廣瀬社長「柏崎刈羽の再稼働はどうしても必要」、東電2年連続の黒字達成~東京電力「2014年度(平成26年度)第2四半期決算 記者会見」 2014.10.31

記事公開日:2014.10.31 テキスト動画
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 2014年10月31日17時から、東京電力で廣瀬直己社長らによる「平成26年度第2四半期決算 記者会見」が開かれた。販売電力料等の売上高は単独で前年同期比+4.3%を達成、経常費用が+0.8%増にとどまり、連単共に黒字を達成した。

■全編動画

    会見者

    • 廣瀬 直己(ひろせ なおみ)・代表執行役社長
    • 文挟 誠一(ふばさみ せいいち)・執行役員経営企画本部事務局長
    • 武谷 典昭(たけたに のりあき)・経理部長
  • 日時 2014年10月31日(金)17:00~
  • 場所 東京電力本店(東京都千代田区)

第2四半期では過去最高の売上高

 東電は前年度比で、販売電力量が-3.7%と減少。しかし、売上高は連結+3.7%、単独+4.3%と増えた。一方、経常費用は連結+0.3%、単独+0.8%増に抑えられた。結果、経常利益は連結+71.4%、単独+91.5%を達成した。第2四半期では、今回過去最高の売上高となった。

 収入面では、夏季の気温が低めだったことから電力需要が少なく、販売電力量は減少した。しかし、燃料調整費や太陽光発電促進付加金により収入は増加したと説明。費用面では、人件費、修繕費は増加しているが、震災前の2010年度第2四半期の実績より、今なお大きく抑えていることを強調した。

 燃料費は為替レートの関係や、電力需要が低かったこと、火力発電の高効率による燃料量の減少などにより、前年同期比-5.9%と5年ぶりに減少した。しかしまだ経常費用の42%を燃料費が占め、大きな負担であることを示した。

下期および通年決算はまだ安心できない

 黒字達成の要因の一つに、制度上のタイムラグがあると廣瀬社長は説明する。為替レートの変動による燃料調達費の変動、燃料費調整単価の変動は同時ではなく、時間差がある。制度上のタイムラグによる増益だという。

 従前から行っている工事の繰り延べもあり、下期に工事が集中して費用が増加する。また、もともと下期は決算も厳しくなる傾向にあることから、下期および通年決算はまだ安心できないという認識を示した。

柏崎刈羽原発の再稼働はどうしても必要

 柏崎刈羽原子力発電所は、新・総合特別事業計画で7月再稼働としていたが、まだ難航している。廣瀬社長は、「スケジュールありきではなく、やるべきことをまずしっかりやってからだ」と第1四半期決算発表会見で述べていた。やるべきこととして合理化、コストダウンの余地がまだあるとし、柏崎刈羽原発の再稼働と収益は別の話だと廣瀬社長は言う。

 では、黒字化のためにどうしていくのか。廣瀬社長は、工事の繰り延べにより、ある四半期の黒字化はできるが、いつまでもやっていられるわけではない。やはり黒字化する体質への改善が必要だという認識を示している。「そのためには、柏崎刈羽の再稼働はどうしても必要だ」と述べた。

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以下、東京電力ホームページより、リンクを表示

平成26年度第2四半期決算について

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