2016年11月18日(金)、東京都町田市の町田市民ホールで「【11.18超党派緊急シンポジウム】平和憲法は変えさせない~派兵は反対、野党は共闘」が「戦争はゴメン!!まちだ市民連絡会」の主催により行われた。
野党各党から、民進党・小川敏夫参議院議員、日本共産党・山添拓参議院議員、社会民主党・吉田忠智党首らが登壇し、昨年夏の安保法成立について安倍政権を強く批判した。
また、来年年明けにも予想される衆議院解散と総選挙にむけて、小選挙区での候補者一本化など、「野党4党間でのできるかぎりの選挙協力と市民との連携」を誓いあった。
▲左から、小川敏夫参議院議員(民進党)、山添拓参議院議員(日本共産党)、吉田忠智党首(社会民主党)
- 登壇 小川敏夫氏(参議院議員、民進党)/山添拓氏(参議院議員、日本共産党)/吉田忠智氏(社会民主党党首、前参議院議員)/糸数慶子氏(参議院議員、会派沖縄の風)
- タイトル 11.18超党派緊急シンポジウム「平和憲法は変えさせない~派兵は反対、野党は共闘」 ―登壇 小川敏夫氏(民進)、山添拓氏(共産)、吉田忠智氏(社民)、糸数慶子氏(沖縄の風)
- 日時 2016年11月18日(金)18:30〜
- 場所 町田市民ホール(東京都町田市)
- 主催 戦争はゴメン!!まちだ市民連絡会(告知、Twitter)
「私が当選した3年前の選挙でも、当選の翌日に普天間へオスプレイを配備するための施設の準備が始まった」(糸数慶子議員)
参議院で伊波洋一氏と統一会派「沖縄の風」を組む糸数慶子氏は、「今夏の参議院選で伊波氏が自民現職で沖縄担当相の島尻安伊子氏を破って当選した翌日、政府は高江でのヘリパッド建設工事の再開を強行したが、私が当選した3年前の選挙でも、当選の翌日に普天間へオスプレイを配備するための施設の準備が始まった」と、安倍政権のやり方に怒りを表した。
▲糸数慶子参議院議員(沖縄の風)
さらに糸数議員は、「1972年の祖国復帰は、私たち100万県民が望んだ平和憲法の下での戦争放棄、主権在民、平和主義という理念とはまったく違う、でたらめなものだった!」と、今も続く沖縄への差別を糾弾した。
「共通政策、相互支援・相互協力、政権合意」共産党・山添拓議員の言葉にうつむく民進党・小川敏夫議員
気になるのは、いつ行われるとも分からない、衆院解散総選挙での「野党共闘」の成り行きだ。10月の新潟県知事選、衆院東京10区・福岡6区の補選で、民進党は「野党共闘」を拒む姿勢を見せてきた。
聴衆の疑問に答えるように、山添議員は述べた。
「『アベ政治をもういい加減に終わらせる』と、このための新しい連携・共闘が必要だということで、今、共産党は3つのことを掲げています。一つは、共通政策を充実させていく。二つ目は、気持ちよく勝つための相互支援・相互協力。三つ目は、新しい政治を作るための政権合意を作っていく。
こういうことを提案して、今のところ他の3党からも、『拒否はしない』と…そうですよね? (隣の小川議員、黙って目を伏せる)。ま、まあ、そう聞いています。
なかなか一筋縄ではいかないところもあります。それぞれの政党で理念がありますから。でも、今の安倍政権をそのままにしたくない、という市民の声に応えるためには、市民の力で野党共闘を後押しするしかありません!」
▲山添拓議員
小川議員の沈黙は、民進党の最大支持母体である「連合」が、「野党共闘」を頑なに拒み続けているためだろう。連合の神津里季生会長は、IWJの取材に対して、「基本的な国の目指すべき方向についての見解が違う以上、『共闘』という言葉を民進党としては使っていません」と、まさに山添議員の述べた共産党の掲げる目標を踏みにじるような発言をしている。
さらに連合は11月29日、衆議院選挙に向けた基本方針の素案を発表。民進党と共産党の連携について「目の前の勝利のみを目的とした共闘は、国民の理解が得られない」とし、改めて「野党共闘」に対する拒否感を示した。
今、野党共闘を阻んでいるのは、疑いようもなく連合の存在である。IWJはこれまでに、新潟県知事選や衆院補選での「連合」の動きについて、内部に踏み込んだスクープを報じている。ぜひ、以下の記事もご一読いただきたい。