東電汚染水・タンク対策本部会見「今後、若い人が廃炉事業に携わってもらうことが重要な問題だと考えている」 2013.10.28

記事公開日:2013.10.28取材地: テキスト動画
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 2013年10月28日福島県・Jヴィレッジ内「アルパインローズ」において、「汚染水・タンク対策本部」会見ならびに原子力定例会見があわせて開催された。現場の作業員確保について相澤 善吾 副社長は、当面は問題ないが、今後は志を持った若い人が廃炉事業に携わってもらうことが非常に重要だと述べた。

■全編動画

  • 日時 2013年10月28日(月)
  • 場所 Jヴィレッジ内「アルパインローズ」(福島県双葉郡)

現場の作業者は足りている。しかし…

 現場の作業員確保の現状と今後対策について、相澤 善吾 取締役代表執行役副社長兼汚染水・タンク対策副本部長は「当面は心配ないが、中長期的には心配だ」、今後の景気回復により作業者がとられるだろうという自身の考えを示した。

 廃炉作業には40年を超える工程が予想されており、今後、日本のため世界のためという志を持った若い人が、現場の仕事の推進に携わってもらう方法を考えることが、非常異重要な問題だ、と述べた。

汚染レベルの低いタンク堰には手が回らなかった

 台風27号とその後の大雨により、一部のタンク堰から溢水した。事前に移送や排水し、堰の水位を下げておく対策ができていなかった。このことに関して小野 明 福島第一原子力発電所長は「タンク堰に溜まった水の放射能濃度を測定し、汚染レベルの高いところは溢水させないように注目し、対策を施していた」そのため「どちらかというと低い所に手が廻らなかったと言うところはある」と述べた。

結局人員は足りているのか?

 人員確保について相澤副社長は「現状、すなわち、2,3年の今の作業の延長上では、大きな問題はない」と答えた。その先は作業の予測が難しく、必要人員も予測できないという。
 外個人作業員については「今後の検討課題だ」「現状では、まだ考えは至っていない」との考えを述べた。

これに甘えてはいけない、身の引き締まる思いだ

 台風や大雨の影響で、タンク堰から直接放水したことに関して、相澤福社長は「当初決めたルールに反しているが、現実的に出来なかった、規制庁にも理解してもらった」と述べた。

 当初のルールでは、堰の水を、ノッチタンクと呼ばれるタンクにくみ上げ、放射能濃度を測定、暫定基準値以下なら放水する、というもの。

 想定以上の雨量の場合、くみ上げが間に合わず、堰から溢れる事態になった。その場合は緊急対策として、堰に溜まった水の放射能濃度を測定し、暫定基準値以下なら直接放水するという手順を、規制庁も了承した。

 相澤福社長は緊急対策について「合理的な仕事が出来る反面、これに甘えてはいけないんだと、身の引き締まる思いが同時にする」と述べ、年が明けると確実なバッチ処理ができるように準備をしていくこと方針を示した。

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以下、東京電力ホームページより、リンクを表示

報道配布資料

2013年10月28日

2013年10月27日

2013年10月26日

福島第一原子力発電所プラント状況等のお知らせ

プレスリリース

2013年10月28日

東北地方太平洋沖地震による当社原子力発電所への影響

2013年10月28日

道関係各位一斉メール

2013年10月28日

2013年10月27日

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