2012年12月28日(水)、東京電力前で行われた、原発いらない福島の女たちによる「女たちの御用納め」の模様。
2012年12月28日(水)、東京電力前で行われた、原発いらない福島の女たちによる「女たちの御用納め」の模様。
御用納めの12月28日正午、大型バスを貸切り、40名を超える福島の女たちが東京電力前に集合した。このままでは穏やかな気持ちで年が越せないと、東電社員に向けて要請文を読み上げる中、その行動を応援したいと集まった100人以上の市民がシュプレヒコールを繰り返す。その後、1km先の経産省テント村前まで歩き、アピール行動を続けた。
10月に、経産省前で行われた「福島の女たちの座り込み」アクション。その中心メンバーである、武藤類子さん、佐々木慶子さん、佐藤幸子さんを始め、ふくしま集団疎開裁判の世話人、東京へ避難している自主避難母子の会のメンバーなどが、福島の住民が抱える課題や活動の成果を報告。未だ「地産地消」を続ける学校給食、市民による除染作業など、最新の福島の現状と、それに対する国や行政への不満が伝えられた。
「東電の対応には、虚しさで一杯です。それでも、これだけ多くの人が注目し、集まってくれたことが希望です。海外からの支援もあります」。この日、海外から贈られたという手編みの帽子やマフラーを身につけた福島の女たちは、その後、年末で賑わう銀座の街へ移動。手が震えるほどの寒い一日の、最後のアピール行動。用意した1,000枚のチラシを街頭で配布した。「福島の子どもたちを助けてください」「東京でも放射能は降り注いでいます」。涙ながらの訴えは、行き交う人の耳にどれだけ届いたのか。チラシを手にとった人の数はまばらだった。「東京の無関心は、東京の人でがんばってください」。10時間以上の東京でのアピール行動を終え、福島の女たちを乗せた大型バスは福島へと戻った。