2010年12月4日、岩上安身が、高知白バイ事件の冤罪被害者である片岡晴彦氏のインタビューに引き続き、代理人の生田暉雄(いくた・てるお)弁護士にインタビューを行った。
生田弁護士は、1970年から22年間、裁判官を勤めていた経験を持ち、インタビューでは、主権者にとっての裁判とは何か、主権の実現手段としての裁判はどうあるべきか、という視点から現在の司法のあり方を厳しく批判した。
2010年12月4日、岩上安身が、高知白バイ事件の冤罪被害者である片岡晴彦氏のインタビューに引き続き、代理人の生田暉雄(いくた・てるお)弁護士にインタビューを行った。
生田弁護士は、1970年から22年間、裁判官を勤めていた経験を持ち、インタビューでは、主権者にとっての裁判とは何か、主権の実現手段としての裁判はどうあるべきか、という視点から現在の司法のあり方を厳しく批判した。
■ハイライト
日本の裁判官の数は、他の先進諸国と比べると、人数が約10分の1しかいない。また予算においては、三権分立といいながら、国家財政総体のわずか0.3%しかなく、行政権が肥大する中、裁判所は行政に屈している。生田弁護士は、裁判官として勤務していた時、上司から「無罪判決をたくさん出すと出世できない」と忠告を受けたことがあると語った。その理由として、「無罪判決とは、行政である検察への批判であると受けとられるから」と説明した。
一般的にいわれる「ひらめ判事」とは、出世のために上(行政)ばかり見て、国民を見ない判決を出す裁判官のことであるが、最高裁による裁判官の統制によって、現実にそのような裁判官は大勢いる。そうした裁判官は、大都市を中心に勤務し、一方その反対派は地方の小さな裁判所ばかりの勤務となる。
諸外国には憲法裁判所があり、国会で成立する法律について、違憲立法審査権を持つのが普通である。しかし、日本においては、法律が違憲かどうかは、事件の中においてしか審査することができない。これは、戦後の司法改革において、GHQが、司法が国民主権の実現手段になるのを防ごうとしたためではないか、と生田弁護士は解説した。
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