福島第一、1号機の汚染水漏えい箇所を特定~東電定例会見 2015.5.28

記事公開日:2014.5.28取材地: テキスト動画
このエントリーをはてなブックマークに追加

 2014年5月28日17時30分から、東京電力本店で定例記者会見が開かれた。ロボットによる調査の結果、福島第一原発1号機の格納容器につながる配管の伸縮継手箇所から水が漏えいしていることが記録映像により確認された。

■全編動画

  • 日時 2014年5月28日(木) 17:30~
  • 場所 東京電力本店(東京都千代田区)

作業員の負傷と体調不良が判明

 作業員が負傷する事故と体調不良が発生していたことが発覚した。1名は”左膝外側半月板損傷”、もう1名はドクターヘリで緊急搬送され、医師の治療中であるという。

 前者は20代男性作業員。タイベック、全面マスク、アノラックという装備でタンク堰に雨カバーを設置する作業を行っていた際、転倒して左膝を負傷し、自力で歩行できない状態だった。救急医療室で診断後、福島労災病院に救急車で搬送され、左膝外側半月板損傷の診断を受けた。

 後者は40代男性作業員。Eエリアタンク堰の鉄筋組み立て作業後、入退域管理棟に戻ったところで体調不良となり、自力で歩行できない状態になった。救急医療室で診断後、ドクターヘリにて福島県立医科大学付属病院へ緊急搬送され、治療を受けている。搬送された作業者の元請けは清水建設だという。

 ドクターヘリで緊急搬送されたケースは5月8日にも発生しており、異常とも言える状態が続いている。

地下水バイパス揚水井No.12、基準値超え

 地下水バイパスの揚水井No.12で、5月26日に採取した地下水を分析した結果、運用目標値1500B/Lを超える1700Bq/Lのトリチウムを検出したことが判明した。

 No.12揚水井は、地下水の汲み上げを一旦停止し、サンプリング頻度を週二回に増やして濃度の推移を監視する。再び運用目標を下回れば、汲み上げを再開する方針だ。

1号機PCV配管、水漏れ箇所を特定

 1号機S/C(圧力抑制室)上部を調査した結果、1号機PCV(格納容器)につながる配管の伸縮継手カバー部分から、水が漏えいしていることが特定された。

 TVカメラを搭載したロボットを投入し、1号機PCV周りのキャットウォークに沿って調査を行った結果、水漏れ箇所が映像で確認され、その映像と合わせて発表された。

 ”伸縮継手”とは、蛇腹構造によって配管を接続し、地震等の際の揺れを吸収する構造になっている。蛇腹構造の部分はステンレス鋼で造られているが、肉厚が薄い。そのため、3.11震災後、冷却のために注入した海水により腐食が進んだことが漏えいの原因だと東電は考えている。

 今回の調査では、1号機PCV周りの半周部分を調査した。残りの半周は後日行う予定だという。

■■■■■■

以下、東京電力ホームページより、リンクを表示

報道配布資料

2014年5月28日

2014年5月27日

プレスリリース

2014年5月28日

2014年5月27日

東北地方太平洋沖地震による当社原子力発電所への影響

道関係各位一斉メール

2014年5月28日

2014年5月27日

写真・動画集

2014年5月27日

IWJの取材活動は、皆さまのご支援により直接支えられています。ぜひ会員にご登録ください。

新規会員登録 カンパでご支援

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です