2013年4月11日(木)、東京電力本社で、臨時記者会見『福島第一原子力発電所における地下貯水槽の状況について』(18:00、1:33’)が行われた。
地下貯水槽No.3からNo.6へ汚染水を移送を開始したところ、配管の接続部(フランジ部)から漏洩した。漏洩した水は貯水槽の上部を覆っている覆土に染みこみ、東電は約22リットルが漏れたと推定した。
汚染水の全β濃度は2.9x10e5Bq/cm3であることから総量63.8億Bqが漏洩したと推定。該当箇所の表面線量は28mSv/h、雰囲気線量は0.2mSv/h(共にβ+γ)である。すぐ復旧できる見込み、汚染水移送計画に影響は小さい考え。
地下貯水槽No.3の建設時に設置した配管を利用し、No.3から貯水槽No.6へ移送を開始したが、移送ポンプ出口配管の接続部(フランジ部)より漏洩を確認、ポンプを停止し、漏洩は停止している。ポンプを起動する際は通常、人が立ち会う。今回も立ち会っており、すぐに漏洩に気付いた。該当フランジ部を分解し、原因調査、修理後、速やかに復旧し、汚染水の移送を再開する考えである。
No.3からNo.6への移送パイプは100ΦPE管で、全体の長さは約500mの長さになる。フランジ部はゴムパッキンを使用し、接合面の隙間間隔をチェックする面間点検を行なっているが、ボルトのトルク管理は行なっていない。建設時に寸動試験(短時間動作)を行ったが、フランジ部にはカバーがついており、その時には異常は確認できなかった。また、濾過水の水圧試験や空圧試験などの通水試験は行なっていないことが明らかになった。
漏洩した水は、地下貯水槽上部の覆土にすべてしみこんでおり、しみこんだ箇所の表面線量は β線込みで 28mSv/h 雰囲気線量は高さ1m上で 0.08mSv/h、β線込みで0.2mSv/h。