリカ人と話しあう理由は何もない」、「我々は停戦も交渉も求めない」、「これはトランプ大統領とアメリカ合衆国が自ら選択した戦争であり、我々は自衛を続ける」、「トランプ大統領が、これは違法な戦いであり、勝てないと理解するまで(自衛を続ける)」と述べています。

 アラグチ外相は、トランプ大統領は「楽しみのため」だけに人々を殺し、船を沈めており、ピート・ヘグセス戦争長官は「(敵には)容赦しない」などと発言しているが、これは「戦争犯罪」だと批判しました。

 米軍は、イランの主要石油積み出し拠点であるハーグ島に攻撃を仕掛けました。米国側は、石油関連施設は攻撃しておらず、軍事施設を破壊したと主張しています。

 トランプ大統領は14日、『NBCテレビ』のインタビューで、ハーグ島への攻撃について、「完全に破壊したが、楽しみのために、あと数回攻撃するかもしれない」と述べました。

※Trump says U.S. forces have destroyed the military assets of Kharg Island(NBC News、2026年3月14日)
https://youtu.be/mtnekMQ05D8

 インタビュアーが「フランス政府とイタリア政府は、イラン政府と彼らの船が安全に通行できるように話し合っているようですね。あなたは、もう一度、石油とガスを積んだ船がホルムズ海峡を安全に通行できるように、再開するつもりはありますか?」と質問しました。

 アラグチ外相は、「イラン政府は、我々と船舶の安全な航行について話し合いたいという国々には門戸を開いている」と述べ、すでに安全な航行を求める多くの国々からのアプローチを受けていると付け加えました。

 アラグチ外相は、安全な航行を保証するかどうかは軍の決定にかかっており、軍はすでに、複数の国々に所属する船舶の一群について、安全な航行を保障することを決めていると説明し、「我々はこの海峡を封鎖しているわけではない」と述べました。

※Full interview: Iranian Foreign Minister Abbas Araghchi(CBS、2026年3月15日)
https://www.cbsnews.com/video/full-interview-iranian-foreign-minister-abbas-araghchi-face-the-nation/

※Iranian foreign minister says “we don’t see any reason why we should talk with Americans”(CBS、2026年3月15日)
https://www.cbsnews.com/news/iranian-foreign-minister-abbas-araghchi-interview-trump-face-the-nation/

 ジャイシャンカル外相は、すべての国が交渉によって、インドと同じような成果を得られるかどうかはわからないが、インドとイランは「両国間のこれまでの関係の歴史」があり、「インドとイランは関係を築いている。そして、この紛争を、我々は非常に不幸な出来事だと考えている」と述べました。

 ジャイシャンカル外相は、「イランとの直接対話」が、「ホルムズ海峡の航行再開に最も効果的な方法だ」と強調しました。

※India hails talks with Iran to open Strait of Hormuz(Financial Times, 2026年3月16日)
https://www.ft.com/content/c8ef2abd-964d-4b8a-8dab-3a7a25055f53

 現時点で、インド政府とイラン政府の間でどのような交渉があったのかは明らかにされていません。しかし、インドのジャイシャンカル外相と、イランのアラグチ外相の言葉からは、イラン側がホルムズ海峡を「実効支配」しており、その通航の安全を保証するのはイラン側である、という「現実」が伝わってきます。

 そもそも機雷敷設をしていないと、イラン側は述べています。

 IWJ記者は、3月10日、茂木外務大臣に、ホルムズ海峡が事実上封鎖されているという西側メディアの報道について、日本政府の対応について質問しました。

 そもそも、他社はこんな質問はしません。

 茂木大臣は、ホルムズ海峡の情勢については、重大な関心を持って注視していると述べていますが、「安全な通航」に向けて努力すると述べましたが、西側メディアによるプロパガンダに惑わされず、イラン側の言い分をしっかりと聞くべきです。

※「ホルムズ海峡封鎖に対し、ロシアへの経済制裁を解き、石油・天然ガスを輸入するという選択肢は?」との前回の質問の続きに、茂木大臣は「ウクライナ支援と対露制裁を続けていく考えに変わりはない」と断言! しかし石油危機回避のための具体的な代替輸入ルートは示さず!!~~3.10 茂木敏充 外務大臣 定例会見 2026.3.10
https://iwj.co.jp/wj/open/archives/530921

 米国とイスラエルは、奇襲をかけたにもかかわらず、ホルムズ海峡を「実効支配」できていません。米国とイスラエルが描いてきた序盤の作戦は失敗した、というべきです。

 イラン政府との直接的な外交交渉により、日本向けタンカーのホルムズ海峡を無事に通過させ、エネルギー資源の供給を確保することが、日本政府のなすべき責務であるはずです。(IWJ)

■【第2弾! 高市総理、今夜、日米首脳会談のために米国へ出発! しかし、迎えるトランプ大統領はブレブレ!「血の代償」を払え、といった直後に「誰の助けも必要としていない」!?】(『トゥルース・ソーシャル』3月18日ほか)現代イスラム研究センター理事長・宮田律氏は、高市総理はトランプ大統領との会談で「イラン攻撃を即座にやめるように要求すべき」だと主張!

 高市早苗総理は本日18日夜、トランプ大統領と会談するためワシントンに向けて出発する予定です。

 トランプ大統領は15日、日本はじめ、中国、フランス、イギリス、韓国など、ホルムズ海峡を通過する石油に依存する国々が責任を持つべきだと主張、7ヶ国に護衛のために軍艦を派遣するように呼びかけました。

 特に「機雷掃海能力や特殊部隊を含む支援」を強調したのは、日本を念頭に置いての発言であると思われました。

※Trump says that he’s asked ‘about 7’ countries to join coalition to police Iran’s Strait of Hormuz(AP、2026年3月6日)
https://apnews.com/article/iran-iraq-us-trump-march-15-2026-9bbed3c906146844be08fdfd02595754

 トランプ大統領は翌日16日(日本時間17日)には、さらにトーンを強め、「日本は石油の95%を(ホルムズ海峡経由で)輸入している。彼らに海峡に来て助けてほしい」と、名指しで日本に言及しました。

 トランプ大統領は、「日本に4万5000人、韓国にも4万5000人の(米軍)兵士が駐留している。これらの国を守っているのに『機雷掃海艇はあるか?』と聞くと『えっと関与しなくてもいいですか?』と(とぼける)」などと、米国とイスラエルが始めた戦争なのに、身勝手な怒りを爆発させました。

 さらに、「(ホルムズ)海峡に経済を依存する国々には、血の代償を払うよう、我々は強く促す」と、要求を吊り上げました。

 国際社会の合意形成のための努力など、事前になんら行うこともなく、国際法違反の「予防戦争」を決行しておいて、「俺達の尻をふけ」と言わんばかりのトランプ大統領の傲慢な発言は、前代未聞であり、噴飯ものです。

 しかし、「対米従属」以外の選択肢をもたない日本政府・与党は、他の西側諸国とともに、自衛隊を派遣させられることになるのではないか? と危ぶまれました。そうなれば、貴重な石油備蓄を浪費させられることになります。

※艦船派遣めぐり…トランプ大統領、日本を名指しし要請「血の代償を払うよう強く促す」(日テレNews、2026年3月17日)
https://news.ntv.co.jp/category/international/eb366b75a5d043dca03b5e1b3f520b1c

 しかし、その後、状況が一変します。欧州諸国が、次々とトランプ大統領の要請への拒否を表明したのです。

 16日、欧州連合(EU)の外相に相当する、カヤ・カッラス外交安全保障上級代表は、「誰も米イスラエルとイランの戦争に加わりたくない」と述べ、トランプ大統領の要請を拒否しました。

 カッラス外交安全保障上級代表は、こう断言しました。

 「それはNATOの領土外だ。ホルムズ海峡には、NATO加盟国は存在しない」。

 つまり、米国を対イラン戦争に巻き込んだイスラエルは、NATO加盟国ではない、ということです。

※‘Nobody’ wants to join US-Israeli Iran war, says EU foreign policy chief(Euractiv、2026年3月16日)
https://www.euractiv.com/news/nobody-wants-to-join-us-israeli-iran-war-says-eu-foreign-policy-chief/

 フランスのマクロン大統領も、「敵対行為が続いている間は、フランスはホルムズ海峡の封鎖解除作戦には、決して参加しない」と述べ、トランプ大統領の要請を拒否しました。

 「我々は紛争の当事者ではないため、現在の状況下において、フランスがホルムズ海峡の開放や解放に向けた作戦に参加することは決してない」。

 そう述べたマクロン大統領は、「状況が落ち着き、つまり、主要な爆撃が終息すれば、我々は他国と共に護衛体制の責任を担う用意がある」とも付け加えました。

 米国とイスラエルが始めた侵略戦争を、彼らが終結しさえすれば、本来、タンカーの護衛の必要性もないのですから、これは巧妙な断り方です。

※France will never take part in operations to unblock Hormuz Strait amid hostilities, says Macron(Reuters, 2026年3月17日)
https://www.reuters.com/world/france-will-never-take-part-operations-unblock-hormuz-strait-amid-hostilities-2026-03-17/

 欧州の「温度感」を伝えているイタリアの政治経済メディア『ファースト・オンライン』は、17日付で、「これは欧州の戦争でも、NATOの戦争でもない」と、欧州各国政府が、相次いでホルムズ海峡への介入を拒否している、と報じています。

 これまで、どちらかと言えば「親トランプ派」と見られていた、イタリアのジョルジャ・メローニ首相も、「ホルムズ海峡への介入は、(対イラン戦争への)関与への第一歩となる」とし、「イタリアの関与はない」と断言しました。

 ドイツ政府の姿勢は、より鮮明です。

 「イランでの戦争は、NATOとは無関係だ」と述べたフリードリヒ・メルツ首相は、この戦争を「終わらせなければならない」と言い切り、「紛争が続く限り、我々は艦船を派遣しない」と断言しました。

 ドイツのボリス・ピストリウス外相は16日、ベルリンで行われた記者会見で、「これは、我々の戦争ではない。我々が始めた戦争でもない」と述べた上で、「我々は外交的解決と紛争の迅速な終結を望んでいるが、この地域にさらに多くの軍艦を派遣しても、その実現にはおそらく役立たないだろう」と、現実的な見通しを付け加えました。

 最も、親米的な英国でさえ、尻込みしています。

 キア・スターマー首相に支援を要請したが、ダウニング街から「ロンドンが派遣できるのは、せいぜい機雷掃海ドローン程度だ」と述べ、事実上、米国の要請を拒否しました。

 トランプ大統領は、「英国の拒否には、非常に驚いている」とのたまいましたが、ネタニヤフ政権とイスラエル・ロビーの参戦要求を「拒否」しなかったトランプ大統領の判断の方が、よほど驚かされます。

※Hormuz, Europe says no to Trump and Meloni confirms: “No Italian involvement.” US embassy in Iraq hit(First Online, 2026年3月17日)
https://www.firstonline.info/en/hormuz-leuropa-dice-di-no-a-trump-e-meloni-conferma-nessun-coinvolgimento-dellitalia-colpita-ambasciata-usa-in-iraq/

※Nations Rebuff Trump’s Call to Send Warships to Strait of Hormuz(The New York Times, 2026年3月15日)
https://www.nytimes.com/2026/03/15/world/middleeast/trump-strait-of-hormuz-iran-warships.html

 トランプ発言で、もう一点、驚かされたのは、ホルムズ海峡への軍事力派遣を、同盟国だけでなく、「敵対視」しているはずの中国にも要請したことです。

 イランと中国は、ともに米国から疎まれ、制裁対象にされてきました。その上で、イランは自国の石油の約9割を中国に輸出しています。米国とすれば、このイランと中国の緊密な結びつきを破壊したいと願うはずです。

 なぜ、中国が、トランプ大統領の求めに応じて、米国とイスラエルの側に立ち、ホルムズ海峡に艦船を派遣する「義理」があるというのでしょうか!?

 トランプ大統領は「正気」なのか、あるいは認知症等の病気を患っているのではないか、本気で疑いたくなる発言です。

 中国外務省の林剣報道官は、16日の定例記者会見で、複数のメディアからトランプ大統領による艦艇派遣の要請について問われ、「軍事行動の停止と、エスカレーションの回避を、関係各国に求めている」と、淡々と述べました。

林剣報道官「ホルムズ海峡とその周辺海域における最近の緊迫した状況は、国際的な物資・エネルギー貿易ルートに影響を与え、地域内外の平和と安定を阻害している。中国は、改めて関係各国に対し、軍事行動を直ちに停止し、緊張状態のさらなるエスカレーションを避け、地域的な混乱が世界経済に及ぼす影響をこれ以上拡大させないよう、求める」。

 艦艇派遣を要請された当事国である中国は、もっと驚いてもよさそうなものですが、妙に落ち着き払っています。

 中国政府は、トランプ大統領の精神状態や脳内の様子について、よほど確度の高い情報でも得ていたのかと、うがった見方をしたくなるほどの冷静さです。

※Foreign Ministry Spokesperson Lin Jian’s Regular Press Conference on March 16, 2026(2026年3月16日)
https://www.fmprc.gov.cn/eng/xw/fyrbt/lxjzh/202603/t20260316_11875580.html

 『ロイター』は、3月11日、独自にタンカー追跡データを分析したところ、ホルムズ海峡を通過する他の湾岸諸国の輸出が激減しているにもかかわらず、イラン産原油を積んだタンカーは、ほぼ通常通りのペースで同海峡を通過し続けていることがわかった、と報じました。

 先に述べたように、イランの石油輸出の9割は中国向けです。

 2月28日に米国とイスラエルが奇襲攻撃をかけた後、イランは約1370万バレルから約1650万バレルの原油を輸出しました。イランの原油輸出量は、昨年と同水準です。

 また、800万バレルを積載してイランを出港した4隻の超大型タンカーが、シンガポール周辺海域に到着したという情報もあります。

 シンガポールは、華人(中国系)が人口の75%を占めるとはいえ、単純に「グレーター中国(拡大中国圏)」の一部とは言いきれず、「親米」でもある独立国家であると、見なされてきました。

 しかし、米軍が駐留している、米国の「同盟国」の日本や韓国にはタンカーがたどり着けないという「現実」と比べてみると、こうした従来の見方を修正しなければならないとも思われます。

 何よりも、米国一辺倒の日韓の外交が、いかに危うく、もろいものか、この現状が、如実に物語っているとも言えます。シンガポールの実利優先のしたたかな外交を、日韓は見習うべきかもしれません

 ちなみに、高市総理は、国会答弁で、自身の政権の外交を「したたかな外交」と自画自賛しましたが、中東以外の石油輸入ルートの確保をいまだにできていません。したたかなのは、今のところ、国内の政局だけです。

※Iranian oil flows through Strait of Hormuz even as Gulf neighbors’ exports shut(Reuters, 2026年3月11日)
https://www.reuters.com/business/energy/iranian-oil-flows-through-strait-hormuz-even-gulf-neighbors-exports-shut-2026-03-11/

 話を中国に戻します。

 3月3日付の『ロイター』は、「イラン、ロシアからの豊富な石油の中国への供給が継続している」と、報じています。

 「トレーダーは、中国の精油所は、最近のイラン産およびロシア産原油の過去最高水準の輸入と、中国政府による堅調な備蓄に支えられ、イラン情勢による短期的な供給混乱を乗り切るのに十分な在庫を確保しているとみている」とも伝えています。

 自国が必要とする石油を確保できている中国は、トランプ大統領の「ホルムズ海峡を守れ」などという「錯乱」した「命令」に、立腹することなく受け流す余裕があるのでしょう。

 日本のメディアのほとんどは、この歯がゆい現実を伝えようとしていません。

※China oil refiners cushioned from Iran conflict with ample Iranian, Russian supply at hand(Reuters, 2026年3月11日)
https://www.reuters.com/business/energy/china-oil-refiners-cushioned-iran-conflict-with-ample-iranian-russian-supply-2026-03-02/

★欧州諸国と中国からの艦艇派遣の確約を得られなかったトランプ大統領は、18日、『トゥルース・ソーシャル』に、「我々は誰の助けも必要としていない!」と投稿しました。

※ここから先は【会員版・中略】とさせていただきます。御覧になりたい場合は、ぜひ、新規の会員となって、あるいは休会している方は再開して御覧ください! 会員へのご登録はこちらからお願いいたします。緊急のカンパもお願いします!

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 高市総理は今夜、トランプ大統領との首脳会談のために米国に向けて出発する予定ですが、トランプ大統領がまた明日には何を言い出すのか、誰にもわかりません。それに応じて、高市総理がどんな安請け合いをするかという点も気がかりです。

 現代イスラム研究センター理事長・宮田律氏は、高市総理は、トランプ大統領との会談で「イラン攻撃を即座にやめるように要求すべき」だと主張しています。

 1973年の第一次石油危機に際して、当時の田中角栄政権は、中東寄りの政府声明を出し、サウジアラビアの「友好国」の立場を取って、石油危機が深刻化することを回避しました。

 親米政策を求めてきた米国に対し、田中角栄総理(当時)は、「中東の石油が止まったら、米国が代わりに石油を日本に輸出してくれるのか」と切り返し、ユダヤ系米国人のヘンリー・キッシンジャー国務長官(当時)を黙らせました。

 宮田氏は「高市首相は日米同盟強化の観点だけから護衛艦の派遣を検討、受諾する可能性があるかもしれない。世界の世論も圧倒的に反戦なのだから勇気をもって拒絶すればよいが、それができないのならば、高市氏得意の詐病を用いてトランプ大統領と面談をキャンセルするのが最良の選択ではないか」とご自身のブログに書き、3月16日に行われた岩上安身のインタビューでも語っています。

 ぜひ、岩上安身による宮田律氏へのインタビューを御覧ください。

※260316 【3】岩上安身による宮田律氏(イスラム研究者・NPO法人 現代イスラム研究センター理事長)インタビュー
https://youtu.be/ojuMD1eyhyk

※宮田律「『楽しみ』のために戦争を続けるトランプ大統領は日本に護衛艦の出動を要請する ―『平和の国=日本』はトランプの要求にNOを突き付けよう!(2026.3.16)
https://note.com/miyataosamu/n/nc52556c27f67

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 それでは、本日も1日、よろしくお願いします。

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