2013年1月18日(金)11時から、東京都千代田区の法務省で、谷垣禎一法務大臣の定例会見が開かれた。谷垣大臣は、アルジェリアの天然ガス施設で日本人を含む外国人数十人が武装勢力に拘束された事件について、記者からの質問を受け、「非常に残念な事件で、こういう事件が起こらないように我々も努力をしなければならないが、なかなか難しい」と慎重な面持ちで答えた。
(大西雅明)
2013年1月18日(金)11時から、東京都千代田区の法務省で、谷垣禎一法務大臣の定例会見が開かれた。谷垣大臣は、アルジェリアの天然ガス施設で日本人を含む外国人数十人が武装勢力に拘束された事件について、記者からの質問を受け、「非常に残念な事件で、こういう事件が起こらないように我々も努力をしなければならないが、なかなか難しい」と慎重な面持ちで答えた。
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冒頭、谷垣大臣は、この日の閣議で、三浦守法務省矯正局長を最高検監察指導部長に就任させ、西田博法務省官房審議官をその後任に据える人事が承認されたと報告した。
次に、アルジェリア南東部イナメナスの天然ガス施設で起きた、イスラム武装勢力による人質事件について、官邸では対策本部を設置し、情報収集にあたっていると説明した。法務省にも、17日正午、公安調査庁と刑事局に、それぞれ特別対策室が設置されている。谷垣大臣は「今後も引き続き、関係機関と連携しながら、国内外における関連情報の把握に向けて、情報収集に努めていく」と述べた。
また、法務省は、16日、飲酒運転などによる悪質な交通事故の厳罰化を検討している法制審議会に事務局試案を示した。この審議会は、危険運転致死傷罪(懲役20年が上限)よりも軽く、自動車運転過失致死傷罪(懲役7年が上限)よりも重い罰則を新設する予定で、飲酒や薬物、病気の影響で事故を起こした人が罰則の対象となる。しかし、法務省が示した試案に対しては、無免許運転が危険運転致死傷罪の適用対象ではないことなどを理由に、被害者遺族から批判も上がっている。この批判に対しての見解をたずねられた谷垣大臣は、「さまざまな意見は承知している」としながらも、「刑罰法規のあり方に関わる案件ですので、刑事法部会で十分に調査・審議を行っていただく」と述べるにとどめた。