2013年1月12日(土)13時30分から、八王子労政会館ホールで、「2012年秋冬連続講座『めざせ!八王子市民発電』第5回」が行われた。八王子市近郊の、市民グループによる自然エネルギーシフトへの取り組みの報告と、連続講座の学習のまとめが行われた。
(IWJテキストスタッフ・荒瀬/奥松)
2013年1月12日(土)13時30分から、八王子労政会館ホールで、「2012年秋冬連続講座『めざせ!八王子市民発電』第5回」が行われた。八王子市近郊の、市民グループによる自然エネルギーシフトへの取り組みの報告と、連続講座の学習のまとめが行われた。
この日のテーマは、「市民からの提案『八王子モデル』コンテスト~地域社会の力でエネルギーシフト」であった。八王子近郊の市民グループから、自然エネルギーへの取り組みの報告があり、グループごとのディスカッションを通して、八王子市民発電の活動の方向性を話し合った。
「めざせ!八王子市民発電」の一連の講座のまとめとして、松原氏は「地域主導型の、自然エネルギーの取り組みには、地域エネルギーと地域ファイナンスの連携が重要である。各地域で自然エネルギーをどう活用するか、人々が主体的に参加し、地域内できちんとお金が回る仕組みを作ることだ」と話した。
地域の発電への取り組みについて、松原氏は「NPOといった小さい規模で始めて、次第に、事業としての活動を広げて行くような、段階的なアプローチが有効だ。小さいレベルでの課題を突破していくことで、たとえ失敗があっても、経験を積んだ人材が得られ、次のステップに繋がっていく」と話した。続けて、「都市部では、公共施設の屋根貸しを利用した、太陽光エネルギーがやりやすいと言われているが、小水力、バイオマスといった、地域の特色を生かした発電を選ぶのが大事だ。八王子は森林が豊かなので、バイオマスなどの可能性もあるだろう。全国各地で、さまざまなトライアルが行われているので、よいモデルを学んで取り入れるなど、各地域間のネットワークを作るのも重要である」と述べた。
さらに、松原氏は、自然エネルギーへの取り組みが盛んなドイツの例を挙げて、「100%自然エネルギーで、使用電力すべてをまかなえる地域が、ヨーロッパにはたくさんある。日本でも、自然エネルギーが消費電力量を上回る発電をしている地域はあるが、電気の消費地が遠くにあることが多い。地域間で資源も人材もまかない、エネルギーと経済が循環していく仕組みづくりが必要である」と述べた。