東京電力 記者会見 2013.5.2

記事公開日:2013.5.2取材地: テキスト動画
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 2013年5月2日(木)、東京電力本社で、定例記者会見(17:30)が行われた。

 地下貯水槽漏洩の拡散防止のため、予定していた調査孔のボーリングは完了した。海側観測孔からトリチウムが検出されが、ドレン孔や、検知孔からは検出されおらず、今回の漏洩ではなく、震災後に炉から放出されたものと考えていると発表した。

■全面動画

  • 日時 2013年5月2日(木)
  • 場所 東京電力本社(東京都千代田区)

【冒頭説明】

■地下貯水槽空の漏洩対策について

 地下貯水槽の漏洩に関わる作業、拡散防止策として、検知孔から回収した汚染水を槽内に戻す作業を引き続き行なっている。 周辺の環境モニタリングとして行なっている調査孔ボーリングは、計画分は終了した。測定値も出ているが、全βも塩素濃度も変化なし。

 汚染水の移送はNo.1からH2タンクへの移送を4/29から開始しており、連休中には終了する予定

 ドレン孔、漏洩検知孔のサンプリング分析結果では、γ、全βは従来から変化がない。今回はトリチウムの分析結果がでており、一部の観測孔がら検知されているが、全βや塩素濃度の測定値と合わせて考えると、地下貯水槽からの漏洩に由来したものではなく、事故後に放出されたものや、敷地内の他の事故で漏洩した分が残っているのではと考えている。今後も調査するが、いずれも告示濃度の1/20以下の低いものである。

 地下貯水槽の今後の調査計画について、周辺の追加ボーリング調査により拡散の程度/範囲を確認することと、ドレン孔/ドレン設備から水抜きと汚染の程度を調査することを検討している。
 追加ボーリングとして地下貯水槽の周辺に斜めにボーリングすることと、直近に垂直ボーリングを行うことを検討している。斜めボーリングは5/4から作業を開始し、実際のモニタリング結果がでるのは連休明けの5/9以降と予定している。

 緊急受け入れ用タンクの増設について、RO処理水の受け入れマージンを増やすため、現行の計画で万が一遅れが生じた場合でも貯蔵に支障をきたさないため、4000トン分のノッチタンク(鋼製の角型タンク)を増設する。場所は、地下貯水槽No.3と6の間、セシウム吸着塔施設のそばを計画している。基本的に逼迫した時の緊急受け入れ先であり、通常の濃縮塩水は受け入れない。5/7から設置を開始する予定。

■プラント状況について
 多核種除去設備(ALPS)のA系統でホット試験を継続実施中。

 キャスク仮保管設備で蓋間圧力異常と表面温度異常の警報が発したが、現場の状況を確認したところ異常はなく、警報装置の一時的な誤動作と考えている。モニタリングポストなどの指示に有意な変化は観測されていない。

 原子炉内温度計、格納容器内温度計の信頼性評価について、月例の報告を提出したが、故障など先月の報告からの増減は無い。

【前回までの確認事項の回答】

 G6エリアタンク設置状況について、地盤改良中でまだ受け入れ可能な物はなく予定通りの工程。溶接がフランジかについては、早く手配の出来るフランジ式で設置を進めている。施工業者は契約上の守秘義務で公表できないが前田建設は入っていない。

 地下貯水層浮力受け上がりについて、評価した結果、地下水2mぐらいまで大丈夫である。

【質疑応答】

--緊急受け入れ用タンクの設置の完了時期、耐用年数の予定は。

「120基。タンクは手配済で緊急の工事を行う、5月中旬には一部完成。耐用年数は特に確認していないが、他で使用実績にあるタンクであり、あくまで緊急用。G6タンクが計画通り間に合えば使用しないもの。

--総容量4000トンは少なく思えるが、その根拠は

「あくまで緊急用のもの。ここに設置できる量をここに作った」

--追加ボーリング調査は何箇所か

「最低限5箇所」

--設置位置が北と東だが、西、南は問題ないのか

「ボーリング調査した結果、水の流れる方向を見て決定した。産総研の指摘は知っているが、我々の調査分析結果で敷地内の地下水の流れは把握している」

--以前に、角形から丸形にタンクを変更したことがある。もし、今回設置する角型タンクを前に使っていたものを再利用するなら、それは汚染されているはずだ。新たに発注したのなのか、発注書で確認出来ないか

「以前のものはそのまま置いてある。今回は新規発注したもの」

--以前、角型タンクは漏えいが多発したと思うが、なぜ角型タンクを使用するのか

「敷地の利用効率の観点から変えたと認識しているが、今回は緊急用なので発注しやすい角型のものにした。設置場所が高圧送電線の下であり、大きなクレーンを使用できないため小型のタンクにした」

--ボーリング孔一部で全βが検出されたが、γよりβが高いのは一部だけである。拡散の疑いがあるが、どう認識して評価しているのか

「今はわからないので確認する」

--地下貯水槽のプラスチックのメーカーはどこか

「出せるかどうかも含めて確認 」

--決算発表でも質問したが、除染費用の請求、金額はいくらぐらいになるのか

「確認して回答する」

--地下貯水槽No.1からH2への移送、残りどれくらいか

「1~2%とみている。残り少ないとポンプの吸込み効率も悪くなるので、断定はできないが近々には終わると思う」

--G6タンクへに移送の終わりのめどは

「6月上旬」

--地下水バイパスの地下水の放出の件、漁業関係等への説明状況はどうなっているか。反対の声はあるか

「GWもあるので、まだアポが取れていない所もあるが順次説明している。今の所、反対の声は聞いていない」

--いつまでに説明を終えるのか

「開いてもあることなので確定していない。できるだけ早くということでお願いしている」

--鋼製角型タンクは、送電線の下に設置するが、送電線の下に設置することのリスクは大丈夫なのか

「基本的には設置するための重機が使用できるかどうか鍵。重機も送電線から距離を取らなければいけないので、小型重機で設置可能な小型タンクになる。溶接など必要ない、運んできて置く形になる。

--ノッチタンクはどこのメーカーか

「確認する。・・・・・回答できない契約になっている」

--13年3月期で事故初年度のものも含めて、廃炉につかった費用は各年どれくらいなのか

「確認する」

--福島県の公開質問状への回答で、で除染の費用について、支払いの可否も含めて検討、とあるが、払うか否かの基準がどんな物なのか、未だ作る作業中なのか、どこで検討しているのか、進捗状況を教えてほしい

「様々なところと調整中、具体的なことは細かく確認して回答する」

--水処理の週報について、セシウム吸着棟の稼働率が65%なのに、濃縮塩水の受けタンクに容量が増えていないが、何故か? 週報の数字の意味が不明確になってきている。正確なところを整理してほしい。

「了承する」

--汚染水を5、6号機のサブプレッションチェンバーに入れるといっていたが、今日発表した緊急時タンク等との優先順位は?

「特に決めていない、その時の状況よって判断する」

以下、東京電力ホームページより、リンクを表示

報道配布資料

2013年 5月 2日

2013年 5月 1日

プレスリリース

2013年 5月 2日

2013年 5月 1日

東北地方太平洋沖地震による当社原子力発電所への影響について

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