社民党声明「第48回衆議院議員総選挙の投票日にあたって」 2017.10.23

記事公開日:2017.10.23 テキスト
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 2017年10月22日、社民党が衆院選投開票にあたり声明を発表した。

社会民主党

 本日、第48回衆議院議員総選挙の投票日を迎えました。憲法改悪の動きが強まり日本の平和国家としての歩みが問われるなか、社民党は、吉田ただとも党首はじめ21名の公認候補者を先頭に、憲法を変えさせない、モリ・カケ疑惑徹底追及、消費税10%引き上げ反対、脱原発実現、沖縄の新基地建設反対、人間らしい働き方の実現、粘り強い対話と平和外交などを柱に、アベ政治の対極にある「国民生活優先の憲法を活かす政治」を目指す社民党への支持を全国各地で訴え、全力で13日間の選挙戦を走り抜いてきました。きわめて短い選挙戦ではありましたが、社民党の主張や政策に対する有権者の皆さんの共感と支持の広がりを感じています。

 今回の総選挙は、アベ政治の暴走を止め、政治を市民の手に取り戻す選挙です。安倍首相は、大義なき自己保身のための疑惑隠し選挙を、「国難突破選挙」と位置づけました。しかし、福島第一原発事故の収束もできないまま東京電力の柏崎刈羽原発の再稼働を認め、沖縄で墜落炎上事故を起こした米軍大型輸送ヘリ同型機の飛行再開を許し、朝鮮半島へのアメリカの軍事行動を支持し、さらには平和憲法自体を変え「戦争する国」づくりを完成させようとしている安倍政権の継続こそが国難といわざるを得ません。直近の調査でも、安倍首相に対する不支持が支持を上回っています。安倍政権の退陣を求める多くの皆さんの願いを社民党にお寄せください。

 今回の総選挙は、改憲勢力を3分の2割れに追い込む選挙です。国民に重要な情報を開示せず、都合の悪いことには蓋をし、選挙が終わったら強行するのが安倍政権の常套手段です。この選挙が終われば、「みそぎが終わった」、「国民の信を得た」と言わんばかりに、「残業代ゼロ制度」をはじめとする悪法の成立を急ぐとともに、平和憲法そのものに手を着けてくることは目に見えています。改憲を党是とする自民党に加え、与党の公明党、さらに改憲を掲げる希望の党・維新の会という補完勢力が大きくなれば、改憲翼賛国会になりかねません。自民党内には、年内にも自民党改憲案を国会に提出する動きもあり、9条を死文化する憲法改悪が一瀉千里に進む可能性があります。今なら間に合います。憲法を変えるのではなく、憲法の理念や条文を活かして、この社会をもっと生きやすく暮らしやすい社会へと改革していく社民党に力をお貸しください。

 今回の総選挙は、市民の手に政治を取り戻す選挙です。遊説先であるいは有権者の皆さんとの懇談の場で、今の政治への怒りや将来への不安、切実な悩みを伺いました。就職したが非正規しかなく結婚できるか不安だ、年金がどんどんカットされて暮らしに困る、奨学金の返済に追われている、保育園に入れなくて仕事を続けられない、消費税が上がると暮らしが大変になる、戦争が始まったら子どもたちが心配だ、復興の掛け声ばかりで被災地が忘れられようとしている、放射能のごみのツケを残しては将来の子や孫に顔向けできない、なぜ県民の民意を無視して基地建設を強行するのか、国難というなら米軍ヘリの墜落事故だ、説明もしないまま疑惑を隠して逃げ回るのはおかしい等々。強い者をますます強くし、弱者を切り捨てるのなら、政治はいりません。皆さんの悩みに寄り添うのが、政治の役割です。国民を見下し、一強支配におごり、権力の私物化を極める安倍政権に幕を下ろそうではないですか。政治の主人公は、市民の皆さん一人一人です。社民党と一緒に、政治を変え、社会を変えましょう。

 今回の総選挙は、投票年齢が18歳に引き下げられて初めての衆議院選挙です。政治は若い皆さんの学校生活やアルバイト、就職をはじめとする皆さんの人生、そして社会保障や税財政のあり方をはじめ皆さんの将来に大きくかかわっています。今の社会構造は、若者に冷酷な環境を強いています。しかし一番シンドイ思いをしている世代だからこそ、社会を変える力になれるのです。平等な社会をつくり、人々にやさしさを取り戻す、それが平和な世の中につながります。社民党は、すべての人が人間らしく生きられる、「やさしい社会」を目指しています。学びたい、働きたい、自分の家庭をつくりたい、生き続けたい、そんな若い皆さんの思いを大切にします。若い皆さんの夢や理想を実現するお手伝いをさせてください。

 民進党が分裂し、希望の党や立憲民主党が誕生したことから、新党に注目が集まり、社民党は、厳しい闘いを余儀なくされています。しかし、安倍政権と本当に対決できるのは、資本主義の誤りやひずみを正し、格差を是正する、そして平和憲法を活かして平和を追求し人権を守っていく、「平和・自由・平等・共生」の社会民主主義しかありません。日本で唯一の社会民主主義政党として社民党は、石にかじりついてでも、日本社会党以来71年の歴史と社会民主主義の灯をなんとしてもつないでいきます。暮らしと平和を守るためにも、安倍政権を打倒し、改憲勢力を3分の2割れに追い込み、社民党が議席を増やし、リベラル勢力を牽引していかなければなりません。どうか社民党にその役割を果たさせてください。

 今回の総選挙ほど、後になって「あのときが戦後政治の大きな分水嶺だった」と言われる重要な選挙はないと思います。立憲主義・平和主義・民主主義を破壊するアベ政治の暴走をこれ以上続けさせてはなりません。平和憲法を変え「戦争する国」を完成させてはなりません。1%の富裕層と大企業のための政治を続け、暮らしと雇用を破壊し、99%の皆さんを切り捨てる政治を許してはなりません。アベ政治の暴走NO、戦争する国NO、暮らし・雇用破壊NOの思いをどうか社民党に託してください。皆さんの力があれば、憲法をないがしろにし、国民に背を向けた暴走を続ける安倍政権を必ず終わらせることができると確信します。本日投票箱が閉まるまで、社民党へ熱いご支持・ご支援をお願いします。すでに期日前投票を終えられた方も、さらに支持の輪を広げてください。心からお願いいたします。

以上

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「社民党声明「第48回衆議院議員総選挙の投票日にあたって」」への1件のフィードバック

  1. 竹重公雄 より:

    憲法九条が平和をもたらした?本気でそう信じているのですか?自国の憲法は他国に効力を及ぼしません。

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