今から約一ヶ月前の11月12日月曜日。この日、陸山会事件の控訴審で、被告だった小沢一郎氏に対し、「無罪」の判決が下った。3年8ヶ月前に始まった暗黒の政治裁判が、終に幕を閉じたのである。今から振り返ると、これが幕開けであったと想われる。この日を境に何かの呪縛が解けたかのように、すべてが動きだし、疾風怒濤の日々が始まった。
(岩上安身)
特集 陸山会事件
今から約一ヶ月前の11月12日月曜日。この日、陸山会事件の控訴審で、被告だった小沢一郎氏に対し、「無罪」の判決が下った。3年8ヶ月前に始まった暗黒の政治裁判が、終に幕を閉じたのである。今から振り返ると、これが幕開けであったと想われる。この日を境に何かの呪縛が解けたかのように、すべてが動きだし、疾風怒濤の日々が始まった。
記事目次
野田総理と安倍自民党総裁の党首討論。そこで飛び出した衆議院解散発言。そして選挙戦のスタート。流動する政局。政党の合従連衡。石原氏の辞任をうけて行われることになった東京都知事選とのダブル選挙という日程……。私とIWJは、こうしためまぐるしい動きを追いながら、現場に駆けつけ、ありのままの様子を中継するとともに、キーパーソンに対するインタビューを積み重ねてきた。
日本の運命を決めることになる総選挙。その決戦前夜の一ヶ月、我々自身、ひた走りながら追い続けた。
取材成果の個々の詳細は、次号以降にゆずる。今号ではまず、この1ヶ月に一体何が起こったのか、ざっと駆け足でふり返り、整理するとしたい。
11月12日(月)、東京高等裁判所は、資金管理団体「陸山会」の土地購入をめぐって政治資金規正法に問われていた、「国民の生活が第一」の代表(当時)・小沢一郎氏に対し、控訴棄却、「無罪」の判決を言い渡した。
この判決と、その判決に書き込まれた中身は、非常に重い意味を持つ。小川正持裁判長は、政治資金収支報告書への虚偽記入について、小沢氏の故意を否定しただけでなく、さらに踏み込んだ事実認定を行い、元秘書の石川知裕氏および池田光智氏について、虚偽記入の故意がなかったと認定した。
これは重要なポイントである。新聞・テレビなどの記者クラブメディアが足並みをそろえてほとんど報じなかった点でもある。犯意がなければ、もともとは期ズレでしかない。単なる事務上のミス程度のことでしかなく、そもそも犯罪事実を構成しない、ということになるのだ。
(続く)
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