【静岡選挙区】「私自身NHKで契約キャスターを経験し、非正規の厳しさを知っている」〜元アナウンサーの民進・平山佐知子候補が「トップ当選」を掲げ「安倍暴走ストップ」に挑戦! 2016.7.5

記事公開日:2016.7.5取材地: テキスト動画
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(取材・記事・写真 原佑介)

特集 2016年 参議院議員選挙 特集ページ | IWJ選挙報道プロジェクト
※7月7日テキストを追加しました!

 全国の選挙区で激戦が演じられている中で、「無風区」といわれている参院選・静岡選挙区。2人区の静岡では、自民党の現職・岩井茂樹候補と民進党新人で平山佐知子候補の当選が固いと目されている。

 元フリーアナウンサーの平山候補は第一声から「トップで勝たねばならない」「2番じゃだめだ」と声を張り上げてきた。2016年7月5日、静岡県浜松市で街宣した平山候補は、「1番をとりたいと独りよがりで言っているわけではない。私が(自民党候補に)負ければ安倍政権の暴走を止められなくなる」と主張。自民・岩井候補に「競り勝つ」というテーマを設定することで、「無風」の中に風を吹かせた。

「私自身、NHKで『契約キャスター』を経験し、非正規の厳しさを知っている」

 平山候補はNHK静岡放送局で番組キャスターをつとめたあと、2013年にフリーアナウンサーに転身。民放テレビ番組への出演や講演などの活動を行ってきた。昨年8月、静岡選出の民進党参議院議員・藤本祐司氏が58歳という若さで引退を表明。平山候補は党の公募に応じ、昨年12月、当時の民主党は平山候補の擁立を決定した。

▲街頭演説で支持を訴える平山佐知子候補(民進党・新人)

▲街頭演説で支持を訴える平山佐知子候補(民進党・新人)

 「これまでNHKの報道キャスターとして、県内の隅々でひとりひとりの声と向き合ってきた。この選挙戦でも、最後の最後まで皆さんの声や思いをしっかりと受け止めたい」

 浜松市の演説で平山候補は、「今、サラリーマンは4割が非正規雇用」であると示し、「私自身、NHKにいた16年で『契約キャスター』を経験し、その厳しさを知っている」と振り返った。

 「『来年は仕事がないかもしれない』という不安は、本当にきつかった。テレビでは笑顔で出演していたが、裏では胃の痛くなる思いを経験してきた。若い方、特に女性の非正規雇用が増えているのが現状だ」

 さらに、「4人に1人が年収200万円以下で暮らしている。貧困の連鎖が断ち切れない現状で、学生の半数以上が奨学金を利用している」と憂い、「毎年100万円の授業料を支払い、卒業と同時に借金背負う。年間8000件の督促状が送られている」と現状を紹介。「借金が返せずに自己破産してしまう人もいるという状況で、誰が未来に夢を抱いて生きられるのか」と投げかけた。

「静岡で1番をとりたい。私が負ければ安倍政権の暴走を止められなくなる」

▲平山候補はカラフルな選挙カーで選挙区をまわる。

▲平山候補はカラフルな選挙カーで選挙区をまわる。

 平山候補は「安倍政権の暴走を止める」と意気込む。

 自民党が単独過半数をうかがう勢いであると報道される中で、平山候補は、「今の政権与党に2分の1とられてしまえば、安倍政権のやり方を承認したことになる」と警鐘を鳴らす。「そして3分の2をとらせれば、憲法改正もやってくるだろう。憲法9条が変わってしまうかもしれない」と危機感を示した。

 「私は『静岡で1番をとりたい』と独りよがりで言っているわけではない。私が負ければ安倍政権の暴走を止められなくなる。現場で汗を流して頑張る方々がむくわれる、当たり前の社会を目指して、私はこれからも現場で皆さんの声を聞いて、声を上げていきたい」

 この日、平山候補は30名ほどの支援者から暖かく迎えられた。演説開始前、終了後には、ひとりひとりを丁寧に挨拶して周り、握手し、言葉を交わした。

「アナウンサーでは、メディアを通して発信することはできるが、『仕組み』を変えることができない」

(…会員ページにつづく)

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