2014年9月22日17時30分から、東京電力で定例記者会見が開かれた。福島第一原発2号機海水配管トレンチは、グラウド剤注入により止水、水平部の閉塞を行う方針。原子力規制委員会検討会で承認後に実施予定。
2014年9月22日17時30分から、東京電力で定例記者会見が開かれた。福島第一原発2号機海水配管トレンチは、グラウド剤注入により止水、水平部の閉塞を行う方針。原子力規制委員会検討会で承認後に実施予定。
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2号機海水配管トレンチに残存する汚染水を除去するため、建屋接続部の凍結止水工事が進められているが、いまだ凍結が完了していない。
追加対策として、凍結冷媒を循環させるパッカーと、トレンチ壁面の隙間をグラウト剤で詰めることを検討、モックアップ試験によりグラウト剤の有効性、工法を確認した。
さらに、立坑(たてこう)間の水平トンネル部分は、新開発した流動性の高いグラウド剤により徐々に埋めていくことを検討、モックアップ試験で有効性を確認した。
これまでは止水を完成したのち、汚染水を除去してから埋める手順だった。東電は、止水することが目的ではなく、汚染水を抜き取り、除去することが最終目的であることから、完全に止水できなくても汚染水の地下水側への流出を防ぐよう、水位コントロールできれば良いという考えを示した。
凍結止水が完了しないことから、苦肉の策とも取れる。今後、原子力規制委員会の監視評価検討会にて議論し、承認された後、グラウド剤手法を着手する予定だ。
2号機に続いて3号機の海水配管トレンチも、2号機と同様に凍結止水すべく工事を進めている。9月16日現在3号機の立坑Aは削孔を完了し、立坑Dは削孔の作業中だ。
しかし、2号機の止水がうまく進まないことから、同様の工法では止水出来ない。2号機でうまく止水できる事を確認してから、3号機トレンチの止水にとりかかることになるはずだ。したがって、3号機海水配管トレンチの止水は、2015年に入ってから作業を開始できることになる。
1号機建屋オペフロアのがれきを撤去するため、建屋カバーの解体を計画し、作業に伴うダストの飛散防止策を検討している。東京電力は、実際の作業に着手する前に地元関係者に説明し、理解を得てから着手する方針。
しかし、県や関係市町村等への説明や、”廃炉・汚染水現地調整会議”などを開催しているが、いまだ了解を得られておらず着手できていない状態。
建屋カバーの解体だけで一年近い工程を要するため、その後のがれき撤去は2015年の下半期以降の着手となる見通しである。
作業者が骨折負傷する事故が発生したことが分かった。
9月20日の12時20分に、汚染水タンクの作業現場で溶接機の移動作業中に、1.5m長さの単管が落下し、下にいた作業者の背中に当たる事故が起きた。作業者はER室で診察後、念のため福島労災病院で受診した結果、「第三胸骨(だいさんきょうこつ)棘突起骨折(きょくとっきこっせつ)」と診断された。
当日の診断では一ヶ月の休業を要する診断が出されていたが、その後、医師との相談で机上作業なら良いだろうと判断が出たことから、出社し、机上の事務作業を行ったという。
東電は自社で定めた通報基準に照らし合わせ、直近の会見で発表するということで、当該事故については福島の会見で発表された。今日の本店の会見では、記者が質問するまで事故への言及はなされなかった。
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2014年9月22日
2014年9月21日
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2014年9月19日
2014年9月22日
2014年9月19日