小沢一郎氏に無罪判決が言い渡された4月26日、その同日、13時30分より外国特派員協会にて「小沢裁判、判決結果とその衝撃」と題する講演が開かれた。判決が出る前から手回しよく用意されていた、講演である。
講師はジェラルド・カーティス氏。彼は、日本の選挙・政治の研究者であり、自民党政権時代より、「歴代首相の指南役」などとして知られる人物である
(なぜ外国人の学者に、日本の首相が「指南」されなくてはならないのか、そもそもその点からしておかしな話なのだが)。
同時に彼は、アメリカで日本の官僚や政治家の留学生を受入れる際の、水先案内人、つなぎ役として世話をしてきたといわれ、小泉進次郎衆議院議員(自民党)をコロンビア大学で教えたのもカーティス氏である。次世代の「総理候補」が、米国の懐で育てられてきたわけである。
長年、日本の政界に深く食い込んできたこの人物は、もうひとつの顔を持つ。
CIAの上級オフィサーだったロバート・クロウリーが残した「クロウリー・ファイル」に、船橋洋一氏(元朝日新聞主筆)と共に、CIAの情報提供者(インフォーマント)として名を連ねているのだ。【クロウリー・ファイル http://cryptome.org/cia-2619.htm 】
CIAとの関わりが噂される人物が、外国の首都において、一国の与党元代表の裁判について堂々と講演を行う、というのは、実に奇観と言うべきだろう。外務省元国際情報局長の孫崎享氏は、4月24日および4月25日のツイートで、この「奇観」を手厳しく批判している。
(続く)
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