作業員がドクターヘリで緊急搬送~東電定例会見 2014.5.9

記事公開日:2014.5.9取材地: テキスト動画
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 2014年5月9日17時30分から、東京電力本店で定例記者会見が開かれた。作業員がドクターヘリで緊急搬送され、手術をして一命を取りとめたことが報告された。詳しい情報は入っておらず、またプライバシーの理由から、これ以上のことは公表されていない。

■全編動画

  • 日時 2014年5月9日(金)17:30~
  • 場所 東京電力本店(東京都千代田区)

H6エリア地下水観測孔G3のトリチウムが上昇

 バルブの誤操作から溢水漏えいしたH6タンクエリアについて、汚染の影響を調査するため、地下観測孔G1、G2、G3を設けて観測している。このうちG3のトリチウムが、4月30日採取分で860Bq/L、5月7日採取分で1400Bq/Lと上昇傾向にあることが発覚した。一方、G1では180Bq/LがNDへと低下する傾向にある。

 東電は、「原因はわからないが、今後も注意して監視していく」としている。そのため、採取頻度を変え、来週より、G1は1日に1回を週に1回に、G3は週に1回を1日に1回に見直すこととしている。

作業員がドクターヘリで緊急搬送

 5月8日16時18分頃、増設ALPSの作業を行っていた作業員が、作業終了後休憩室に戻った後、意識がもうろうとなり、緊急医療室へ運ばれた。医師の診断後、ドクターヘリにて病院へ緊急搬送された。その後、手術をして一命を取りとめたことが報告された。当該作業員は、福島第一原発で2年の勤務歴を有する。当日の元請けの作業記録から、「作業との因果関係はない」と東電は判断している。持病はなかったようだが、詳しい情報はまだ入っておらず、またプライバシーの理由から、これ以上のことは公表されていない。

工事用重機から作業油が漏えい

 5月9日9時45分頃、4号機海側にて、遮水壁工事に使用する重機(200トンクローラークレーン)の油圧ホースが損傷し、作業用油が漏えいしていることが発見された。元弁を閉め、漏えいは止まっており、吸着マットで油そのものと、しみ込んだ土壌を回収する予定。双葉消防本部へ連絡し、”危険物漏えい事故ではない”との判断を受けたという。

誤移送された、焼却工作建屋の滞留水を回収

 4月14日に分電盤の操作ミスから不必要なポンプを動作させ、焼却工作建屋の地下へ滞留水を誤移送してしまった。その後、準備が整い、5月12日から、水を回収することが報告された。まず、工作建屋に水深約5cm溜っている滞留水を浅い水深でも吸引できる特殊なポンプを使用して、一旦仮設プールに移送する。その後、既設のポンプを使用し、プロセス主建屋へ移送する予定。ただし、高線量水であるため、移送は平日の日中のみ行い、監視員配置で漏えいを監視することとしている。

 その後は、焼却建屋の滞留水もプロセス主建屋へ移送する予定だ。順調に行けば、今月中に完了する見込みだという。ただし、ポンプの能力上、5mm程度は残ってしまうこと、さらに工作建屋は津波の影響で残土やヘドロ等が残っているので、完全なドライアップはまだ先になるという。

地下水バイパス、第三者機関の分析結果はまだ

 地下水バイパスにてくみ上げ、一時貯留タンクに溜めた水を、第三者機関に詳細分析依頼している。その結果が出てくるのは、分析依頼から約1ヶ月後、5月中旬頃になるという。結果が出た後、まず関係する所に伝えてから公表することが報告された。その後、海洋へ放水することになっている。具体的な日程は、検査結果出てからであり、まだ確定していない。

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以下、東京電力ホームページより、リンクを表示

報道配布資料

2014年5月9日

2014年5月8日

東北地方太平洋沖地震による当社原子力発電所への影響

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