2013年9月30日(月)17時30分ごろから東京電力本店で定例記者会見が行われた。雨水などによる、タンク堰内の溜り水の回収・排水方針を公表、測定後示された暫定基準値以下なら排水すると発表した。
2013年9月30日(月)17時30分ごろから東京電力本店で定例記者会見が行われた。雨水などによる、タンク堰内の溜り水の回収・排水方針を公表、測定後示された暫定基準値以下なら排水すると発表した。
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フランジ型タンクから高濃度汚染水が漏洩、海洋へ流出することを防止するため、タンクエリアに堰を設けている。雨天時に雨水が溜り、漏洩の検知ができないことや、9月15前後の台風による豪雨により溢れたことなどを踏まえ、溜り水をサンプリング測定後、回収または排水する運用方針案を公表した。
既に漏洩があったエリアは、汚染されているため優先的に回収する。
そうでないエリアは、設置済のノッチタンクに一時的に貯留し、セシウム134、セシウム137、その他γ核種、全βの四つの条件について測定し、全てが基準値以下の場合に雨水と判断し排水する方針である。但し、これらは先の豪雨時の事例をもとにした暫定値で、今後の測定結果をもとに最終的な基準値を決定する予定。
基準値とは東電の設定した値であり、基準値以下でも核種が含まれており、それを雨水と呼んでよいのか疑問は残る。
また、ノッチタンクは設置済のタンクを利用するが、溜り水を移送するホースは10月中旬をめどに設置予定。ホースのつなぎ目や、ホースそのものから漏洩したケースが過去に多々あり、今回も同様の懸念がある。
東電の予定では、溜り水は測定後、回収または排水するが、間に合わない場合にノッチタンクに一時貯留、豪雨などでそれでも間に合わない場合は、更に2号機T/B建屋に移送し、一時貯留する計画となっている。
9月27日からC系のホット試験を始めた多核種除去装置ALPSが、スラリー移送ポンプの流量低下というトラブルに見舞われた。
先にホット試験を行っていたA系のバッチタンクに腐食が発生したことから、B,C系のバッチタンクに対策工事を行っていた。バッチタンクは直径3メートル、高さ6メートル、容量33.1トンの巨大なものであり、内部で作業を行うため、工事用の足場や梯子を設けていた。それらがタンク内部を損傷しないように、ゴムパッドで養生、保護していた。
対策工事終了後、それら養生を放置したままホット試験を開始したため、剥がれ、ドレン孔を塞いだことが原因と判明している。
工事の手順としては、工事終了後は養生を除去し、次の行程に進むのが自然だと思う。なぜこのようなお粗末な原因でトラブルが発生するのか、疑問である。
地下水の流出を抑止するため、護岸エリアの地盤改良工事ならびに地下水位の測定を行い、公表している。3-4号機間エリアの薬液注入遮水壁の内側にある、地下水位観測孔No.3-4の水位計が落下しており、9月27日からデータが欠測していることが解かった。
明日、新たに水位計を設置し、測定を再開する予定。
福島第二原子力発電所も廃止する意見がでているが、東電の考えを記者が質問すると、国のエネルギー政策に係わることだから、東電単独で判断するのは難しいと回答した。
また、燃料の冷却のために水を使用していることが汚染水を増加させている一つの原因でもある。崩壊熱の減少の程度から、5年程度で空冷方式にできるという意見もあるが、デブリの状態が解からないため、まだ判断できないと東電は述べた。
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