2012年8月6日(月)、自由報道協会 麹町報道会見場で、「原発事故の刑事責任を問う告発状が東京地方検察庁に受理された件に関する記者会見」が行われた。
(IWJ・平山茂樹)
2012年8月6日(月)、自由報道協会 麹町報道会見場で、「原発事故の刑事責任を問う告発状が東京地方検察庁に受理された件に関する記者会見」が行われた。
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8月1日、福島原発告訴団による、原発事故の刑事責任を問う告発状が、東京地方検察庁に受理された。罪状は、業務上過失致死傷罪。明石氏と広瀬氏は、福島第一原発事故に際し、避難の最中に十分な医療を受けられなかったために死亡や傷害に至った責任を問うた。他方、武藤氏を団長とする福島原発告訴団は、福島県内に居住するかぎり、被曝を強いられることの責任を問うた。受理された以上、検察は強制捜査する義務を負う。「刑法に抵触する犯罪事件として捜査が始まることの意味は非常に大きい」と保田弁護士は語った。
福島県民である武藤類子氏は、この間、明石氏、広瀬氏、保田弁護士を招いて、勉強会を重ねてきたという。「福島県民が受けてきた苦しみを、どこにぶつけたらいいのか分からなかった。しかし、告訴・告発という手段を知り、原発事故で受けた苦しみを癒すためにも、この方法しかないと思った」と、切々と語った。また、今後は第2次告訴を予定しているという。「告訴を全国展開していきたい。放射能は日本中に降った。原発事故により困難を感じている日本中の人と責任を追及していきたい」。武藤氏はそう述べた。
また、ジャーナリストの広瀬隆氏は、この日、原子力規制委員会委員長候補の田中俊一氏を、東京地検に犯罪者として追加告発したことを明らかにした。田中氏は原子力委員会の代理を務めており、想定し得る大津波と原発の電源喪失に対する対策を怠ったことが、告発の理由であるとした。「このことにより、この人選を行った、野田佳彦総理、細野豪志原発担当相も捜査対象となる」と、広瀬氏は強い口調で語った。