見よ! この「二枚舌」! 国会前で民主党の看板議員として2015年「安保法案反対!」を訴えていた細野豪志氏。今や「希望の党」の幹部として、民進党の元同志に対し、「安全保障・憲法改正賛成」の「踏み絵」を踏ませる冷血の人でなしぶり! 2017.9.30

記事公開日:2017.10.4 テキスト動画
このエントリーをはてなブックマークに追加

(文:大下由美、記事構成:岩上安身)

 民進党の看板議員であったにもかかわらず、2017年8月に離党し、いち早く希望の党の結成メンバーとなった細野豪志元環境相は、2017年9月30日、メディアの取材に対し、民進党出身者の一次公認をめぐって、「現実的な安全保障と憲法改正に賛同していただけるかどうかが、大きな判断基準になる。最終的な判断は小池代表が行う」と述べた。

 しかも、細野氏は、9月28日には「三権の長を経験されたような方は、やはり合流にご遠慮いただいた方がいい」と発言した。これが、これまで民進党で苦労を共にしてきた仲間、先輩に対する言葉だろうか。不安に陥れられた民進党前職を焦らし、「安全保障・憲法改正」賛成という「踏み絵」を踏ませるという、無慈悲で残忍なことを、小池都知事の「排除」政策の元、行おうとしているのだ。

 ここまで「コケ」にされれば、「こっちから願い下げだ!」と激怒するのが当たり前。前首相の野田佳彦氏は、「先に離党していった人(細野氏)の股をくぐる気は全くない」と不快感をあらわにし、無所属での立候補を表明した。他に、逢坂誠二氏、辻元清美氏らも「無所属で立候補する」決意を表明した(その後辻元氏は、1 0月3日に、枝野幸男氏が立ち上げた「立憲民主党」に合流する方針を明らかにした)。

 ところで、「現実的な安全保障に賛同していただけるかどうか」という冷酷な「踏み絵」発言を口にした細野豪志氏であるが、自身は安保法制反対運動がピークに達し、民主党(当時)も国民の後押しを受けて国会で徹底抗戦していた時、何を言っていたのか。IWJは、2015年夏、安全保障関連法案反対の運動を、徹底的に取材し続けてきた。その動画アーカイブの中には、国会前の集会にあらわれマイクを握って雄弁をふるう細野氏の姿が映っている。彼が何と言っていたか、ぜひ御覧になっていだたきたい。

「安保法の白紙撤回を言い続ける人は厳しい」と民進議員に突きつける希望の党・細野豪志議員、2015年夏には国会前で「安保法案の中身は他国の戦争に日本が参加するものだ!」とアピール!?

 以下に、細野氏の発言内容を記載する。

 「もう法案の中身を詳しく説明するのはやめようと思います。今日我々は衆議院を突破されました。この法案の中身は、日本の自衛でなくても、他国の戦争に、日本が参加するというものです。

 それだけじゃありません。鳥越(俊太郎)さんも言ってくれました。世界中で、いろんな戦争が起こる。アメリカが戦争を起こすことになる。そういうことがある。そういったものに、『後方支援』という名前はついているけれども、これは日本が戦争に参加するということじゃないですか? 皆さん。だから我々は認めることができないんです。

 皆さんにもわかってもらいたいことがある。私は政治家として、この国の自衛をやっていかなければならない。例えば、尖閣諸島のような島を守るために、自衛隊の皆さんには頑張ってもらわなければならないので、領域警備法という法律を国会に提出をしています。ぜひわかってもらいたいのは、そういう万が一のことに備えて、頑張って努力をしている自衛隊の皆さんがいることは、是非とも若い皆さんにこの点はわかってもらいたい。

 しかし、近くについては現実的にやらなければいけないけど、遠くについては我が国は軍事的な関与はしない。人道復興支援についてはやるけれども、戦争には参加をしない」

 このように、細野豪志氏ははっきりと、安保法制への反対を、大群衆の前で演説していたのだった。

 この日は、「憲法違反の安保法制」が衆議院本会議で静かに強行採決され、参院に送られた2015年7月16日。国会議事堂前で、学生ら有志の「SEALDs」(自由と民主主義のための学生緊急行動)と「戦争させない・9条壊すな!総がかり行動実行委員会」が共同で主催した抗議行動に、のべ4万人の国民が集まり、怒りと抗議の声を上げた。そんな時、そんな場所に細野氏はあらわれ、マイクを握って、以上のように安保法反対の発言を行っていたのである。

▲2015年7月16日、国会議事堂前でスピーチをする民主党(当時)・細野豪志議員

 反安保の運動に参加し、「日本が戦争に参加することを、我々は認めることができない」「我が国は軍事的な関与はしない」とはっきり述べていた細野氏は、2年足らずで、あっさりと自身の信条を変えてしまったらしい。あるいは、腹の中は、2年前も小池氏や、安倍晋三氏と同じだったのに、当時はそれをごまかして、大群衆の前で平然と嘘をついてきたのかもしれない。

 いや、そんな確固たる思想・信条は、2年前も今も持ちあわせていない可能性もある。大群衆の前でその時々の世間の「空気」や自分の立ち位置で、口先だけでウケを狙う発言を繰り出すだけで、2年前のあの時もペラペラとテキトー、今回、「希望の党」に移って、高飛車に「改憲と安保賛成」を「踏み絵」として求めるのも、ペラペラとテキトーなのかもしれない。いずれにしても人間性が根本から疑われる。

 岩上安身は、細野氏の一連の言動について、以下の様にツイートしている。

 日本共産党、社民党は選挙協力を表明し、これまでの「野党共闘」の姿勢を崩さずに候補者の一本化で合意した。

 日本共産党の志位和夫委員長は、「自公補完勢力の日本維新の会との連携を打ち出したことで、『希望の党』も自民党の補完勢力であることが一層明らかになった。自民も希望も、対決姿勢をとっているが中身は変わらない」と「希望の党」の正体を見抜き、批判している。

 選挙の結果、「希望の党」が野党第一党となってしまった場合、待っているのは、自公・希望という「二大極右政党制」であり、維新も加わって改憲へまっしぐらに突き進むだろう。9条の改訂だけではなく、「ナチスの手口」そのものである「緊急事態条項」の導入は避けがたい。

 そんなおぞましい未来が、目前の可能性として迫ってきているのに、その政局をリードするのが、「私はAI」「排除します」の「緑のタヌキ」こと小池百合子氏であり、さらにその使い走りとしてかつての仲間たちを残忍に「選別・排除」するのが、この「ペラペラとテキトー」に「二枚舌」を駆使する細野豪志という「軽薄」そのものの人間であることは、まさしく笑うに笑えず、嘆くに嘆きにくい悲喜劇という他はない。

IWJの取材活動は、皆さまのご支援により直接支えられています。ぜひ会員にご登録ください。

新規会員登録 カンパでご支援

関連記事


コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です