年末年始にかけての地下水観測孔サンプリング水の分析結果、放射能濃度が一時的に急上昇したことがわかった。東京電力は海側遮水壁の閉塞や、地下水ドレン汲み上げの影響とみているが、詳細は不明なままだ。
地下水放射能濃度が一時的急上昇、海側遮水壁や地下水ドレン運用の影響と推定～東京電力定例会見 2016.1.4
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放射能濃度の急上昇は、海側遮水壁や地下水ドレン運用の影響と推定
いくつかの地下水観測孔サンプリング水の分析結果、放射能濃度が一時的に急上昇したが、いずれも翌日のサンプリング水を分析すると元のレベルに戻っていた。
地下水観測孔No.2付近では2015年12月31日にサンプリングした地下水のセシウム134、セシウム137の濃度が12月28日にサンプリングした地下水の濃度に比べ約50～100倍と非常に高くなった。しかし、翌2016年1月1日にサンプリングした地下水では28日のレベルに低下していた。
更に、地下水観測孔No.1-12では1月1日サンプリング地下水の放射能濃度が、全ベータで200倍高くなったが、翌1月2日のサンプリング地下水では低下していた。
このような場合、これまで東京電力は分析時のコンタミ混入が原因であると推定し、翌日のサンプリング-分析を行っていた。しかし今回は、海側遮水壁の閉塞や地下水ドレンの汲み上げなどの影響が現れたと推定している。これら設備の運用により、護岸エリアの地下水の状況が大きく変わったのが原因のひとつという理由だ。
閉鎖的な情報公開姿勢に複数の記者が激しく質疑
地下水ドレンの汲み上げ量は地下水位により調整しており、日々変化している。1時間毎の地下水位データ、汲み上げ量は規制庁には週報形式で細かく報告されている。しかし、本記者会見や東京電力のWebでは、週単位にまとめた荒いデータしか公開していない。
このような低い情報公開の姿勢に対して複数の記者が、詳しく情報を公開するように要望するも、東京電力の広報担当者は社内で検討するという回答を繰り返すだけに始終した。
これまでの会長/社長会見では積極的な情報公開、透明性を謳っているが、お題目にすぎない。東電の閉鎖的な社風ががまた一つ露見した。
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以下、東京電力ホームページより、リンクを表示
報道配布資料
2016年1月4日
- 福島第一原子力発電所の状況（記者会見資料）（PDF 110KB）
- 福島第一港湾内、放水口付近、護岸の詳細分析結果 （PDF 496KB）
- 福島第一原子力発電所 Ｋ排水路排水口放射能分析結果（PDF 10.8KB）
2016年1月3日
- 福島第一港湾内、放水口付近、護岸の詳細分析結果（PDF 687KB）
- サブドレン・地下水ドレン浄化水分析結果（PDF 15.9KB）
- 福島第一原子力発電所 Ｋ排水路排水口放射能分析結果（PDF 8.12KB）
2016年1月2日
- 福島第一 地下水バイパス揚水井 分析結果（PDF 154KB）
- 福島第一港湾内、放水口付近、護岸の詳細分析結果（PDF 689KB）
- 福島第一原子力発電所 Ｋ排水路排水口放射能分析結果（PDF 40.3KB）
- サブドレン・地下水ドレン浄化水分析結果（PDF 67.3KB）
- 福島第一原子力発電所構内１号機、２号機放水路サンプリング結果（PDF 716KB）
2016年1月1日
2015年12月31日
2015年12月30日
- 福島第一港湾内、放水口付近、護岸の詳細分析結果（PDF 525KB）
- 福島第一原子力発電所 Ｋ排水路排水口放射能分析結果（PDF 10.8KB）
- サブドレン・地下水ドレン浄化水分析結果（PDF 68.0KB）
- 福島第一 地下水バイパス揚水井 分析結果（PDF 154KB）
- 福島第一原子力発電所構内１号機、２号機放水路サンプリング結果（PDF 748KB）
2015年12月29日
- 福島第一港湾内、放水口付近、護岸の詳細分析結果（PDF 225KB）
- 福島第一原子力発電所 Ｋ排水路排水口放射能分析結果（PDF 10.8KB）
- 福島第一原子力発電所構内排水路のサンプリングデータについて（PDF 256KB）
- 福島第一原子力発電所 地下水バイパス 一時貯留タンク分析結果（PDF 8.92KB）
プレスリリース
福島第一原子力発電所の状況について（日報）（東北地方太平洋沖地震による当社原子力発電所への影響）
- 福島第一原子力発電所の状況について（日報） 【1月4日午後3時現在】
- 福島第一原子力発電所の状況について（日報） 【1月3日午後3時現在】
- 福島第一原子力発電所の状況について（日報） 【1月2日午後3時現在】
- 福島第一原子力発電所の状況について（日報） 【1月1日午後3時現在】
道関係各位一斉メール
2015年12月30日
