「安心して子どもを産める。安心して年をとっていける。そんな故郷・青森を作る。未来に責任を持ち、それを具体化するのが私の仕事だ。今回の選挙は、誰がこの仕事を成し遂げてきたか、そういう観点から選択するものだ」」──。現職知事である三村申吾候補は、このように強調した。
2015年5月23日、青森市内で青森県知事選挙に出馬した現職知事・三村申吾候補の街頭演説が行われた。自民党衆議院議員の津島淳氏、公明党参議院議員の若松謙維(かねしげ)氏、青森県議会議員の花田栄介氏、青森県議会議員で公明党本部代表の伊吹信一氏、青森市議会議員の渡部伸広氏らが同行した。
人口減少の改善、攻めの農林水産業と観光事業の促進で経済の活性化と雇用創出、「短命県」の汚名返上のための医療の仕組み作り。この3点にポイントを絞った三村候補は、現職知事としての3期12年の実績をアピールした。
応援演説を行った津島氏は、「三村氏は青森県知事になって12年、財政破綻と発展とのブレーキとアクセルをうまく操りながら歩んできた。苦しい思いをするから人間は成長する。この12年でぜい肉が削ぎ落ち、筋肉をしっかりつけたのが青森県だ」とエールを送った。
若松氏からは、国会で審議されている安保法制について、「戦争法案とレッテルが貼られているが、自公は、国民の命を守る平和安全法制に取り組んでいる」との言及や、「皆さんの生活のために軽減税率を検討中だ」という発言もあった。しかしながら、三村候補者も応援弁士も、原発立地県としての青森の将来や、農業や医療の分野に大きな影響を及ぼすTPPについて触れることはなかった。
任期満了に伴う青森県知事選挙は、2015年5月21日に告示され、6月7日に投票となる。三村候補の対抗馬は社民・共産が推薦する医師の大竹進候補(64)のみで、一騎打ちとなる。