台風26号やその後の大雨の影響により、福島第一構内の道路の一部で法面の崩落が発生し、通行止め箇所が存在していることが、21日に開かれた東電の定例会見で明らかになった。また地下貯水槽の浮き上がりも生じており、対応を迫られている。
台風26号やその後の大雨の影響により、福島第一構内の道路の一部で法面の崩落が発生し、通行止め箇所が存在していることが、21日に開かれた東電の定例会見で明らかになった。また地下貯水槽の浮き上がりも生じており、対応を迫られている。
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10月16日に接近した台風26号の影響によって、福島第一構内の道路の一部で法面の崩落が発生し、通行止め箇所が存在していることがわかった。当該箇所は、大熊通り南側、ふれあい交差点から海へ下る坂道の法面、現場は現在も通行止め。
崩落に巻き込まれた作業員はおらず、発電所内の設備にも影響がなかった。東電は18日に開かれた定例会見の時点ではこうした状況に言及せず、現状報告を求める記者の問いに対しても、「現場の状況を確認する」との回答にとどまっていた。通行止めにはなったものの、作業そのものに支障がないことから、これまで発表はなく、規制庁への報告もしていないという。
10月20日の大雨の影響により、地下貯水槽の浮き上がりが確認されたと発表。No.5の中心部で約3cm、No.6の中心部で約10cmの浮き上がりがあり、No.6から砂利の積み増し等の対策を行う予定だ
現在、台風27号が接近していることから、東電はふたたび台風対策に迫られている。タンク堰から水を移送するポンプを、現行の毎時12トンのポンプから毎時60トンのポンプに増強するよう手配を急いでおり、さらに、臨機応変に対応できるよう、ポンプ車なども手配しているという。
そのほかにも、台風対策にはタンク堰の嵩上げ、十分なポンプの容量、受入ポンプの容量の確保、早期の雨水サンプリング、作業員の適切な配置が重要であると述べた。
大雨によるタンク堰からの溢水、放水を防ぐための緊急対応として、東電は、地下貯水槽No.7への水の移送を行っている。No7で不備は発見されていないが、今年4月に別の地下貯水槽でトラブルが発生して以降、すべての地下貯水槽の使用が中止されていた。
No.7以外の利用について東電は、「そこまで考えていない。No.7が満杯になった時、今の段階でそこまで検討していないが、状況に応じて利用も考えていく」と話した。
また、これまで溢水した堰の水の総量の推定値について、東電は「今の時点ではそのデータはない」と述べ、ポンプなどの増強に際した必要量の推定値についても「推定していない」とした。
タンク堰の溜り水はノッチタンクへ移送し、2号機タービン建屋へ順次移送しているが、移送量や余裕量は把握しておらず、具体的な数値は回答がなかった。
さらに、タンク堰まわりの水処理にあたっている作業者の人数について、東電は実人数を把握していないことが判明した。何ら具体的な数値、数字がでてこない。「それではがんばったけど、ダメだったということに成りかねない」「2年前と同じだ」と記者から厳しい声が発せられた。
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2013年10月21日
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