東京電力 臨時記者会見「中長期 ロードマップの進捗状況について」 2013.8.29

記事公開日:2013.8.29取材地: テキスト動画
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 2013年8月29日17時30分から東京電力本店で臨時記者会見「中長期ロードマップの進捗状況について」が行われた。 H4エリアフランジ型タンクから高濃度汚染水が漏洩したことに関し、経産大臣指示事項と対応状況をまとめ公表した。多各種除去装置(ALPS)を増設する考えが明らかになった。

■全編動画

  • 日時 2013年8月29日(木)17:30~
  • 場所 東京電力本店(東京都千代田区)

 本日8月29日(木曜日)10時から12時30分に、東電本店にて「東京電力福島第一原子力発電所廃炉対策推進会議・事務局会議(第七回)」が開催されており、その資料を元に、中長期ロードマップの進捗状況について説明会見が開催された。

 説明で言及のあった主な項目は、

・プラントパラメータで全体的に温度が上昇しているが、夏季であること、炉への注水量減少の影響と考えている
・3号機建屋屋上から発生した蒸気はその後発生していないが、監視しており再度発生したときは、25条通報連絡する
・地下貯水槽No.4浮き上がり抑制のため、砂利の上乗せは今日から実施する
・昨日8月28日までに熱中症6名、疑いを含め12名発生している。昨年の8月31日まででは7名、疑いを含めると24名発生した。
・2号機PCV内部の滞留水の分析結果、pH=7.4、塩素濃度2.9ppmで、厳しい腐食環境でなく腐食性は低いと判断した
・ALPSのバッチタンクの漏洩に関して、タンクの腐食原因を推定、吸着剤に含まれる銀が原因と考え、該当吸着剤の入っているタンクをバイパスさせ、動作テストを行う。

・連続ダストモニタの警報、身体汚染について

 原子炉建屋からの追加的放出量の評価結果、3号機は本音8月に前月0.001億Bq/時が0.03億Bq/時と30倍に急増している。3号機屋上部のがれき撤去作業にともなうダストの舞い上がりが原因と考えられ、先般発生した重要免震棟前連続ダストモニタの高高警報の原因とも考えられる。今後はダストの舞い上がりを防止するため、ダストの飛散防止剤の散布手順を見直し運用すると発表した。

 同時に構内バス待ち時に発生した作業者の身体汚染を防止するため、バス待ち場にカバートンネルを設置したと発表した。

・1,2号機トーラス室滞留水、堆積物の分析調査結果を発表した。特に堆積物のガンマ線スペクトル分析結果、Pu-241の娘核種であるAm-241と、核分裂生成物の一つCe-144n着目、燃料デブリの拡散有無を判定するという。今回の分析結果、1,2号機からCe-144が検出され、燃料から放出されたCs-144が到達していると考えている。

 H4エリアフランジ型タンクから高濃度汚染水が漏洩したことに関し、経産大臣から指示があったことが、これまでの会見や、委員会WGなどから判明していた。本日の配布資料にて、指示事項と対応状況をまとめ公表した。ドレン弁の閉運用や、パトロールの強化、溶接型タンクへのリプレイスなど、個々に判明していた項目が一覧にまとめられた。

 その中で、多各種除去装置(ALPS)を増設する考えが確実だということが明らかになった。しかし、現在試験中のALPSと同型なのか、処理量、規模、スケジュールなどは全て未定であり、今後検討すると述べた。


以下、東京電力ホームページより、リンクを表示

福島第一原子力発電所1~4号機の廃炉措置等に向けた中長期ロードマップ

廃炉措置等に向けた取り組みの進捗状況

2013年8月29日(第7回事務局会議)

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