原子力を推進する高橋はるみ知事に辞任を求める署名と要望書の道庁提出および記者会見 2013.3.29

記事公開日:2013.3.29取材地: テキスト動画
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(IWJテキストスタッフ・荒瀬/奥松)

 2013年3月29日(金)14時2分より、北海道札幌市の北海道庁別館で「原子力を推進する高橋はるみ知事に辞任を求める署名」と要望書の提出が行われた。

 その後、北海道庁記者クラブで記者会見が開かれた。

■全編動画
1/2(14:02~ 1時間0分) 署名と要望書の提出

2/2(16:01~ 48分間) 記者会見

  • 出席者 「高橋はるみ知事に原子力ムラから住民票を移してもらい隊」代表 深町ひろみ氏
  • 日時 2013年3月29日(金)14時2分~
  • 場所 北海道庁別館(北海道札幌市)
  • 主催 北海道の脱原発のために地方自治を考える市民の会

 深町氏は、冒頭、「原発および震災瓦礫の受け入れを推進する、高橋はるみ北海道知事に辞任を求める」という趣旨で集められた、道内外の市民による1364筆の署名を、道庁の代表者に渡したことを報告した。

 続けて深町氏は、「原発によって生み出された核のゴミは、将来にわたって痛手を残していく。半世紀以上、放射性物質の処理は棚上げにされ、燃料プールはすでに一杯になっている。10万年以上の時間スケールで、放射性廃棄物を管理することができるのか。未来の子どもたちのためにも、原発を廃止してほしい」と訴えた。

 参加者の女性は「道内に備蓄されているヨウ素剤は、8万錠と言われている。(泊原発周辺の)4つの町村で配布されるヨウ素剤の保管場所は、岩内町の1ヵ所にすべて集められている。各自治体に置かない理由を、道庁は『劇薬だから』と述べている。有事の際には、迅速な配布が必要なヨウ素剤であるが、きちんと配布が可能なのか疑問だ。また、冬期の避難誘導計画についても、有事の際に、避難路のための除雪作業者を確保できるのか」と質問した。道庁の担当者は、先日のホワイトアウト(猛吹雪などで視界がゼロとなり事故や遭難を引き起こす現象)を例に挙げ、「完全な避難誘導計画を作るには時間がかかる。完璧なものは、常に改訂しながら作らなければならない」と回答した。

 これに対し、市民からは「完璧な避難計画ができないままに、原発を再稼働することは容認できない。完璧にできないのなら、原発を廃止すべきだ」との声が上がった。

 参加者の男性は、有事の際には災害弱者になる障がい者である立場から、「福島原発事故でも、障がい者は置き去りにされた。大熊町を例にしても、震災当時、障害を持つ人は4400人いたが、そのうち(自分で)避難できた人はゼロだった」と述べた。

 その後の記者会見では、今回の要望書の内容について説明があった。「道は、国や企業の要望を、そのまま住民に伝えるのではなく、道民を守るために主体性を持って決定してほしい」「泊原発の再稼働停止」「プルサーマル計画の中止」などを求めており、道庁からの回答期限を5月14日にしたことが報告された。

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