大飯原発仮処分裁判 高裁に即時抗告して闘おう! 4・20集会 2013.4.20

記事公開日:2013.4.20取材地: テキスト動画
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(IWJテキストスタッフ・久保元)

 2013年4月20日(土)18時30分、大阪市中央区のエル大阪(大阪府立労働センター)において、「大飯原発仮処分裁判 高裁に即時抗告して闘おう! 4・20集会」が開かれた。昨年3月に関西や福井などの住民約260名が出していた、関西電力・大飯原発3、4号機の運転差し止めを求める仮処分申請を、大阪地方裁判所(大阪市北区、小野憲一裁判長)が4月16日に却下したことを受け、大阪地裁が下した判断の問題点や今後の闘争方針を共有するために開いた。集会には、会場収容定員(108人)を上回る参加者が詰め掛けた。

■Ustream録画
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・1/4(18:27~ 41分間)

・2/4(19:15~ 39分間)

・3/4(19:55~ 51分間)

・4/4(20:47~ 10分間)

  • 判決文の批判(弁護団、原告団)
  • 新規制基準と大飯原発特別扱いの批判
  • 即時抗告と今後の活動について議論
  • ゲスト 阪上武氏(フクロウの会 代表)首都圏での取り組み、大飯特別扱いの新規制基準批判など
  • 日時 2013年4月20日(土)18:30~20:45
  • 場所 エル大阪(大阪府大阪市)
  • 詳細 美浜の会
  • 主催 おおい原発止めよう裁判の会

 原告団共同代表のアイリーン・美緒子・スミス氏は、「すさまじい不当判決だが、司法が追い込まれたらどういうことをするのか、その有様を目の当たりにしたらファイトが沸いてきた。4月26日16時に大阪高裁に即時抗告をする」と述べた。また、「日本は地震国であり、原発は決して建てられないはずなのに、国、事業者、御用学者、そして司法が、権力を使って無理やり原発を動かしてきた」と批判した。そして、今回の大阪地裁の決定について、複数の機器類が同時に故障する「多重故障」を想定せず、「単一故障」しか想定していない点や、活断層の疑いがある破砕帯を「地すべりの可能性が高い」と判断したことなどを挙げ、「支離滅裂だ」と斬り捨てた。

 原告団代理人の武村二三夫弁護士は、「安全性の基準がないのにあると言っている」「制御棒の挿入性」「活断層の直上にある」という3つの問題点を指摘した。この中で、武村弁護士は、「具体的危険性の立証を原告側がしなければならないと地裁は判断したが、それは間違いである。関西電力は、安全性を満たしているということを立証しなければならない」と述べた。その根拠として、福島第一原発事故によって、これまでの安全基準が欠陥であることが証明されたにもかかわらず、その基準の根本を改めることなく、暫定的な緊急安全対策やストレステスト、民主党政権の4閣僚による政治判断によって大飯3、4号機の再稼働が強行されたことを挙げ、「安全基準がないのにあると言っているのは、基準のすり替えである」と指摘し、安全性の根拠が欠落した状態にもかかわらず、関西電力側の「安全性を満たしている」との主張を踏襲した今回の決定を厳しく批判した。

 このほかにも、制御棒挿入性の判断や活断層評価に重大な疑義があることや、津波対策の欠陥など、大阪地裁の決定文の問題点を具体的に指摘する発言が、原告団から相次いだ。また、東京から集会に駆けつけた、フクロウの会(福島老朽原発を考える会)代表の阪上武氏が、原子力規制委員会が検討している新規制基準について、大飯原発にどのように適用する算段がなされているかなどを詳細に解説した。この中で、阪上氏は、設置に時間が掛かる重要設備の完備を5年間猶予する方針であることについて、「地震や津波は5年間待ってくれるのか。規制当局が稼働に便宜を図っている」と述べ、大飯原発を特別扱いする姿勢を批判した。

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