2016年9月26日、いよいよ臨時国会が召集された。先の参院選後、初めて本格的な与野党論戦がスタートする。この日、衆議院第2議員会館前では「戦争させない・9条壊すな!総がかり行動実行委員会」主催による集会「安倍政権の暴走止めよう!9・26臨時国会開会日行動」が開催され、参加した市民らが「戦争法の発動止めよう!」「暮らしを壊すTPP!」などと、シュプレヒコールを上げた。7月の参院選で市民や野党の共闘によって選出された国会議員らも駆けつけた。
衆院に続き、参院でも3分の2以上の議席を占める改憲勢力を前に、野党各党は国会でどう闘うのか。憲法論議や、沖縄米軍基地問題、TPP、南スーダンでの自衛隊の「駆けつけ警護」など、重要課題は山積している。
この日スピーチを行なった民進党の福山哲郎参院議員は、現在政府・与党が「安保法制の具体化」として狙っている南スーダンでの自衛隊の「駆けつけ警護」について、「本当に『PKO参加5原則』に則っているのか?」と疑問を呈し、次のように述べた。
「(安保法案が強行採決された)去年(2015年)の9月19日以降、あの後も、安倍総理は丁寧に説明をすると言っていたが、そのあと国会でなにか丁寧に説明したことがあったでしょうか? あの安保法案に対する国民の皆さんの疑問やおかしいという思いは、まったく解消されていない」
福山議員はさらに、「1年前の悔しい思いを忘れずに、国会でしっかり闘っていきたい」と臨時国会への意気込みを語った。
市民連合からは、政治学者の中野晃一上智大学教授がマイクを握り、野党共闘を今後さらに強めるためには「政策」が重要だとした上で、「TPP、改憲議論、共謀罪や、一刻の猶予もない高江のヘリパッドの状況、野党がちゃんと私たちの声を届ける気があるのか、そのことを確認しよう!」と、野党各党の国会での動向についても市民がチェックするよう呼びかけた。