東京の都心は先ほどまでスコールのような豪雨。今は雨がぱたっとやんだものの、風が不気味な音を立てて吹き荒れている。東西線で帰宅しようとしたスタッフから電話。東陽町から先が不通になっていて帰れないという。社用車を使って帰宅してもらうことに。
東西線は千葉方面は地上に出るのだが、海岸から近いため、風が吹くとすぐに止まってしまうという。京葉線も湾岸沿いを走るので、同じように風に弱いらしい。首都圏のあちこちで同じような状況があるだろう。ちょうど12時を回ったところで、遅くまで残業していたり、飲食していた人は災難。
今夜の風雨は、本格的な台風ほどの威力ではない。それでも都市インフラは自然災害に脆い。予想されている首都圏直下型や東海・東南海・南海のような大地震が起きたら、大変なことになるだろうなといつも心の片隅でビクビクしている。
なので、自然災害のため、と言われると、だいたいなんでも受け入れてしまう。そういう人は少なくないのではないか。が、横田基地に配備すると突然発表されたオスプレイ。その理由として、自然災害時の救助のため、という目的も掲げられているのだが、それは真に受けていいのか大いに疑問だ。
大地震に見舞われたネパールでは、M7.3の余震に見舞われた、というニュースが伝えられている。http://www.bbc.com/news/world-asi-32701385 苦境に立たされているネパールに、普天間基地から飛び立ったオスプレイが救援に向かったが。
あまりに巨大で、自らが巻き起こす風が強すぎて、救助すべき民家の屋根を吹き飛ばすなど、逆に二次災害を招いて、現地からは「オスプレイは、来ないでくれ」という悲鳴が上がっている。「サッカー場ほどの広さがないと着陸もできないし、砂煙を巻き上げるのでホバリングも困難」と現地紙。
ヒマラヤの麓のネパールには、オスプレイが余裕で離着陸できる、そんな広い平地が広がっているわけではない。ネパールとはまったく環境が異なるが、狭い平地に建物が密集している日本の都市部、特に首都圏のどこを見渡しても、オスプレイが災害救助に適した場所など見当たらない。
北関東の平野部なら、オスプレイの強風も問題ないかもしれないが、オスプレイである必要もない。救助実績のあるヘリCHー101で十分だ。これなら一機20億円。一機200億円もするオスプレイの10分の1ですむ。しかも、国産である。
沖縄だけでなく、首都圏の横田基地でも、オスプレイの巻き起こす騒音や風の問題、さらに安全性が、議論を呼ぶだろう。日本政府はこのバカ高いオスプレイを17機まとめて購入するそうだが、国産の、使い勝手のよいヘリを優先して導入すべきではないのか。