日刊IWJガイド 2015.1.11日号 ~No.851号~


■■■ 日刊IWJガイド 2015.1.11日号 ~No.851号~ ■■■
(2015.1.11 8時00分)

おはようございます。
IWJで動画関連の業務を担当している古田です。

さて本日は、佐賀県知事選の投開票日です。今回の県知事選では、いずれも無所属の新人4人が立候補しています。
自民党と公明党が推薦する「改革派」で知られる前武雄市長、樋渡啓祐氏。自民党の有力支持団体でもある、JA佐賀の政治団体「佐賀県農政協議会」が推す山口祥義氏。
九州大大学院教授・元国土交通官僚で共産支持層や市民団体を中心に草の根で浸透を図つ、島谷幸宏氏。元会社役員で、農業政策の充実を主張している飯盛良隆氏。

大手メディアではもっぱら、「岩盤規制」の象徴としてJA全中の解体を目指す政府・自民党と、その動きに反発を強める農協、
という「自民vs農協」の構図による保守分裂、即ち樋渡氏と山口氏の一騎打ちを大々的に報道しています。

もちろんJA全中解体に対する賛否、それも一つの争点ではあります。
しかし、今回の佐賀県知事選の争点はそれだけではありません。九州電力玄海原発(佐賀県玄海町)の再稼働や、
陸上自衛隊が導入予定の新型輸送機オスプレイの佐賀空港配備など、今後を担う重要な国策も争点となっています。

IWJでは、地方中継市民・こうのみなとさんがこの佐賀県知事選を精力的に取材されています。

前回の衆議院選挙の時も、政策に関する特筆すべき論点を「アベノミクス」ひとつに矮小化され、
その裏に隠れた様々な争点は見通しづらくなっていました。

この佐賀県知事選でも同様です。
こうのみなとさんは、中継“市民”の方だからこその独自の草の根目線で、取材を続けて下さっています。
一つひとつの争点を、候補者自身の身振りや言動からきちんと見定めて選挙に参加していきたいな、と前回の選挙、そしてこの取材の成果を見て、自分にも戒めようと思います。

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2014/12/21 【佐賀県知事選】玄海原発再稼働を認めない唯一の立候補予定者・島谷幸宏氏、横のつながりを大切にする「おもやい」による地域づくり
http://iwj.co.jp/wj/open/archives/215308

2014/12/25 【佐賀県知事選】自民党陣営分裂 カギを握る農家票の行方 争点は原発再稼働、オスプレイ、そしてTPP
http://iwj.co.jp/wj/open/archives/217262

2014/12/28 【佐賀県知事選】前武雄市長・樋渡啓祐候補「基地がある沖縄が幸せではないというわけではない」「原発は、県民投票でなく議会が決めるべき」
http://iwj.co.jp/wj/open/archives/219916

2014/12/29 【佐賀県知事選】無所属・山口祥義候補が農協・漁協の要請に対し「TPP参加反対」を明言するも「原発」「オスプレイ」については事実上の質問拒否
http://iwj.co.jp/wj/open/archives/220751

2014/12/29 【佐賀県知事選】無所属・島谷幸宏候補を嘉田由紀子・前滋賀県知事が応援「佐賀の美しい自然と文化を守っていきたい」
http://iwj.co.jp/wj/open/archives/220749

【佐賀県知事選特別企画】写真でみる九州電力玄海原発の今
http://iwj.co.jp/wj/open/archives/222874

2015/01/08 【佐賀県知事選】島谷幸宏候補、発送電分離を見据え「佐賀県民エネルギー会社設立」により「九州電力に対抗できる」地域経済活性化案をアピール 嘉田由紀子・前滋賀県知事も応援
http://iwj.co.jp/wj/open/archives/223374

2015/01/09 【佐賀県知事選】「私には、私心がない」樋渡啓祐候補&小松政・武雄市長選候補が合同決起大会 脳科学者・茂木健一郎氏も応援
http://iwj.co.jp/wj/open/archives/223736

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(後半へ続く…)

◆中継番組表◆

本日のIWJの中継番組表を送ります。
あくまで予定ですので、変更、中止、追加などがある場合があります。また電波状況によっては、安定した中継ができない場合もありますのでご了承ください。

**2015.1.11 Sun.**

【IWJ_IBARAKI1】11:00~「3.11を忘れない 東海11(イレブン)アクション」
視聴URL: http://www.ustream.tv/channel/iwj-ibaraki1
※3.11を忘れない 東海11(イレブン)アクションが主催の脱原発抗議行動。東海駅東口にて行われる予定

【再配信・Ch5】14:30~「イラク戦争で日本が米国に追従したことの検証が必要、有識者らが『対テロ戦争』を軸に問題提起」
視聴URL: http://iwj.co.jp/channels/main/channel.php?CN=5
記事URL: http://iwj.co.jp/wj/open/archives/157428
※2014年7月26日に行われた、「自衛隊を活かす:21世紀の憲法と防衛を考える会 シンポジウム」を再配信します。内閣官房副長官補だった元防衛官僚の柳澤協二氏は、イラク戦争で米国に追従したことの検証が必要だ、と指摘し、「検証には痛みが伴う。個人の名誉や痛みでなく、日本全体が国民の負託を受けた。政治が賢くなるためにも、検証は必要だ。そして検証結果を、世界に向けて発信していかなければいけない」と発言しました

【Ch4】18:00~「『出ていけこの日本から、売国奴』 “捏造記者”のレッテルを貼られた朝日新聞・植村隆元記者が反撃開始! 1650万円の損害賠償を求め提訴 ~日本外国特派員協会で会見」
視聴URL: http://iwj.co.jp/channels/main/channel.php?CN=4
記事URL: http://iwj.co.jp/wj/open/archives/223412
※一昨日1月9日に行われた「日本外国特派員協会主催 元朝日新聞記者 植村隆氏 記者会見」を再配信します。朝日新聞で、従軍慰安婦報道に力を入れていた植村隆元記者が、自身の受けた脅迫や誹謗中傷の実態を紹介するとともに、当時の慰安婦報道の真相を打ち明けました

【会員限定配信】20:00~「3.14伊予地震は予測されていた:測量学が挑む新たな地震予測 ~岩上安身による村井俊治氏インタビュー」
視聴URL: http://iwj.co.jp/wj/member/limited
記事URL: http://iwj.co.jp/wj/open/archives/129791
※2014年3月17日に行われた、「岩上安身による東京大学名誉教授・村井俊治氏インタビュー」を再配信します。測量学が専門である村井氏は、既存の地震学にとらわれない新しい地震予測手法を提唱。インタビューでは実証データを交えながら、伊予地震予測の解説や、東日本大震災の検証が行われました

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(…前半の続き)

話は変わりますが、このところ「表現・言論の自由」というテーマをめぐるニュースが連続しています。

一つは大晦日の紅白歌合戦でのサザンオールスターズの権力風刺の表現、またもう一つフランス・パリの風刺雑誌銃撃テロ事件に端を発する「表現の自由を守れ」という声、
そして元従軍慰安婦の金学順さんの記事を書いた朝日新聞・植村隆元記者が、週刊文春と同誌に寄稿した西岡力・東京基督教大学教授を、名誉毀損で提訴と、「表現・言論の自由」について考えさせられる出来事が立て続けに起こっています。

もちろんIWJでも、それぞれの問題を積極的に取材活動を行っています。

【IWJブログ】NHKでサザンがヒトラーの「チョビ髭」、タモリが「憲法改正」を疑問視―自主規制によってひたすらトボケ続けるメディアの中で、政府の暴走に国民的著名人が堂々プロテスト発言
http://iwj.co.jp/wj/open/archives/223444

【岩上安身のニュースのトリセツ】パリ風刺雑誌銃撃テロ事件で揺らぐ「表現の自由」~「文明の衝突」は不可避なのか?
http://iwj.co.jp/wj/open/archives/223986

2015/01/09 「出ていけこの日本から、売国奴」 “捏造記者”のレッテルを貼られた朝日新聞・植村隆元記者が反撃開始! 1650万円の損害賠償を求め提訴 ~日本外国特派員協会で会見
http://iwj.co.jp/wj/open/archives/223412

昨日、中継を行った、『岩上安身による 北星学園大学非常勤講師 植村隆氏(元朝日新聞記者)インタビュー』はご覧になりましたでしょうか?

当事者に直接、話を聞いてみることがいかに大事か、つくづく思い知らされる貴重なインタビューです。

度を越した「朝日叩き」から距離を置いているつもりでいても、いつの間にか、知らず知らずのうちに、偏見や先入観が我が身に刷り込まれていることを思い知らされて、驚きます。

あれ? 植村さんて、こんな気さくな方だったんだ?
あれ? いわゆる「吉田証言」にもとづいて記事を書いた人じゃなかったんだ?
あれ? なんで脅迫状を送りつけられるようなリンチが放置されているんだ?
あれ? 読売はなんで自分のことを棚に上げて朝日を叩いているんだ?

事情がのみこめてくると、「植村叩き」の異常さが、くっきりと浮かび上がってきます。まさに現代の「魔女狩り」です。
同時に、自分が生きている日本は、今、こんなことが横行するような社会になってしまっているんだと、愕然とします。

このインタビュー、記事の準備ができ次第アップされますので、是非会員になって、じっくりとご覧ください。

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また、このインタビューは、お昼の時間帯に中継配信を行ったので、近日中に、多くの人がご覧になれる夜の時間帯にフルオープンで再配信いたします。
決まり次第、お知らせいたしますので、ぜひ、拡散をお願いします。

ここのところ、「表現・言論の自由」の問題について、考えさせられることが多くなっている、と書きました。
僕は、学生時代から映像分野を歩いてきたので、「表現の自由」といえば、性表現の規制、あるいは自主規制の問題が、もっぱら主要な関心事でした。

しかし、ヘイトスピーチが「表現の自由」として許されるだろうか、とか、
特定秘密保護法によって「報道の自由」や「知る権利」が著しく制約されたりのを見過ごせるのかとか、
さらに一見、別次元の問題に見えるヘイトスピーチと、現代の軍事機密保護法である特定秘密保護法が、
「差別と侵略」というテーマで結びつく(まさしく「饗宴V」の第3部のテーマです!)ということがわかってきたりすると、そら恐ろしいものを感じます。

僕は岩上さんとは違うので、すぐ、どこか遠くへ逃げ出したくなるのですが、外国へ一度も行ったことがない、
パスポートも持っていない超ドメスティックな人間なので、どこにも逃げる場所がないと、そのたびに気づき、
やっぱりこの国がよい国になってもらわなきゃ、と思うのです。
現在の自民党が目指す「憲法改正案」も、僕ら若い世代が無関心でいていい問題なのでしょうか?

一昨年、梓澤和幸弁護士と澤藤統一郎弁護士と岩上さんの3人で、この自民党の憲法改正草案についての鼎談をおこない、逐条で、徹底的に中身を議論しました。
自民党改憲草案では、拷問を容認したり、基本的人権を抑制したり、表現の自由を規制したり……聞いているだけで、僕はすぐに逃げ出したくなりました。

でも、どこへ逃げても安倍政権はどこまでも追っかけてくるんですよね。

昨年の終わり、サザン的にいうと、「無茶な解散総選挙」の直後、安倍総理が「憲法改正」にやる気満々の姿勢を見せているのを見て、
ああ、日本列島のどこへ逃げても、逃げられないんだなぁ、と観念しました。

合計12回にわたり、おこなわれた自民党の憲法改正草案についての鼎談シリーズのアーカイブはこちらからご覧いただけます。
皆さん、じりじりと自民党改憲草案がにじり寄って来ているホラーな今こそ、必見ですよ。
http://bit.ly/1jWh3da

さらに自民党の憲法改正草案についての鼎談を書籍にまとめた『前夜~日本国憲法と自民党改憲案を読み解く』も、超オススメです。
ホラーが現実になってしまう前に、ぜひ、ご購読下さい。
ご購入は、こちらから。
http://bit.ly/1tHZPM6

ここからは、自分が直接、関連している動画班の話題です。

現在、岩上さんの指示の下、大急ぎで『饗宴V ぎりぎりからのターンオーバー ~民主主義はいつも遅れて反撃する』のDVD化にとりかかっています。
とはいえ、約8時間の超大ボリューム、さらに、講演された先生方のパワーポイントもより見やすいようにデータとして取り込み、編集作業を進めているため、それなりの時間を要しています。
来週には、予約・発売を開始できるよう全力で作業に当たっておりますので、今しばらくお待ち下さい。

同時に、昨年末に立ち上げた、Ustream再アップ対策本部の作業も進めています。過去の地方分を含む膨大なアーカイブを引き続き整理し、タグ付けし、再アップという作業を同時並行で行っています。
この作業は、大変根気のいる作業です。毎日、コツコツと、この作業を続けているスタッフには本当に敬意を表します。

また、元旦に、IWJのホームページのトップ画面でもカテゴリ分けのメニューが公開されました。サイトの改良プロジェクトは、裏側で密かに進行中です。
作業が進むにつれ、過去のアーカイブもより見やすい環境が整っていくはずですので、みなさんの引き続きのご支援をよろしくお願いいたします。

岩上安身とWeb班からの大事なお知らせです。検索がしやすくなりました!
http://iwj.co.jp/info/whatsnew/post/21508

ご寄付・カンパのお願い
http://iwj.co.jp/join/pleasehelpus.html

寒い日が続いています、みなさまもくれぐれも風邪を引かないように、暖かくしてお過ごしください。

本日もIWJを何卒よろしくお願いいたします。

IWJ 株式会社インディペンデント・ウェブ・ジャーナル
岩上安身サポーターズクラブ事務局
公式サイト 【 http://iwj.co.jp/

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