東京電力 記者会見 17:30 2013.5.15

記事公開日:2013.5.15取材地: テキスト動画
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 2013年5月15日(水)、東京電力本社で、定例記者会見(17:30)が行われた。

 取締役会直轄の原子力安全監視室を設置することを発表した。原子力安全改革プランの一貫として取締役会の原子力安全に関するリスク管理強化を行う目的で設置された。明日福島JVで廣瀬社長が汚染水対策について現地説明会見を行い、本店でも臨時会見を17:00から行う予定である。

■全編動画

  • 日時 2013年5月15日(水)
  • 場所 東京電力本社(東京都千代田区)

冒頭説明・プラント状況について

 主なポイントは以下

・4号機SFP(使用済燃料プール)の代替冷却系の一次側電源の二重化工事のため、本日10:00~15:10まで冷却系を停止、プール水温は26℃から27℃まで上昇したが、水温管理上は問題ない値である。

・ALPS(多各種除去装置)のソフトウェア変更、一部機械部品の交換を行うため一時停止していたが、本日の15:32に作業が終了し、ホット試験を再開した

・2号機S/Cへの窒素ガス封入を行ったが、圧力がまだ足りないため、明日以降追加でガス封入作業をおこなう

・特定原子力施設に係る実施計画の一部補正、8回めを提出した。炉規制変更や社内マニュアルの変更にともなう対応を行った。

・原子力安全監視室を設置した

宿題の回答

--地下貯水槽からの汚染水漏洩の処理に際し、リングバッジ、γ-αAPDを装着しなかった作業者の線量評価はどのようにおこなったのか
「現場の線量を測定し、実際の作業時間を掛けあわせて評価した。β線は、軍手にゴム手袋を2重することで1/10に低減できることを実験で確認している」

--地下水バイパス水の水質分析を依頼した会社が、今まで分析依頼していたのと別の会社だがなぜか
「東電グループ以外の企業で、作業に余裕のある会社を選んだ」

--地下水バイパス水に関して、地盤沈下の影響はどう考えているのか
「昨年9/5の意見聴取会の中で回答しているが、岩盤の上にあるので地盤沈下の影響は受けにくい。更に、震災の前からサブドレンで、地下水位を十分に下げていたから、地盤沈下の影響は少ない」

--揚水井の標高はどれくらいか
「OP3000から水位は10mぐらいあり、海面とくらべて十分に高い」

--ノッチタンクは漏水リスクが高いから使用しないようにしたのに、なぜこの機会に使用するのか
「過去の会見で漏水リスクが高いと述べたのは事実だが、容量が小さく多数使用するため、接続パイプなど漏洩する可能性のある箇所が、他の鋼製タンクに比べ、相対的に多い。相対的に大きいということ」

--ノッチタンクの再利用について
「再利用は汚染水を貯めたのタンクではない」

--地下貯水槽はパイロット槽を一つテスト使用し、その結果から建設する方針ではなかったのか
「No.4貯水槽を先行して着工、機能確認していた。その次に他のタンクに着工した。方針通りである」

主な質疑応答

--地下水バイパス水の海洋放出について、13日の県漁連への説明会の後は状況はどうなっているか?
「調整中」

--安全監視室室長の略歴はないのか
「あります。別紙で配布するので、必要ならお取りください」

--安全監視室は、取締役会への報告を行うのか
「四半期毎に行い、同時にWebにも掲載することを考えている」

--今まで会見を担当していた尾野氏はもう担当しないのか
「そのようなことはない。他の仕事もあり、分担の兼ね合いで福田氏が続いている」

--明日開催される汚染水対策会議はどこで行うのか
「経済産業省で開催。廣瀬社長は出席しない。JVでの会見は、現地への説明のため」

--地下貯水槽の先行して行った適合性診断は、保安院等で方向したのか
「東電と施工会社とで評価しており、保安院への報告有無については確認する」

--地下水バイパス水の海洋放出の現地説明に、リスクコミュニケータは関与しないのか
「資料作成は専門家が行う」

--原子力安全監視室の人員数、外部からも登用するのか
「20名程度で、1/4程度が外部と考えているが、未だはっきりとは決まっていない」


以下、東京電力ホームページより、リンクを表示

報道配布資料

2013年 5月15日
2013年 5月14日

プレスリリース

2013年5月15日
2013年5月14日

東北地方太平洋沖地震による当社原子力発電所への影響について

福島第一

福島第二

地下貯水槽関連分析結果

福島第一原子力発電所周辺の放射性物質の核種分析結果

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