2012年10月12日(金)18時より、札幌市中央区の共済ホールで、雨宮処凛氏(作家・活動家)と中島岳志氏(北海道大学大学院准教授)の対談と、鎌田慧氏(ルポライター)の講演による「さようなら原発北海道講演会」が行われた。
(IWJテキストスタッフ・佐々/澤邉)
2012年10月12日(金)18時より、札幌市中央区の共済ホールで、雨宮処凛氏(作家・活動家)と中島岳志氏(北海道大学大学院准教授)の対談と、鎌田慧氏(ルポライター)の講演による「さようなら原発北海道講演会」が行われた。
■ハイライト
第一部の対談「市民のデモが政治を動かす時代へ」で雨宮氏は、自分が反貧困問題の活動ののち、首都圏反原発連合で毎週首相官邸前抗議行動を主催する側になった経緯を紹介し、3.11以降の新しいデモの面白さと可能性について語った。
雨宮氏が3.11後最初に参加した反原発デモは、昨年4月10日に東京・高円寺のリサイクルショップ素人の乱が行ったデモだったという。
素人の乱は、雨宮氏も関わる反貧困の活動の一つで、サウンドデモというスタイルで、事故の5年くらい前から「家賃タダにしろデモ」「俺のチャリを返せデモ」などを行ってきたことを、雨宮氏が紹介した。面白いデモなので、告知があればたくさんの人が集まるようになっていたため、雨宮氏は「事故前に、主催者も町の人もデモに慣れていたことが、今思えば本当によかった」と語った。
福島の原発事故当時を振り返り、雨宮氏は「『反原発』とみんながいい出すまでには時差があった」といい、「私自身も『反原発・脱原発』は左翼的な言葉でとても口に出せないと思ったし、原発も放射能もよくわからないのに何が言えるのかという躊躇もあった」と語った。
しかし素人の乱が「あぶねーな、おそろしい、『原発やめろ!!!デモ』やります」と告知したら、1万5千人の人が集まったという。雨宮氏は、「いつも面白いデモをする人たちが、難しいことをいわずに『原発やめろ』といったことで、反原発デモのハードルが一気に下げられた。それで反原発デモが全国に広がっていったので、素人の乱のデモはある意味、全国的な反原発運動の起爆剤になったのでは」と語った。
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