【IWJブログ】NHKでサザンがヒトラーの「チョビ髭」、タモリが「憲法改正」を疑問視―自主規制によってひたすらトボケ続けるメディアの中で、政府の暴走に国民的著名人が堂々プロテスト発言 2015.1.2

記事公開日:2015.1.9 テキスト
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(ぎぎまき)

 年末のNHK紅白歌合戦に31年ぶりの出演を果たした、J-Pop界のトップランナー、サザンオールスターズ。

 紅白には出ないと思われていた国民的アーティストのサプライズ出演には誰もが驚いたが、それ以上に、桑田氏がステージ上で安倍政権批判を全面に出したことが大きな波紋を呼んだ。

 さらに翌日の1月1日、今度はNHKスペシャルに登場したタモリが、番組内で「戦争反対」「憲法改正」に言及、話題を呼んだ。昨今、萎縮報道が著しいマスメディアだが、他方で、国民的に知られる著名人たちが、危機感をもって、政治的な発言に踏み切るようになった。この現象は何なのか。

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 さらに翌日の1月1日、今度はNHKスペシャルに登場したタモリが、番組内で「戦争反対」「憲法改正」に言及、話題を呼んだ。昨今、萎縮報道が著しいマスメディアだが、他方で、国民的に知られる著名人たちが、危機感をもって、政治的な発言に踏み切るようになった。この現象は何なのか。

大竹しのぶさん「『安倍流』に怖さ」、明石家さんま氏「戦争や人殺しをアシストするために、働いているわけではない」

 先駆けとなったのは、2013年9月、自身のブログで特定秘密保護法について触れた女優の藤原紀香さんかもしれない。藤原さんは、「放射能汚染、被爆などのことや、他に、もし国に都合よく隠したい問題があって、それが適用されれば、私たちは知るすべもなく、しかも真実をネットなどに書いた人は罰せられてしまう。。。なんて恐ろしいことになる可能性も考えられるというので、とても不安です」、と、芸能人としては踏み込んだブログを投稿。当時、政府が募集していたパブリック・コメントに意見を届けようと呼びかけた。

 同じ年の12月29日には、女優の大竹しのぶさんも神戸新聞のインタビューで、「安倍流に怖さを感じる」と発言。秘密保護法の成立過程に、不信感を募らせる本音をコメントしている。それだけではない。2014年2月には、お笑いタレントの明石家さんまさんが、自身が司会を努める番組、大阪・関西テレビ「さんまのまんま」の中で、国税局へ怒鳴り込んだ過去を告白。「戦争や人殺しをアシストするために、働いているわけではない」と税金の使い道に注文をつけた事実を明かしているのだ。

美輪明宏氏、中曽根元総理と大喧嘩、橋下徹氏の発言を「軽々しい」

 プロテストするアーティストといえば、戦中に生まれ、10歳で長崎の原爆を経験した、歌手の美輪明宏氏の名前を、挙げないわけにはいかない。今年で傘寿(80歳)を迎える美輪氏は、17歳でシャンソン歌手としてデビュー。1965年にリリースされた「ヨイトマケの唄」が、社会的弱者の叫びを歌にしたと評価され、40万枚の大ヒットを記録した。

 当時、「土方」や「ヨイトマケ」という歌詞が、日雇い労働者や低所得者を指す差別用語だとして放送禁止歌に指定されたが、仕事を干されることになっても美輪氏は、歌詞を変更しなかった。気骨の人である。

 また、「祖国と女達」という歌では、第二次世界対戦中に慰安婦として従軍させられた、日本人女性について歌った。美輪氏は、終戦後に、中国から長崎に引き上げてきた慰安婦から、惨憺たる話を聞いてきたという。

 「みんな、政府や右翼の人たちが怖くて、その歌を歌わないし、言いもしませんけれど、やはり、その人たちの供養のためにも、表に出してあげることが必要だと思います」(※)

 戦時中に生まれ、原爆を体験した美輪氏にとって、口をつぐむことは、過去の過ちへ戻ることなのだろう。権力に怯まない信念を見せつけたエピソードはまだある。

 過去、美輪氏は、パーティーで同席した中曽根元総理と、慰安婦の話で激しい口論になったという。また、2013年5月、当時の日本維新の会の橋下徹氏が、旧日本軍の従軍慰安婦を容認する発言をしたことを受け、翌月のライブドアニュースのインタビューで、橋下氏を一刀両断している。

 「何も知らないで軽々しくあんなことを言ったり、沖縄の兵隊たちも風俗を利用してやってくださいなどと言うべきじゃない。もっと、人間には尊厳があるということを、維新の会の人たちは知るべきだと思います」

「ジャニーズ事務所」のトップアイドルがヘイトスピーチに異論 ?

 芸能人が政治的な発言をすることは、長くタブー視されてきた。その縛りは、今やさらに厳しくなっているかもしれない。しかし、そうしたアイドルの先頭を走ってきた「ジャニーズ事務所」のタレントの中から、そんなタブーを破ろうとする人物が現れてきている。「ヒガシ」こと、少年隊の東山紀之だ。

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