緑の党おおいた結成総会記念講演 鎌仲ひとみ監督&神田京子トークライブ 2012.9.7

記事公開日:2012.9.7取材地: 動画
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(IWJテキストスタッフ・齊藤/澤邉)

 2012年9月7日(金)、大分・コンパルホールで、「緑の党おおいた結成総会記念講演 鎌仲ひとみ監督&神田京子トークライブ」が行われ、女性の力で日本の社会に変化を生みだそうとそれぞれの分野で奮闘する二人がエールを交わした。

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  • 日時 2012年9月7日(金)
  • 場所 コンパルホール(大分県大分市)

 映画「ヒバクシャ- 世界の終わりに」で劣化ウラン弾による健康被害を描いた鎌仲ひとみ監督は、劣化ウラン弾は原発から出る放射性廃棄物から作られることを知り、「六ヶ所村ラプソディ」を撮ったという。「問題はプロパガンダ。日本政府や電力会社が綺麗な広告をたくさん作って、原発は核の平和利用です、クリーンで、安全で、安くて、これなしには日本は経済成長もできないし電気もなくなる、ということを、長年教育の中でもテレビコマーシャルでも浸透させてきたので、多くの人がそれを信じ込んだ。プロパガンダを信じ込むのではなくて、真実を理解しなくてはならない」と鎌仲氏。

 次に撮った「ミツバチの羽音と地球の回転」では、中国電力の原発新設の計画に、祝島の住民が足かけ29年間反対している現場と、スウェーデンにおける脱石油・脱原発の取り組みを、一本に描いた。

 鎌仲氏は、「変化を生みださなければいけない」、そのためには「選択肢が提示されなくてはいけない」と言う。「日本は資源がない国だといわれているが、日照時間はスウェーデンのの2倍あり、海洋エネルギーも、森林資源のバイオマスも、地熱もある。世界中の専門家たちが、日本ほど多様な再生可能エネルギーが使える国はないといっている。今まで、原発ばかりにお金を回して、そういう産業を育ててこなかった。『ミツバチの羽音と地球の回転』の中に、『たった一つの電力会社からしか電気を買えないのかい?』と指摘する場面があるが、それを観て日本人は『え、電気が選べるんですか?』と気づく。そんな情報すら、電力会社が怖くてマスコミは封じ込めてきた。市民が社会参加しながら社会を変えるには、ただ選択肢があればいい」。

 また鎌仲氏は、「100%変える必要はない、3%の人が変われば社会はドミノ倒しのように変わっていく。最初は大変で絶望のどん底に陥ることもあるけれど、あきらめずに頑張れば解決できる」と言い、それを「ブンブンする」と呼んでいると語った。「日本人はよく『私一人が頑張ってもだめだ』というが、そんなことはない」と、一人一人が頑張ることが大事だと強調した。

 トークライブでは、神田京子氏が、緑の党おおいたの共同代表になり、来年の市議選を目指すようになったいきさつを披露。鎌仲氏が「放射線量が高いところに子どもたちを放置している現状を変えるには、女性の価値観が出てこなければ難しいと思う。そういう意味で、緑の党が多数の女性を議員とし送り出すことは素晴らしい」と語ったのに対し、神田氏は「今まで女性が政治に無関心だったからこういう現状になってしまった。私たち女性の責任じゃないかと思う」と返した。また「いろいろなことに反対するよりも、解決方法を提示していきたい。そのほうがよいエネルギーになるし、楽しい方向に向かうのでは」と前向きに語った。

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