2013年12月25日17時30分から東京電力本店で定例記者会見が開かれた。福島第一原子力発電所の、H4、H4東、H5、G6北という複数箇所のタンクエリアにて、タンク堰から滞留水が漏洩した。
2013年12月25日17時30分から東京電力本店で定例記者会見が開かれた。福島第一原子力発電所の、H4、H4東、H5、G6北という複数箇所のタンクエリアにて、タンク堰から滞留水が漏洩した。
■全編動画
漏洩したH4、H5エリアはタンク周りの堰の内側、コンクリート目地や継目のシール材が劣化し、そこから漏洩したと考えられている。一方G6北は、コンクリート面にヒビ(クラック)ができており、そこから漏洩した。
H5、G6北タンクエリアはパトロールで漏洩を発見。土嚢やビニールシートで水を受けつつ、仮設ポンプで回収、さらに堰内の水を他のタンクエリアに移送した。その後、H5エリアはコンクリート目地のシール補修を行い、漏洩は停止している。G6北タンクエリアは堰の内側のコンクリートにクラックが生じていた。そこで防水のため、止水シール施工を行っていたが、まだ施工できていない箇所で漏洩したということだ。
水の核種分析結果から、これらエリアから漏えいした堰内水は雨水であり、タンク内の水の漏洩はなかったものと東電は考えている。
一方、H4、H4東エリアは、堰内の水位データが徐々に低下していることが分かり、漏洩していると判断した。その後、パトロールでわずかな漏洩を発見したが、ほとんどは堰直下の地面にしみ込んだとみられている。対策として、堰内の水をくみ上げ、堰内コンクリートの目地に止水シール施工を行うという。
推定漏洩量は、H4タンクエリアから約116トン、H4東エリアから109トンの合計225トン。堰の滞留水の分析結果は、H4タンクエリアはセシウム137、134はND、ストロンチウム90は20Bq/Lだった。一方、H4東タンクエリアは、セシウムはいずれもNDだが、ストロンチウム90は440Bq/Lと高いものである。
タンクエりアの堰内は、施工当初からコンクリート面がむき出しになっており、クラックが生じていた可能性がある。また、コンクリートは、気温の低下によりクラックの隙間が広がる傾向にあるということだ。また、コンクリートは施工の関係上、どうしても継目ができ、継目をアスファルト系防水剤でシール加工している。このシール剤も気温低下により硬化、収縮する傾向があり、劣化もする。さらに、タンク堰は当初、ドレン弁を開運用し、堰内に水を溜めない想定だった。そのため、シール剤も長期間に渡り、防水性、耐水性を保つように考えられていなかったようである。
このようなことから、一気に複数箇所で漏洩が発見されたものとみている。東電は、全体的な対策として、全てのエリアの堰内コンクリート基礎に対して、防水性のある保護塗装を行っている。完了は1月末までを見込んでいる。
会見では言及がなかったが、Webで公表されている日報(福島第一原子力発電所の状況 )によると、以下の事象が発生している。
12/19 14:10頃 海側遮水壁の設置工事現場にて、重機(ホイールローダー)が南側防波堤付近で横転。軽油が約1リットル漏れたが回収済、けが人はなく、設備への影響もない。
12/23 10:35頃 5、6号機取水口に設置した二重のシルトフェンスの北側が切断していることを協力企業作業員が発見。もう1本の南側シルトフェンスには異常がない。
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以下、東京電力ホームページより、リンクを表示
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