2012年11月16日(金)、東京都千代田区の経済産業省本館で、枝野幸男経済産業大臣の定例会見が開かれた。大臣はTPP(環太平洋連携協定)交渉への参加表明について触れ、次の首相が選出されるまでに、野田首相が表明する可能性を示し、自身も環境が整えば、特別国会招集前でも参加表明すべきだ、との考えを示した。
(IWJテキストスタッフ・奥松)
2012年11月16日(金)、東京都千代田区の経済産業省本館で、枝野幸男経済産業大臣の定例会見が開かれた。大臣はTPP(環太平洋連携協定)交渉への参加表明について触れ、次の首相が選出されるまでに、野田首相が表明する可能性を示し、自身も環境が整えば、特別国会招集前でも参加表明すべきだ、との考えを示した。
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冒頭で、枝野大臣から「本日、エネルギー白書を閣議決定した」という報告があった。平成23年度のエネルギー白書は、本年7月末までの政府の取り組みについてまとめたもので、年次報告の性格上、9月の革新的エネルギー・環境戦略の内容は含まれない形となった。
記者からは衆議院解散に関する質問が相次いだ。枝野大臣は「野田首相は近いうちに解散すると言っていたので、驚かずに淡々と受け止めた」と語り、民主党から離党者が続出していることには、「到底、有権者から理解される行動ではないだろう」と批判した。また、政権交代の可能性を踏まえたいくつかの質問には、「引き続き、政権を担うつもりでいる」と繰り返し答えた。
TPPについては、「環境が整えば特別国会召集前でも、正式な参加表明ができるなら、できるだけ早くすべきである」と述べて、衆議院解散中のTPP参加決断の可能性を示唆した。記者からの「国論を二分するような判断を、解散中にやって国民の理解を得られるのか」との問いに対しては、「各社の世論調査を見ても、TPPについては国益をしっかり守るということで、国論は二分してないと考える」と答え、「情報が足りないという声があるのは理解しているが、実際に交渉している9カ国の中で、外に出せる情報は限られる。正式な交渉参加前に可能な情報公開は、ほぼ尽くしている」とした。そして、枝野大臣は「我々は、守るべきものが守られるなら、TPPに入るべきという立場。安倍さんも、投票日までに立場を明らかにしてほしい」と、自民党を牽制した。