忍び寄る軍国主義を受け入れるか、はねのけるか――安倍政権と市民の「代理戦争」宜野湾市長選の選挙戦は残り1日!かつてないほど、結果の見えない選挙に 2016.1.23

記事公開日:2016.1.23 テキスト
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(佐々木隼也)

※IWJ会員・無料サポーター向けに毎朝配信している「日刊IWJガイド」より抜粋しリライトしました。

 おはようございます!IWJ記者の佐々木隼也です。「この選挙の結果が、日本がこれから『戦争への道を突き進むのか』どうかに大きく影響する?そんな大げさな…」と思っている方も多いと思います。しかし、少なくとも安倍総理は、この宜野湾市長選の選挙結果で弾みをつけ、今後の参院選、そして自身の「戦時独裁国家化」への道を加速しようとしているようです。

 24日に投開票をむかえる宜野湾市長選、本日2016年1月23日は選挙戦最終日なのですが、まったく結果の読めない情勢となってきました。

 今日明日の大寒波で、投票率はぐっと減ることが予想されます。ということで、両陣営とも、期日前投票を呼びかけていました。その呼びかけっぷりと言ったら、両陣営とも交差点で4隅に大量の運動員を配置し、大量の「のぼり」を立て、相手陣営の方にのばしていく、さながら陣取り合戦のように熾烈なものとなっています。

 IWJでは昨日22日、この異様な盛り上がりを見せる市内の選挙戦の模様を、レポート取材しました。さらに、佐喜真候補の事務所にも突撃取材を敢行。投開票日の取材を、なぜ記者クラブメディアだけに限定し、それ以外のメディアを締め出すのか、抗議を含めつつ取材しました。

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 さらに昨日は、戦争体験者の88歳のおばあちゃん、横田チヨ子さんにインタビューしました。両候補をよく知るチヨ子さんにとっては、佐喜真候補も志村候補も「自分の子どものようなもの」。どちらが勝っても「一緒に泣きます」と言っていた姿が印象的でした。

 インタビューでは、壮絶な戦争体験を交えつつ、宜野湾市長選が安倍政権とオール沖縄・国民との代理戦争であることや、宜野湾市長選の結果が、安倍政権んが進める「戦争への道」に大きく影響すること、今の安倍政権の安全保障政策がいかに間違っているか、などなど、さらにはなんと緊急事態条項についてもご存知だったので、それについても、語っていただきました。

 そして、なぜ「辺野古移設反対」を掲げて前回の市長選で勝利した佐喜真候補が、この4年間でその姿勢を転換させ辺野古移設賛成へと回ったのか。この4年間の市政で、なぜ市民負担を増やし、一部の人間だけが得をするような政策を打ち続けたのか。なぜ、園児に教育勅語を読ませるような日本会議の大会で閉会のあいさつをしたのか。そうした佐喜真候補の「転向」「極右化」の謎についても、語っていただきました。

 このインタビューは、編集作業が間に合えば本日、録画配信予定なので、ぜひぜひ、ご覧下さい!

 現在IWJ取材班は、この宜野湾市長選を1週間にわたり、現地取材しています。

 熾烈なデッドヒートとなっている、自民・公明推薦の現職・佐喜真淳(さきまあつし)候補と、翁長知事率いる「オール沖縄」のサポートを受け、辺野古新基地建設反対の立場を明確にしながら現職に挑む新人・志村恵一郎(しむらけいいちろう)候補。IWJでは、取材初日に、市内の選挙戦の模様と、期日前投票に訪れた市民に出口取材を行いました。

 「ママの会」の一員であるお母さんには、自民党の「これまでよりも狡猾な選挙戦略」の生々しいお話について、インタビューしました。名護市長選、沖縄県知事選、衆院選と、あらゆる選挙で「オール沖縄」候補に負け続けている自民党。さぞかし焦りまくって、カネのバラマキなど露骨な選挙運動を繰り広げているかと思いきや、どうやら今回は、まったくと言っていいほど、「実弾(カネ)」は飛んでいないと言います。

 「500億円という露骨なバラマキでぼろ負けした名護市長選の教訓から、自民党は、より狡猾な手法に切り替えたのです」

 その戦略が功を奏し、2014年の沖縄市長選では「オール沖縄」候補を与党候補が僅差で破ったという。そして今回、宜野湾市長選で自民党側が仕掛けている「ディズニー誘致構想」が、その戦略の最たるものだというのですが…一体どういうことでしょうか?

 また、現職の佐喜眞市政下で「子どもの個人情報を自衛隊に提供された」お母さん、「市が、市役所での手数料など市民負担を増やしておきながら市営の老人ホームを、民間に無償で払い下げ」したことに憤慨し、住民監査請求を行った市民の方などに、インタビュー取材をしました。

 また20日・水曜日には普天間基地の移設先として政府が強行に工事を進めている辺野古ゲート前で、300人規模の大抗議が行われるということで、早朝6時より、現地から座り込みの模様をレポート取材しました。

 毎週300人以上が参加するこの水曜抗議によって、行政側は週の中日に工事を中断せざるを得ない状況に追い込まれており、市民の動きが、実際に工事を遅らせる、という現実的な効果をあげていました。この日は、行政側もはなから諦めている様子で、午前中は、機動隊の姿もなく、強引なごぼう抜きも行われませんでした。結果、実質、その日の工事を中止に追い込みました。

 しかし午後、参加者が休憩、昼食で少なくなった隙を見計らい、不意打ち的に機動隊が押し寄せ、市民をごぼう抜きが行われました。

 この辺野古ゲート前と、宜野湾市長選は、深くリンクしています。

 抗議の先頭に立つ山城博治さんは、IWJの取材に対し、「もし宜野湾市長選で与党候補が勝つと、この辺野古ゲート前での排除は、より暴力的に、強行に行われるようになるだろう」と語っていました。また、このゲート前での市民の声が、宜野湾市長選にも影響を与えています。

 そうした危機感から、ゲート前には宜野湾から参加している市民もおり、IWJは彼らにもインタビュー取材をしました。さらには、辺野古海上でのカヌー隊による抗議行動と、海上保安庁による警戒(警告)の模様も、抗議船に同乗し、取材しました。

 そして21日・木曜日にも、辺野古ゲート前では2日連続で座り込み大抗議が行われました。行政側としては、2日連続で工事が中断するのは絶対に避けたいという意志を明確にしていたため、この木曜行動は、かなり激しい排除が行われることが予想されました。

 しかしこの日の抗議には、前日よりも多い400人超の市民が集結。機動隊は手も足も出すことができず、機材の搬入は行われませんでした。2日連続で工事を止めたのは、抗議が始まって以来、初めてとのことで、山城博治さんも「市民の行動が工事を現実的に辺野古を止めることができる、ということを示すことができた」と、その市民結集の力を噛みしめていました。

 
 また、同じく21日・木曜日、辺野古抗議から宜野湾市内へ戻ったIWJ取材班は、元自民党で前回は佐喜真氏を応援、保守出身、今も保守議員を自負し、基地問題では「辺野古移設容認」であるにも関わらず、今回は志村候補の応援にまわったという、呉屋宏・沖縄県議会議員に、インタビューしました。

 安全保障政策については、むしろ安倍政権・佐喜真候補に近い立場であるにも関わらず、なぜ今回は志村候補を応援するのか。それは、佐喜真候補の市政が、あまりにイデオロギーに固執しているからだといいます。本来市政を行う際には、イデオロギーの垣根を越えて、現実的に話し合って政策を打ち出していかなければならないのに、佐喜真市長は、相手が革新派だと、もうそれだけで話を聞かない、という市政を貫いてきたのだそうです。

 そうした、市民には何の得にもならないイデオロギーへの執着に、「これはいかん!」と感じ、今回、志村候補の応援にまわったといいます。さらには、佐喜真候補が掲げた「普天間跡地にディズニー誘致」についても、呉屋県議は怒り心頭の様子でした。

 本来、真っ先に説明し、同意を得なければならない基地地主に、佐喜真市長は一切の説明もなしに、勝手に官邸に対し話を取り付けたのです。

 他にも呉屋県議には、宜野湾市が抱える子育て・福祉の問題など、基地問題以外にも多岐にわたりお話をうかがいました。佐喜真陣営、志村陣営ともに、観たら悶々とするインタビューでしょう。しかし、確実に保守が割れている、保守層で自民党支持者であっても、佐喜真市政、そしてその裏にある安倍政権の姿勢には、ついていけない、という人が多く現れていることを浮き彫りにするインタビューになったと思います。

 ぜひ、多くの方に拡散していだければと思います!

 泣いても笑っても、この国の未来を左右する宜野湾市長選の結果が、明日には判明します。

 IWJ取材班は今回、カメラマン・編集の谷口と2人で宜野湾入りし、現地の中継市民テツさんや、多くの人の協力を得ながら、精力的に取材を進めています。多くの人が投票所に足を運ぶよう、IWJも力の限り訴えていきます。みなさまも、ぜひ記事や動画を多くの人に、宜野湾の市民に届くよう拡散していただき、そして、この赤字覚悟の出張取材をお支えください。

 この宜野湾市長選は、忍び寄る軍国主義を受け入れるか、はねのけるか、注目せざるを得ない選挙であることは間違いありません。IWJは残り2日間、全力でこの選挙戦の可視化を進めます。ぜひ、IWJの会員に登録していただき、またカンパやご寄附によって、僕らの取材活動の根本をお支えいただければ幸いです!

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2件のコメント “忍び寄る軍国主義を受け入れるか、はねのけるか――安倍政権と市民の「代理戦争」宜野湾市長選の選挙戦は残り1日!かつてないほど、結果の見えない選挙に

  1. 安倍達はねェ、負ければ「一地方選挙ですから」と言い、勝てば「民意が示された」と言うだけさ(怒)
    二枚舌そのものだよな!

  2. 「宜野湾市長選挙結果が日本がこれから踏み出しかねない戦争への道に大きく影響する」決して大げさな戯言ではありません。オール沖縄の闘いは安倍自民公明戦争愛好内閣との闘いでオール日本国民の闘いを励まし先導してくれています。軍事基地撤去、安保法制戦争法の廃止の闘い、立憲政治破壊の暴挙に対する闘い、総べて一連のものと思います。参議院選挙が迫ってきています。何としてでも2000万署名成功させ、戦争法に反対する野党の団結と共闘で国民連合政府という実行機関を闘い取りたいものです。

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