「まず『的(まと)』になって誰かがやられないと、撃てないということなんですよ。だから、(自衛隊員は)死ぬことが前提です」――。
2017年1月13日(金)、東京都内で「ガチ平和映画祭『派兵の真実〜事故を隠蔽された元自衛官の告発〜』上映会」の後にトークライブが行なわれ、『派兵の真実〜事故を隠蔽された元自衛官の告発〜』を監督した増山麗奈氏と、自衛隊の内情に詳しい、軍事評論家の古是三春氏らが登壇した。
(取材・文:須原拓磨)
※1月19日、テキストを追加しました。
「まず『的(まと)』になって誰かがやられないと、撃てないということなんですよ。だから、(自衛隊員は)死ぬことが前提です」――。
2017年1月13日(金)、東京都内で「ガチ平和映画祭『派兵の真実〜事故を隠蔽された元自衛官の告発〜』上映会」の後にトークライブが行なわれ、『派兵の真実〜事故を隠蔽された元自衛官の告発〜』を監督した増山麗奈氏と、自衛隊の内情に詳しい、軍事評論家の古是三春氏らが登壇した。
記事目次
■ハイライト
「ずばり、平和安全法制で集団的自衛権(の行使)は可能なんでしょうか?」
増山氏が古是氏へそう質問すると、古是氏は「法律を変えても、自衛隊の仕組みが変わっていない。自衛隊というのは、武力を使うということに対しては制約がかかった組織で、このかたちが変わっていません」と回答した。
「どういうことかというと、憲法の制約がありまして、日本は絶対に他国を攻めないという憲法がありますよね。その憲法に沿って、武器の使い方だって決まっているわけです。武器を使う時は、『個々が判断して、正当防衛で使う』。これが原則なんです」
古是氏は続ける。
「日本の法律の中で武力行使できるケースは、1つだけ。それは日本の領土・国民が攻められた時に、国家主権が脅かされ、日本の国の独立と領土と国民を国内で守るための防衛出動をした時だけです。そのほかの出動のケース、特に海外に出動した場合は、必要な時に武器使用が認められている」
古是氏はこのように語り、「結局どういうことかというと、武器使用ということでは、まず『的』になって誰かがやられないと、撃てないということなんです。だから死ぬことが前提です。あんまり、きれいごとは言いません。死ぬのは時間の問題です」と明言し、駆けつけ警護が「死」と隣合わせである事実を指摘した。
重ねて古是氏は、「駆けつけ警護ではなく、『駆けつけ標的』ですよ。撃たれるまで撃てない人が、駆けつけて何をするんですか」と批判し、「国連が求めているPKOの水準での駆けつけ警護はできません」と断言した。
IWJでは2016年12月26日、「紛争解決人」として知られる東京外国語大学教授の伊勢崎賢治氏に岩上安身が単独インタビューを行い、南スーダンで自衛隊がさらされる危険性について検証している。その厳しい現実について、会員登録のうえ、ぜひご覧いただきたい。
(…会員ページにつづく)
古是氏「武器使用ということでは、まず『的』になって誰かがやられないと、撃てないということなんです。(駆けつけ警護で)死ぬことが前提です。あんまり、きれいごとは言いません。死ぬのは時間の問題です」 http://iwj.co.jp/wj/open/archives/356289 … @iwakamiyasumi
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