2011年2月18日(金)、法務省法務会見室にて、江田法務大臣の定例記者会見が行われた。
(IWJテキストスタッフ・関根)
2011年2月18日(金)、法務省法務会見室にて、江田法務大臣の定例記者会見が行われた。
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冒頭、江田法相が、今日は閣議があった以外、特別、述べることはない、と話し、質疑応答に移った。
まず、「昨日、民主党比例選出の衆議院議員16人が会派離脱届を提出し、新会派の結成を届け出た。これを受けて予算関連法案の成立を危ぶむ声が出てきている。今後どのように対応していくのか」との質問がでた。それについて江田法相は「政権交代から1年半だが、安定軌道に乗れない。転換期の政権交代だ、いろいろある。16人の行動については、同じ党で同じ政権交代で今日までやってきて、こういう行動に出たことは大変残念。また、予算関連法案は困難はあるが、ルールに従って覚悟を持って進んでいくしかない」などと答えた。
次に死刑制度及び死刑確定者に関して記者から「千葉法相時、全死刑囚に対する精神状況の調査依頼があったが、大臣はどこまで把握しているか、把握されているなら結果はどうだったのか、公表するつもりがあるのか」と質問があった。それについては「報告は受けた。個別の死刑囚の状況について、いろいろ懸念があるとは聞いた。法の規定に従って、法務大臣が死刑の執行停止をすべきだとは聞いていない」と答えた。
続けて「改めて死刑執行についてはどう思うか」と記者に問われると、「執行の関係については悩み考え抜いていきたい」と述べ、次に「千葉大臣時代、調査により拘禁反応あった場合、執行は控えるべきだなど、どのような考えか」に対して、江田法相は「法の規定でにはない。裁量になるが執行停止をするという制度もない」などと答えた。
入管行政に質疑は移った。記者より「入管施設では向精神剤を多用することがある。入管に長期収容者で、外部診療にもかかれず収容中に健康状態を壊す者が非常に多い。入管の医療問題について何か検討する考えはないのか」と質問が会った。江田法相は「いろんな主張が複雑になっていて一刀両断というのが難しい。入管に拘束することで健康状態が悪化しないように適切にやっていくというしかいいようがない」と答えた。
次の質問は、「長期収容はかなり減ってきたが、難民申請者などで難民一次申請、異議申請、裁判に負けて、ということで繰り返し繰り返し収容される人が増えてきている。収容者の仮放免の基準、在留特別許可の基準の見直しなどは、考えているのか」ということに対して江田法相は「難民行政は、よくしてきたと思っている。しかしぜんぶを許可するわけにはいかない。拒否するという場合もある。すると二次審査のやり方についても、外部の目を入れるなど入管難民法の改正もした。一歩一歩着実に改革をしていこうと思っている」と答えた。