2013年9月13日17時30分から東京電力本店で定例記者会見が行われた。1、2号機排気筒(120メートル高さ)の地上高66メートル付近にあるトラス鋼材の接合部に破断を発見。破断後の耐震性評価は未だだが、東電は構造体として安定しており、倒壊等の恐れはないとの見解を述べた。
2013年9月13日17時30分から東京電力本店で定例記者会見が行われた。1、2号機排気筒(120メートル高さ)の地上高66メートル付近にあるトラス鋼材の接合部に破断を発見。破断後の耐震性評価は未だだが、東電は構造体として安定しており、倒壊等の恐れはないとの見解を述べた。
■全編動画
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地上高さ120メートルある1、2号機排気筒について、排気筒を支えるトラス構造鋼材の地上高66メートル付近にある接合部に破断があることが解かった。東京電力は、排気筒の耐震安全評価を順次行っており、5,6号機の排気筒の調査は終わっており問題はなかった。今回1、2号機の廃棄筒について行った結果、破断を発見したことを発表した。
排気筒支持トラス鋼材は、全体として三角錐形状を成しており、同一高さ付近の四面全てに破断がある。そのため、東電は水素爆発などによる衝撃ではなく、3.11震災時の揺れによるものと考えている。
破断した状態での耐震評価はまだ行っていないが、3.11震災の揺れがSSに近いこと、震災後の2年半の間に何度か大きな地震を経験した本日まで問題なく建っていることなどから、構造物としては問題なく、倒壊等の恐れはないと東電は考えている。
鋼材の接合部は全部で440箇所あり、8箇所について破断や錆びを確認しており、今後も調査を続行する予定。
当該排気筒は、高線量を観測したSGTS配管につながっており、H23年7月に10Sv/h以上の非常に高いガンマ線量を測定している。また、震災直後に1、2号機のベントを行った際、当該排気筒を介してベントしているため、筒全体が高線量に汚染されていると考えられる。更に、破断個所が地上高66mと高所なことから、人手による作業が非常に難しい箇所であり、対応は困難である。より詳細な調査方法や対応については今後の検討課題である。
今日までは健全だったかもしれないが、潮風を浴びる環境でヒビのあるまま2年間放置され、鋼材内部まで錆びが及んでいる可能性も大きい。明日はどうなるか解からない。これは想定外ではないだろう。
尚、筆者の取材によると、現地の調査は委託発注しており、本年8月26日から来年1月31日にかけて調査を行う予定になっている。現場は線量が高いため、遠隔から目視監視しており、8月27日に調査撮影した写真を解析した結果、破断個所が発見でき、本日(9月18日)に速報ベースで報告を受けたということだ。未調査箇所の調査は続行され、今後別の箇所に何らかの問題点が発見される可能性も残されている。
汚染水問題とは別の、やっかいな問題が、もう一つ発見された。これで終わりという保証はない。
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以下、東京電力ホームページより、リンクを表示
2013年9月18日
2013年9月17日
2013年9月18日
2013年9月17日
2013年9月18日
2013年9月17日
2013年9月16日
2013年9月13日
阪神大震災では、マンションの中央の階が潰れる事案が多発していた。
構造物は、そこに負荷が掛かりやすいのだ。
この煙突も、同じ高さの四方に同様の損壊が見られるのは、阪神大震災の時と同じ状況があったと言う事だ。
接合部が全部で440箇所あるなど、あまり意味が無い。
66メートル付近の四方の筋交いに損壊があると言う事が問題なのだ。
この部分が極めて脆弱になっているのだから。
補修は困難だと言うが、しなければ、煙突が、ここからポッキリと折れる事になる。
先日、クレーンが折れて倒れたが、同様の事態だ。
筋交いの無くなった構造物が、地震に対して、脆弱なのは言うまでもない。
どの様な補修が可能なのか、手法の開発を急ぐべきと思う。
政治家にも、汚染水同様の危機感を持たせるのは、報道の使命である。
健闘を祈る。