2014年5月19日17時30分から、東京電力本店で定例記者会見が開かれた。汚染水タンク着工遅れエリアがあり、2014年後半から2015年前半にかけて、タンク容量が逼迫することが判明し、新設エリアの検討、2015年度以降のタンク増設計画を具体化する予定であることが報告された。
2014年5月19日17時30分から、東京電力本店で定例記者会見が開かれた。汚染水タンク着工遅れエリアがあり、2014年後半から2015年前半にかけて、タンク容量が逼迫することが判明し、新設エリアの検討、2015年度以降のタンク増設計画を具体化する予定であることが報告された。
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汚染水タンクの設置が遅れており、2014年後半から2015年前半にかけて、一時的にタンク容量が逼迫することが判明した。
タンク設置計画の詳細見直しや進捗管理は随時行っており、最新の検討結果が公表された。設置するエリアによっては、当初計画していた数のタンクを設置できないエリアもあるという。その分、他のエリアのタンク数を増やすなどの見直しをした結果、当初の計画に比べ、1基少なくなるという。
また、タンク溶接の施工方法の変更で認証の取り直しがあったり、エリアの仕様を明確化する作業があったことなどの原因から、着工が1~1.5月遅れているエリアがあることも判明した。工程の調整や、新規に施工業者と契約し、製作能力を増強するなどの対策をとることを東電は予定している。
さらに東電は、水バランスとして汚染水をALPS処理した結果発生する水の量と、それを蓄えるタンク容量の予想に関して、2年程度の将来に渡ったシミュレーションを公表している。今回の見直しの結果、タンク製作の遅れに伴い、ALPS処理水を貯蔵するタンク容量が2014年後半から2015年前半にかけて逼迫することが発覚した。
対策として、新たにタンクを設置するエリアの検討、2015年度(平成27年度)以降のタンク増設計画の具体化を検討するとしている。
将来に渡るタンク増設計画がないことや、容量の余裕のなさ、シミュレーションの甘さなどは、従前から記者会見で複数の記者が質問として挙げてきた。現実に逼迫することが確実になってから、検討を始めるという東電の姿勢は、”不測の事態を常に考えないといけない”という原子力改革監視委員会の指摘を一向に理解できていないことを意味している。
多核種除去設備(ALPS)のA系にて、処理途中の水に”白濁”が生じたため、5月17日9時に処理運転を停止し、循環待機運転に切り替えたことが報告された。現在ALPSはC系のみで処理運転かつホット試験を行っていることになる。
ALPSは2014年3月から4月にかけて同様の現象も発生しており、CFF(クロスフローフィルター)の取り換えなどの対策を行った後、運転再開していた。しかし、また同様の現象が発生したことになる。根本的な対策が講じられなければ、本格的な汚染水処理が開始できない。また、予定されている増設ALPSや高性能ALPSへの波及がどの程度なのかについても、まだ分かっていない。
(追記)
5月20日にC系でも白濁が確認され、循環待機運転に切り替えた。ALPS 3系統全て処理運転を停止している状況となった。
福島第一原発構内にある排水路は、出口が港湾の外にあり、排水路に流れこむ雨水や汚染水は海へ放水されている。そこで、出口を港湾の中に付け替え、汚染の拡散を抑制することが検討されていた。出口をどこに付け替えるか、その検討結果がまとまり、発表された。
付替え場所は”1~4号機取水路開渠内”、4号機建屋の前の岸付近になる。7月中旬の工事完了を予定しているという。
作業者が負傷して緊急搬送されたことが報告された。5月19日11時45分ごろ、協力企業作業員がG4タンクエリアのパトロール中に転倒。ER室で応急措置し、診断結果、右足の骨折が確認されたという。南相馬市立総合病院に緊急搬送された。診断結果の報告は受けていないため、骨折以外の情報はないという。
なお、富岡労基署、双葉警察署に情報を提供し、国を含めた自治体に連絡したことが報告された。
福島第一原発港湾内護岸の地下水観測孔や港湾のサンプリングで、トリチウムの値が若干上昇傾向にある。過去最高値を更新している箇所があることが報告された。
その原因について、東電は、セシウムが土の中で動きにくく、トリチウムは水と同等の性質であること、降雨の影響もある」と説明するが、「理由については、ひとつに絞れない」という。再度計測するなどして、今後も「しっかり管理する」と述べるにとどまった。
5月20日、福島県廃炉安全監視協議会が開催され、そこで地下水バイパスの説明を行う予定だということが報告された。
その他、まだ説明する関係団体があるが、一通り説明が終わったところで排水日を決める予定だという。地下水バイパスの排水開始が決定され次第、一斉メールで事前にお知らせすると発表した。
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以下、東京電力ホームページより、リンクを表示
2014年5月19日
2014年5月18日
2014年5月17日
2014年5月17日
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