枝野幸男経済産業大臣 定例会見 2012.7.20

記事公開日:2012.7.20取材地: テキスト動画
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(IWJボランティアスタッフ・西村)

 2012年7月20日(金)、経済産業省本館で、枝野幸男経済産業大臣 定例会見が行われた。

■会見

■会見後の記者レク「避難指示区域の見直しに伴う賠償基準の考え方」

  • 日時 2012年7月20日(金)
  • 場所 経済産業省本館(東京都千代田区)

 枝野経済産業大臣から、以下の3点が報告された。

 まず1点目は、東京電力福島第一、第二原子力発電所の事故による、避難指示区域の見直しに伴う賠償について。枝野大臣は、「本年3月に中間指針第二次追補が公表され、東京電力による具体的な賠償基準の策定がなされている段階である。今回の賠償基準は、避難の長期化も見据えたものとなっており、被害者の方々の生活再建にとって極めて重要なもの」であり、「したがって、東京電力にまず一義的に任せるというのは適当でない」と述べた。そのうえで大臣は、これまで、政府としても被災者の実態をできるだけ賠償基準に反映させ、関係自治体と意見交換を行ってきたと述べ、「この度、おおまかな調整が整ったことから、賠償基準の考え方を本日公表することにした」とした。

 そして、今後、問題点が出てくれば、「個別の対応や追加的な賠償基準の策定、あるいは政策的な対応を含め、被災者の方々の生活再建に可能な限りの対応をしていく」と述べた。さらに、東京電力により策定されることとなる賠償基準について、「あくまでも住民の皆さんが個別に損害証明などの煩雑な手続を経ることなく、より多くの住民が簡便かつ迅速な支払いを受けることを可能とするために、具体的な基準を示すもの」と、住民の負担軽減を意識したコメントを述べた。

 続いて、東京電力の電気料金値上げ申請内容について報告がされた。大臣は、松原大臣と申請に係る対応方針について合意をしたとし、その内容を盛り込んだかたちで、経済産業省として最終的に査定方針を策定したところであると述べた。そして、「本日閣議前に開催された物価問題に関する関係閣僚会合でこれを報告し、了承をされたので、これをもって事務方を通じて東京電力に対し、変更するよう指示」し、申請内容が指示通りに修正され次第、認可することを明らかにした。

 最後に大臣は、楢葉町が警戒区域を解除し、これまで警戒区域であった区域全体を「避難指示解除準備区域」とする区域見直しの受け入れ表明が出されたことについて、報告した。大臣は、「.厳しい避難生活が続く中、復旧・復興に向けて新たな歩みを始める決断をした楢葉町長、町議会、町民に心より敬意を表する」と述べた。そして、区域の見直しがなされたと言っても、それは、あくまで「解除の準備区域」ということであり、「除染、賠償、事業の再開、教育環境整備など、ここから加速をしていくという意味」だと語り、「解除準備区域が見直されたからと言って、すぐに戻ってもらえるわけではなく、戻れるようにするためのより具体定期な準備を加速していくためのもの」であることを強調して、会見を締めくくった。

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