2013年08月07日(水)17時40分から、東京電力本店で定例記者会見が行われた。エネ庁の300トンの汚染水が流失という発表は、東電の説明資料を元にした試算だった。構内汚染水を汲み上げ、立坑Cへ移送する計画。今日も確認宿題が多く出た。
2013年08月07日(水)17時40分から、東京電力本店で定例記者会見が行われた。エネ庁の300トンの汚染水が流失という発表は、東電の説明資料を元にした試算だった。構内汚染水を汲み上げ、立坑Cへ移送する計画。今日も確認宿題が多く出た。
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資源エネルギー庁が試算した。一日辺り300トンの汚染水の海洋流出について、東電は「その内容は承知していない。海への流出の可能性は否定しないが、量は分からない」と回答した。しかし、記者の質問回答が続き、東電から資源エネルギー庁に説明した「社内資料」の中に、汚染水の汲み上げ量が一日辺り300トンだという試算があることがわかった。それを資源エネルギー庁は流出量だと判断したという。東電は漏れている量と認めず、あくまでも汲み上げ量を提示したと答える。
同じ記述に対して、東電は”汲み上げ量”、一方資源エネルギー庁は”海洋漏洩量”と異なる解釈をしたことが判明した。記者が「東電は説明雑。同じ資料を元に東電とエネ庁で解釈が違っていることはあってはならない」更に「資源エネ庁に訂正を求めるべき」だと指摘した。
東電から何らかのアクションがあるかもしれない。
構内に滞留している汚染地下水の排水計画として、集水ピット(取水孔)からポンプで汲み上げ、立坑Cへ移送する計画が発表された。計画では8月7日から8日にかけて集水ピット設置工事を行い、9日から一日辺り合計100トンの地下水を汲み上げる予定だという。組み上げた汚染水地下は、一番近くにある立坑Cへ移送し貯蔵する。移送は配管を設置する予定。
立坑Cは隣接している2号機タービン建屋と、水流的につながっており、水位は連動していると説明した。
立坑Cの健全性について記者が質問すると、漏洩箇所を実際に目で見たわけではないし、耐震設計強度から見て漏洩はないと考えている、と根拠のない回答をした。
記者が、8月2日の公表された資料:[福島第一2,3号機海側トレンチ滞留水分析結果(東電ホームページへリンク)]によると、2号機の海水配管トレント立坑Cの塩素濃度が、水深7メートルまでは700ppmなのに、水深13メートルでは7500ppmと10倍異なっている。これはその箇所で海とつながっているのではないか、と質問した。
東電は「塩素の濃度差は認識しているが、理由は申し上げられない」「漏洩の可能性は低いと見ている」と回答した。耐震設計強度から見て漏洩はないと回答するばかりで、裏付けのあるデータでの回答はなかった。
7月21日の参議院選挙後にバタバタと汚染水対策の緊急事態が発表されている。(薬液注入、水ガラスによる)海側遮水壁の影響により、敷地内の地下水位上昇については、「リスクとして認識していた」と述べた。認識していたが、対処できなかったことになる。東電の処理能力を超えているのでないか、と記者が質問したが、国と相談、連携して鋭意作業していくと回答した。
汚染水を汲み上げ貯蔵する予定だが、貯蔵タンクの残容量、増設計画について質問すると、水処理週報を見てほしいという回答。集水ピットから一日100トン汲み上げるが、100トンの根拠について質問するも、回答は確認事項。それら工事の施工会社名を質問するが、確認事項。海洋サンプリングは表層水だけ採取し、海底を採らない理由も確認事項。
震災発生時の、敷地内に保管されていた油や建屋の中に有害な化学物質がドラム缶に入って置いてあったが、爆発でどうなったか、記者が昨年から毎月質問してるが、確認しますと言ってまだ回答が無い。質疑に関する東電の発言から、関係自治体にも関係省庁にも報告していないことも分かった。
以下、東京電力ホームページより、リンクを表示