鋼管矢板式の海側遮水壁、完成は秋が目標~東電定例会見 2014.1.27

記事公開日:2014.1.27取材地: テキスト動画
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 2014年1月27日17時30分から東京電力本店で定例記者会見が開かれた。鋼管矢板を打ち込む海側遮水壁の進捗状況について報告があり、完成は秋を目指していることが発表された。矢板の打ち込み後、陸側を埋め立てていくという。

■全編動画

  • 日時 2014年1月27日17:30~
  • 場所 東京電力本店(東京都千代田区)

海側遮水壁のゴールは秋

 鋼管矢板を打ち込む海側遮水壁の進捗状況について報告があり、完成は秋を目指していることが発表された。

 地下水が海洋へ流出して拡散することを抑制するために、岸壁先の海中に鋼管矢板を打ち込み、遮水壁を建設している。第一工区となる港湾内には、404本の港湾矢板を打ち込む予定だが、1月26日現在、395本が完成している。矢板の継目にはモルタルを充填し、止水するという。その後、矢板から陸側を埋め立てていく措置を行い、端の方から作業を行っているということだ。

 海側遮水壁から陸側を埋め立てることにより、いくつかの観測孔(井戸)のサンプリングが使えなくなり、観測孔としては廃止する予定。その替わりに、遮水壁の外側、開渠の内側に測定ポイントを増やす予定となっている。その結果、測定ポイントの数は減るが、全体として見るので問題ないと東京電力は考えている。

除染ロボットの実機検証を開始

 1月29日より福島第一原発1号機原子炉建屋の一階にて、吸引・ブラスト装置による除染装置の実証検証を行うことが発表された。

 建屋の床面など低い位置の除染装置開発が行われており、福島第二原発で実機検証などを行って改善、改良が行なわれていた。その改良の後、1月29日から2月の初頭にかけて、実証試験を行う予定だという。

 除染効果を線量計で評価し、その後、ドライアイスブラスト法、高圧水洗法など他の除染方法の効果も順次評価する。それら結果を踏まえ、5月以降を目途に本格的な除染作業を行う予定となっている。

地下水くみあげ用井戸を追設

 1-2号機護岸エリアの地下水観測孔No.1-16の井戸の脇に、地下水くみ上げ用の井戸(No.1-16(P))を追設し、29日からくみ上げを開始することが発表された。

 観測孔No.1-16では、高い全βが検出されている。そのため、No.1-16の南側約2m離れた箇所にNo.1-16(P)を追設し、付近の地下水をくみ上げ処理することを開始する。くみ上げた水は適切に処理するということだが、地下や地下水の状況がわからないため、どの程度くみ上げを継続するか、現時点では明確なゴールは分からないという。

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以下、東京電力ホームページより、リンクを表示

報道配布資料

2014年1月27日

2014年1月26日

2014年1月25日

プレスリリース

2014年1月27日

東北地方太平洋沖地震による当社原子力発電所への影響

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