地下水バイパス一時貯留タンクから833トンを放水~東電定例会見 2014.6.2

記事公開日:2014.6.2取材地: テキスト動画
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 2014年6月2日17時30分から、東京電力本店で定例記者会見が開かれた。地下水バイパス、一時貯留タンクGr2(グループ2)から833トンを海洋放水したことが発表された。

■全編動画

  • 日時 2014年6月2日(月) 17:30~
  • 場所 東京電力本店(東京都千代田区)

地下水バイパス、Gr2タンクから833トン放水

 2日の10時19分から13時42分にかけて、地下水バイパスの一時貯留タンクGr2(グループ2)から833トンを海洋放水したことが発表された。

凍土式遮水壁の工事開始

 東電は凍土式遮水壁の工事に着手した。凍結管を差し込む穴は1550本、その掘削にとりかかるための削孔管を立てた段階だという。これから2日かけて掘り下げる予定。施工は鹿島建設、設備全体の運用と管理は東電、政府とが一緒に行い、2014年度末ぐらいまでに掘削を完了し、2015年度頃から凍結を開始する見込みだ。

 凍土式遮水壁に先立ち、実証試験が行われている。試験は継続しており、試験をどこまでやるかの決まりはなく、課題がなくなったところで終了し、課題が出ればその都度報告して発表される。最終的にどのような報告書が作られるのかは不明だという。

作業員けが、左手首骨折

 5月31日20時30分ごろ、50代男性作業員が構内C排水路付け替え工事の際、ハシゴから降りる時にバランスを崩して1.5m位の高さから落下した。着地する際に手をついてしまったため、左手首を骨折したという。ERで医師の診断後、業務車で福島労災病院へ搬送され、診断を受けているという。

ノッチタンクから雨水が漏えい

 雨水を溜めている4000トンのノッチタンクから、ノッチタンクの堰内に漏洩していることが発覚した。

 ノッチタンクを止めているボルト面から1秒間に1滴程度漏えいしている箇所が2箇所あることがパトロール中に発見された。漏えい水を分析したところ、他のものより少し高いため、さらに詳細を評価している。ただし専用堰の中なので、他とは混ざらないということだ。

2号機PCV周辺温度計、一つが参考値に

 2号機PCV(原子炉格納容器)周辺温度計の一つの挙動がおかしくなり、「参考値」扱いにすることが発表された。当該温度計は「TE-2-3-69B2」と呼ばれる温度計で、PCVヘッド部分に設置されているものだ。

 2号機の温度計については、臨界監視用の温度計は1本しか残っていない。もう1本は交換することが発表されていた。現状について、小林照明 原子力・立地本部長代理は、「現在モックアップでの作業が終わっているが、いつ交換作業が終わるかはわからない、目途も立っていない」と答えた。

ストロンチウム90および全ベータの測定誤りの防止対策

 ストロンチウム90および全ベータの測定誤りがあったことから、その対策として、発電所内の分析室と、第三者機関との測定値クロスチェックを取り入れることが発表された。

 所内にある分析装置で、同一資料を同一測定条件で分析した結果、誤差はプラスマイナス3σ(スリーシグマ)以内で良好な結果だったという。また、第三者機関として「日本分析センター」と「化研」とのクロスチェックの結果、有意な差はなく良好だったことも報告された。

 今後、第三者機関とのクロスチェックを、標準試料や高濃度試料で行うことを予定している。また、同様のクロスチェックは今後、年に1回のペースで行うという。

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以下、東京電力ホームページより、リンクを表示

報道配布資料

2014年6月2日

2014年6月1日

2014年5月31日

プレスリリース

2014年6月2日

東北地方太平洋沖地震による当社原子力発電所への影響

道関係各位一斉メール

2014年6月2日

写真・動画集

2014年6月2日

お知らせ

2014年6月2日

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