長浜博行 環境・原発事故担当大臣 定例会見 2012.10.23

記事公開日:2012.10.23取材地: テキスト動画
このエントリーをはてなブックマークに追加

(安斎さや香)

 2012年10月23日(火)、東京都千代田区の環境省(中央合同庁舎第5号館)で、長浜博行環境・原発事故担当大臣 定例会見が行われた。冒頭、大臣より、除染推進パッケージの策定、除染技術の実証事業に関する報告があった。質疑応答では、指定廃棄物の最終処分場の件や、COP11についての見解などが述べられた。

■全編動画

  • 日時 2012年10月23日(火)
  • 場所 環境省(中央合同庁舎第5号館)(東京都千代田区)

 冒頭で長浜大臣から、除染の加速化と不安解消に向けて、除染推進パッケージを策定したことが報告された。長浜大臣は「福島環境再生事務所への権限委譲に関し、判断基準の明確化や体制の拡充、インフラ復旧や農林業の再生等の復興施策と一体となった取組が進むよう関係府省間の連携強化、除染の効果や進捗情報のホームページ等での提供等、関連する10の対策を盛り込んでいる」と述べた。さらに、「除染は、福島復興再生の基盤。よりスピードアップが必要だ。今回のパッケージにより、住民の不安解消を図りながら、除染をさらに加速できるよう、全力で取り組んでいきたい」との姿勢を示した。

 続けて、除染技術の実証事業について、「9月末までに実証を行った22件の技術について評価をまとめた。それに並行して、8月末までの公募を行い、専門家の審査を経て15件を採択した」と報告した。さらに、「昨年度は内閣府が除染技術実証事業を実施しており、その技術の一部は、すでに本格的な除染で活用されている」と述べて、今後も新たな技術が、より効果的な除染活動に繋がることへの期待を表明した。

質疑応答では、指定廃棄物の最終処分場の件に関して、栃木県矢板市や高萩市から白紙撤回の要望が出されていることを問われ、「栃木県内のどこかに、最終処分場を設置して処分する必要がある」との考えを示したが、「今回の候補地の提示は、今後の理解を得るためのスタートラインと考えている。施設の必要性、選定の手順、とりわけ安全性について、説明する機会を持ちたい」と述べた。

 次に、インドで開催されたCOP11(生物多様性条約第11回締約国会議)ついて、長浜大臣は「COP12につながるような形で、愛知目標の達成や、名古屋議定書の締結への取組みを継続する。企業やNGOなど、さまざまなステークホルダーが、この問題に関与し、これからも目標の実施促進に貢献をしてもらいたい」と話した。

 また、除染推進パッケージについて、記者から「現地で納得してもらえなければ、時間がかかる。スピードアップを図ることと、住民側の要望にきめ細かく対応していくことを、どのように両立させるのか」との質問があった。長浜大臣は「マニュアル的には、Q&A等の改訂、判断基準の明確化が必要。一方、現地では、質的から量的に、作業の人数を増やしていく」との考えを示した。

IWJの取材活動は、皆さまのご支援により直接支えられています。ぜひ会員にご登録ください。

新規会員登録 カンパでご支援

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です