【IWJウィークリー23号】特定秘密保護法案は「貧ぼっちゃまくん」!!(ePub版・PDF版発行!) 2013.11.1

記事公開日:2013.11.1 テキスト独自
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 10月15日に開会した秋の臨時国会。「官邸主導」とも言われる今国会では、国民の生活、権利を大きく制限する数々の法案が、審議されています。国民に知らされていない「秘密保護法案」の真の恐ろしさとは。また同じく審議されている「産業競争力強化法案」や「国家戦略特区」で着々と進む TPP の下ごしらえとは何か。

 メディアが伝えない情報を、岩上安身と IWJ が 1 週間走り回ってかき集め、ダイレクトにお届けします。

 秘密保護法の正体は、なんと「貧ぼっちゃまくん」だった――。続きは岩上安身の「ニュースのトリセツ」で。

23号簡易もくじ

  1. STFダイジェスト
  2. 詳細もくじ
  3. 岩上安身のニュースのトリセツ「特定秘密保護法案は『貧ぼっちゃまくん』!!」
  4. ニュースSTF(10/12~18)
  5. 寄稿「性的暴力ならぬ『性的テロリズム』①」(米川正子)
  6. 編集後記(岩上安身)

1. 23号STFダイジェスト 10月12日(土)~18日(金)

★忙しい方も、ここだけ読めば一週間のIWJの動きがわかる!★

臨時国会がいよいよ開幕

 10月15日、秋の臨時国会が召集され、安倍総理が所信表明演説を行いました。特定秘密保護法案、集団的自衛権の行使容認、「解雇特区」とも言われる国家戦略特区の設置など、多くの重要法案が今国会で審議されます。

 今年7月の参院選で自民党が大勝した結果、法案の採決をめぐる与野党の駆け引き、いわゆる「政局」は事実上消滅することになりました。政治家が権謀術数をめぐらすというイメージが強い政局に対して、多くの方は良いイメージを持っていないかもしれません。しかし、政府と与党が提出した法案に対して批判的な検討を加え、修正を迫り、権力の暴走を抑制するという意味で、政局は、政治において重要なプロセスではないでしょうか。

 自民党の圧勝により政局が消滅した今、「確かな野党」として長い歴史を持つ日本共産党の存在感が、相対的に高まっているように思われます。10月16日、その日本共産党副委員長の小池晃衆議院議員に、岩上安身が単独インタビュー。福島第一原発の汚染水問題に関する政府と東電の対応や、中国・韓国と対立を深める安倍政権の歴史認識を厳しく批判しました。

TPPで「聖域」撤廃検討 明らかになった自民党の国民への背信 TPP問題で3連続インタビュー!

 国民への裏切りが明らかになりました。インドネシア・バリ島で開かれていたTPP首脳会合に出席した自民党の西川公也TPP対策委員長の発言が大きな波紋を呼びました。これまで政府・自民党が「聖域」とし、「それが確保できない場合は、脱退も辞さない」としていたコメや麦など農林水産物「重要5品目」の関税について、「(重要5品目の中で関税維持の分野から)抜けるか抜けないかの(品目ごとの)検討はさせてもらわないといけない」と語ったのです。

 岩上安身は3連続インタビューを敢行。10月12日(土)には東京大学大学院の鈴木宣弘教授、16日(水)には日本農業新聞の緒方大造論説委員室長に、18日(金)には民主党の首藤信彦前衆議院議員にそれぞれお話をうかがいました。

 農林水産省の元官僚でもある鈴木氏は、政府と一部の官庁が主導するTPP交渉の生々しい内幕を暴露。今年2月の日米首脳会談で、安倍総理とオバマ大統領によるTPP共同声明が発表された際、TPP参加の旗を振り続けてきた外務省と経済産業省の幹部は祝杯をあげたのだそうです。さらに、2011年3月11日の東日本大震災の後、当時の内閣官房参事官から鈴木氏のもとに電話があり、「震災の混乱のおかげで、TPPを国民に知らせないで強行突破できるぞ」と伝えられたという、衝撃的なエピソードを明かしました。

 日本農業新聞の緒方氏も、TPPがまだシンガポール、ブルネイ、チリ、ニュージランド4ヶ国による「P4協定」と呼ばれていた2006年から、「外務省がシナリオを描き続けてきた」と指摘。TPPが、日本政府と一部の官僚により推進されてきた内幕を語りました。

東南アジアからあがるTPP反対の声 交渉の年内妥結はほぼ絶望的か

 TPPに反対する超党派の議連「TPPを慎重に考える会」のメンバーでもある首藤氏が注目するのが、マレーシアをはじめとする東南アジア諸国の動向です。首藤氏は岩上安身のインタビューの中で「TPPはマレーシアのような小国を植民地化する米国の企てだ」というマハティール元首相の発言を紹介し、米国とともにTPPを推進する現在の日本は、東南アジアから「アジアの裏切り者」と強く批判されていると語りました。

 首藤氏や「TPP阻止国民会議」副代表世話人の山田正彦氏、「TPPを慎重に考える会」代表の篠原孝衆議院議員らは10月17日、バリ島で行われていたTPP首脳会合の模様を報告。マレーシアやベトナムからの反発が強く、オバマ大統領の参加も見送られたことから、安倍政権が目指す交渉の年内妥結は難しいのではないかとの見通しが示されました。

泉田裕彦知事が2度目となるメディア懇談会を実施

 新潟県柏崎刈羽原発6.7号機の再稼働の前提となる適合審査申請を提出した東京電力と、それを条件付きで認めた泉田裕彦知事。泉田知事の口から何が語られるのか。申請後初となる泉田知事の会見が10月16日に新潟県庁で行われました。記者クラブ以外の記者も知事への質問が公平にできる「メディア懇談会」も開かれ、IWJからは新潟県在住の中継市民が中継と質問をしました。

 適合審査申請を「再稼働申請」と報じた大手メディアの姿勢について聞いたIWJの質問に対し、泉田知事は「(新規性基準とは)クリアすれば安全ですというものではない」と明言。「『再稼働申請』と書くのであれば、安全性を無視して再稼働を進めたいと誤解されるような見出しではないか」と語り、世論を誘導するかのような大手メディアの報道に対し、疑問の声を投げかけました。

2. 詳細もくじ

岩上安身のニュースのトリセツ
【緊急掲載】特定秘密保護法案は「貧ぼっちゃまくん」!!

ニュース STF 〜Saturday to Friday~ 10月12日(土)~18日(金)

<12日 土曜日>
・TPPで「聖域」撤廃か 自民党の「嘘」を糾弾 ~岩上安身による東京大学・鈴木宣弘教授インタビュー

<13日 日曜日>
・「放射線被ばくによる健康影響を科学的に究明し、対策を実現するために」 〜都内で『第3回市民科学者国際会議』開催

<14日 月曜日>
・日本の放射線被ばく対策に、より具体的な施策を 〜「第3回市民科学者国際会議」が閉幕
・「あなたと、あなたの大切な人に関わる話です」――山本太郎 反秘密保護法 全国街宣キャラバン第ニ弾~銀座

<15日 火曜日>
・知らぬ間に日本が「核兵器保有国」に!? 市民の生命と安全を脅かす秘密保護法案に反対する院内集会
・「私たちは精神疾患ではない。奇病でもない。ワクチンによる被害です」子宮頸がんワクチン被害者らが訴え――子宮頸がんワクチン被害者連絡会 神奈川 記者会見

<16日 水曜日>
・重要法案目白押しの臨時国会が召集 日本共産党の「対案」とは~岩上安身による小池晃参議院議員インタビュー
・「重要5品目」は、TPPの本質から目を逸らせる巧妙な罠~岩上安身による緒方大造 日本農業新聞論説委員室長インタビュー
・泉田裕彦新潟県知事が怒りの訴え「まず『再稼働申請』ではない」泉田裕彦新潟県知事定例会見・メディア懇談会
・福島原発告訴団が検審に申し立て 東電役員らの不起訴に不服 「なんとしても起訴相当を」――記者会見「福島原発告訴団による東京検察審査会への申し立てについて」
・特定秘密保護法案「政治家にも萎縮効果を与える可能性」~日弁連の江藤洋一弁護士が指摘――秘密保護法を考える 超党派議員と市民の勉強会(第2回)
・「瀬戸内海の豊かな自然を世界遺産に」上関原発建設計画に反対する市民が院内集会

<17日 木曜日>
・TPP交渉は「難航・長期化」? 一方「12月に政治的決着」の恐れも ~篠原孝議員がバリTPP閣僚会合で報告
・リニア中央新幹線 環境アセスのやり直し求め、住民が国に要請 ~環境省・国交省 リニア中央新幹線計画に関するヒアリング
・「これが麻生副総理の言う『ナチスの手口』」―吉良よし子議員、秘密保護法の危険性訴え ~緊急院内集会

<18日 金曜日>
・「日本は裏切り者」TPPでアジアから注がれる厳しい視線 ~岩上安身による首藤信彦氏インタビュー
・汚染水問題解決には法の抜本的改革が必要 ~外国特派員協会主催 馬淵澄夫 衆議院議員・民主党選挙対策委員長 記者会見
・「それほどの自然破壊にならない」猪瀬知事が葛西臨海公園競技場建設反対の声に反論

特別寄稿
・性的暴力ならぬ「性的テロリズム」 ~レイプ・サバイバーの治療専門家の闘い~①(米川正子 元UNHCR職員・立教大学特任准教授)

編集後記
(編集長:岩上安身)

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