「警察は工事業者の単なる下請け警備員!」市民の安全より工事優先の警備に小口弁護士が怒りの訴え!警察庁は「ロープで縛ったのは市民を守る命綱」と開き直り―高江ヘリパッド建設を巡る防衛省・警察庁交渉 2016.9.29

記事公開日:2016.9.29取材地: 動画
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(青木浩文)

 「あなた方は工事業者の単なる下請けの警備員です!」

 高江における米軍ヘリパッド建設を巡る防衛省および警察交渉が、2016年9月29日、参議院議員会館で、国際環境NGO「FoE Japan」と「美ら海にもやんばるにも基地はいらない市民の会」の主催で行われ、市民らが防衛省職員と警察庁職員に対して交渉を行った。

 9月28日、沖縄県東村高江周辺の米軍北部訓練場内ヘリパッド建設のために木を伐採する工事に対して、訓練場内の斜面で座り込んで抗議行動をしていた市民に対し、警察機動隊員らが工事用ロープで市民らの胴体を縛って拘束した。

 高江現地で市民側の弁護活動を行っている小口幸人弁護士らは、市民がロープで縛り上げられる動画を示しながら、警察庁職員に「このロープで縛って引き上げる行為の根拠法は何か」と問いただした。

 警察庁警備課の担当者は、「沖縄県警察に確認したところ、北部訓練場のヘリパッドが建設される地区の斜面において、抗議市民が座り込んでいるという状況の中で、必要な警備措置、現場の安全確保という形で行ったと聞いている」と回答。根拠法は「警察法2条の責務を達成するため」であるとした。

 さらに、「反対する方々が、いらっしゃったところが斜面で、ぬかるみもあったとのことで、命綱と言うかたちで腰にロープを付けさせていただいて、さらにロープを手すりとしてあるところに固定したと聞いている」などと説明すると、会場に押しかけた市民の間からはどよめきと苦笑が起こった。

 小口弁護士は、「虎ロープ(工事用ロープ)で結んだ結果、あざなどができている市民が出てきています。あなた方がおっしゃる安全確保の結果、市民はケガをしているんです。あなたがたも警察官ならば、少なくとも市民がケガをしないような安全措置の方法、工事を止めるなら止める、という選択肢をちゃんと入れてください。そうでなければ、あなた方は工事業者の単なる下請けの警備員です」と、厳しく批判した。

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