2014年7月3日17時30分から、東京電力で定例記者会見が開かれた。福島第一原発共用プール建屋の地下1階で水の流入が確認され、核種分析結果からフォールアウトの影響を受けた地下水と判断、今後、止水方法を検討するとしている。
2014年7月3日17時30分から、東京電力で定例記者会見が開かれた。福島第一原発共用プール建屋の地下1階で水の流入が確認され、核種分析結果からフォールアウトの影響を受けた地下水と判断、今後、止水方法を検討するとしている。
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福島第一原発共用プール建屋の地下1階にある配管貫通部から、水が滴下していることが確認された。
貫通部は、建屋外のトレンチから建物の中に配管を通す貫通部で、水が流入しているという。1日に1回パトロールをしており、昨日はなかった。本日のパトロールで東電社員が発見し、1箇所は連続して滴下しており、3箇所は鉛筆の芯2本程度のものが流れている状況を確認した。
水は床面約1m×1.5m、深さ1ミリぐらいに広がっている。漏れた水は、床面に設置している排水口を通じて床に漏れた水が溜められる専用のところに溜っており、建屋の外への漏えいはない。
流入した水の分析結果、Cs-134は21Bq/L、Cs-137は60Bq/L、全βは170Bq/Lだった。この分析結果について東電は、「付近のサブドレン水の分析結果と比較しても同等の放射能濃度」だと判断し、付近に滞留水を取り扱う配管がないことから、流入水はフォールアウトの影響を受けた地下水と判断している。止水方法については今後検討するという。
朝6時頃、発電所構内にある厚生棟前の路上にて、協力企業が使用しているワゴンタイプの車両からエンジンオイルが漏れ、消防に連絡、消防から危険物に該当しないと判断を受けたことが報告された。
漏れた油は1m×8mぐらいに広がり、溜った深さは非常に薄く漏洩量は計測できていないが、吸着材、中和剤で処置、漏えいが停止済だという。
地下水バイパスにて、一か月の間に海洋排水した地下水の平均的な放射能濃度を、加重平均サンプル分析結果した結果が発表された。
ストロンチウムの分析に時間がかかるため、5月末に採取した水を含めて約1ヶ月程度の分析結果をまとめて公表し、今後も同様のタイミングで公表される予定だという。
5月は地下水バイパスの運用開始当初ということもあり、5月21日に561トン、5月27日に641トン、合計1202トンを海洋排水した。
分析の結果、東電の分析では、Cs-137は0.015Bq/L、Cs-134は0.046Bq/L、全αはND(2.7)、全βはND(0.94)と非常に小さい。トリチウムは東電の分析で210Bq/L 、第三者機関においても200Bq/L だ。ストロンチウムは東電の分析で0.028Bq/L、第三者機関では0.025Bq/Lと小さい。
いずれも地下水バイパスの運用目標を満たしており、問題ないという見解だ。
H6タンクエリア、G2観測孔のトリチウム濃度が急上昇している。6月30日採水では2300Bq/L、7月1日採水では4000Bq/Lだった。全βは21~22Bq/Lと変化していない。
東電は、6月28日~29日の2日間に、浪江で60ミリ程度の大きな雨が降った影響で一時的に上昇していると考えてており、毎日サンプリング分析を行い、今後も分析を継続して傾向を監視をしていくとしている。
さらに、護岸の地下水観測孔No.2-8、No.3-2、No.3-3でも過去最高の値を更新しているが、上昇的なトレンド変化はまだ見られておらず、今後も継続監視していきたいと東電は考えている。
記者への会見等の連絡が、今現在はメールとツイッターとで使い分けられている。使い分けの運用方針について東京電力は、「トラブルが発生したときの臨時の緊急会見は一斉メールで知らせている。重要度の高いものはメール。そこまで重要度が高いものではないと思われるものはツイッターで知らせている」と説明した。
記者が「統一してくれたら助かる」と要望したところ、「今もらった意見を踏まえ、今後、お知らせの方法については検討していきたい」と広報部は回答している。
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以下、東京電力ホームページより、リンクを表示
2014年7月3日
2014年7月2日
2014年7月1日
2014年7月2日
2014年7月1日
2014年7月3日
2014年7月2日