民主党がマニフェストを発表~「厚く、豊かな中間層の復活を」
この日、民主党が党本部で記者会見を行い、衆院選の公約(マニフェスト)を発表した。「アベノミクス」からの転換を図り、「厚く、豊かな中間層」の復活を、公約の柱として掲げた。
公約のタイトルは「今こそ、流れを変える時。」。アベノミクスの「三本の矢」の対案として、(1)柔軟な金融政策(2)人への投資(3)未来につながる成長戦略−−を提起した。安倍政権の財政政策を資材高騰や入札不調を招いた「バラマキ」だと批判し、成長戦略に対しても、一握りの企業を優遇したと指摘。対決姿勢を鮮明にした。(毎日新聞、11月24日 衆院選:民主党マニフェストで「厚く豊かな中間層復活」)

▲民主党の海江田万里代表
今回、民主党のマニフェストからは、数値目標が影をひそめた。政権交代をはたした2009年には、「子ども手当て1人月額2万6000円支給」、2012年末の衆院選では、「2020年までに400万人以上の新規雇用創出」など、具体的な数値目標が記載されていた。今回のマニフェストには、そういった具体的な数値が見えない。
「厚く豊かな中間層を復活する」というキャッチフレーズは、確かに耳障りがよいが、それではそれをいかにして実現するのか。民主党には、今回の選挙戦を通じ、マニフェストで掲げた理念を具体化するための施策をアピールすることが求められよう。